スタイリストの子どものおしゃれ事情と「成長の証」　ファッションの自己表現について

スタイリスト・田沼　トモミのブログ　「つぎはぎ家族のパッチワークな毎日」５

2023.03.07

小学２年生になった長女はスポーティでラフなスタイルがお気に入り。

こんにちは。スタイリストの田沼トモミです。

我が家は８歳長女、２歳次女、末っ子長男の０歳ベビー、ハンガリー人の夫と私の５人ファミリー。

子連れ再婚で夫と長女との間に血縁関係はなし。血の繫がりも国籍も姓も言語も文化も価値観もバラバラな、いわば「パッチワーク」のような家族です。

さて、今回はAne♡ひめジャスト世代の小学２年生のファッション事情についてお話を。

スタイリストですが、子どものおしゃれは難しい！

数年前はこんな感じで親子リンクコーデをしていました。懐かしい！

「ママがスタイリストだとお子さんもおしゃれ感度高いんでしょうね〜！」
職業柄、周囲からはこんなことをよく言われます。

でも！　これ言われちゃうの、実は肩身が狭いんです。笑

ママがスタイリストだとアップカミングな海外の子ども服ブランドを着こなしたり、TPOに合わせてファッションを楽しむ、みたいなイメージだと思うんですが、残念ながらおしゃれガールというには、てんてんてん……な我が家の長女さん（小学２年生）です。

実は、長女が未就学児のころは私が自由にスタイリングをしていました。娘のファッションを楽しんで、ある程度おしゃれに見えるもの、着せたいものを優先して服選びをしていましたが、そこに本人の意思はないも同然。言ってしまえばお人形さんに着せ替えするのと同じ感覚です。親子リンクもよくやらせてもらいましたな〜。

それが、小学２年生の現在、本誌のAne♡ひめで提案しているようなスタイルは全く着てくれず。涙　ほぼ毎日デニムにパーカーというまるでアメリカの学生みたいなラフな服装が主流です。

これも、今となっては貴重な親子リンクコーデ時代です。

自己表現は成長の証、長女のファッションの選択を尊重することに

小学生になると途端に、ファッションへの意思や好みが出てきた長女。お友だちからの影響か、活発な見た目でありたいというのが彼女の意向です。

いつしか「かっこいい」「スポーティ」なテイストに興味を持つように！　ガーリーでふんわりしたイメージのお洋服は一切拒否！　コロナ禍のある日、お仕事場に連れていくことになり、これ着てほしいなーとすすめてみましたが「やだ！　着たい服があるのに、ママは私の気持ちを無視するの!?」と言われてしまいました。まさに、ぐうの音も出ない。弱冠８歳にして立派な主張ができることにもはや感動。

職業柄、ジャンルレスにいろいろなテイストのアイテムに触れてもらいたいと思っていた私。でも、自分で選択するという行為はこれからの時代、絶対不可欠なわけで。

今では「なんかイマイチだな」と思っても決して口には出さず、彼女の選択を尊重しほめることに徹しています。そう、自己表現は、成長の証！

というわけで長女のスタイルはグラフィックのスウェットやロンＴにパンツスタイルといういわゆる、ボーイッシュ路線が定番。

左　#UNIQLO中左・中右　#MARKEY’S右　#CIAOPANIC TYPY

選ぶ理由は「公園で遊びやすく汚れても気にならない」。いかにも公園遊び大好き男子が言いそうな発言です。笑　でも今は女の子だってサッカーも野球もするし男の子だってメイクする時代なんだから、そんなことは言うもんじゃないわね。

特にフーディーは出番が多く、お気に入りアイテムの模様。私もよく手にするアイテムなので自然と親子リンクになりがちです。（狙ってないんですが。笑）

田沼トモミ流デニムにパーカな「スポーティ」テイストをおしゃれに見せるコツとは

まあ先述のとおりデニムにパーカーという萌えない学生ルックがベースの長女なんですが、たった３つポイントを押さえるだけで“ちょっぴり洒落見せ”できるコツ、ワタクシなりに見出しました。

１.レイヤード技を仕込む

子どもは風の子と言いますが「寒い」が口癖の長女にはレイヤードを薦めています。オーバーサイジングなトップスでもレイヤードすることで襟元がだらしなく見えないし、かつ洒落見えするのでおすすめです。ちなみに本人もお気に入りのインナーはKotori worksのハイネックトップス。メリノウール100％で冷え知らず。

シンプルなハイネックトップスをパーカーやトレーナーに仕込むと一気に今の気分のぴったりなレイヤードが完成します。

２.カラーソックスをチョイス

「どっかしらで個性出してこ！」ということで、ネオンカラーのソックスを買い与えたところ、どうやら気に入った模様！　ヴィヴィッドなカラーがチラッと見えると少ない面積でもおしゃれしてるふうになるから不思議。これぞ小物の威力です。

カラーソックスは、チラ見えするだけで「スポーティ」を「おしゃれ」に格上げする優れものです。

３.季節感のある小物を取り入れる。柄ものもおすすめ！

お洋服が基本無地かボーダーなため、小物で柄を取り入れることが多いです。さらに、季節感がある小物を取り入れるとよりおしゃれ度がアップします。

ニット帽や、ふわふわ系は、うちの長女も大好きでおすすめです！　さらによく仕事がらみで聞かれる「柄on柄」もテイストに統一感があれば、むしろこなれて見えるのでぜひチャレンジを！

左　#petit main右　#weekend house kids（バルセロナのブランドで、私と兼用してます！）

デンマークのMoloというブランドのもので、写真を見せて「これどう？　ふわふわなのにかっこよくない？」とすすめてみました。スポーティな服が好きだけどぬいぐるみみたいなふわふわに弱い長女です。

これだけでワンツーコーデに奥行きが出るのでおすすめです。真夏には向かないけど、ぜひお試しを。

ちなみに長女の好みは「ボーイッシュ」であることが大前提なのでよく行くショップはこちら。

GU・・・シンプルな今どきアイテムを買うのに便利！

MARKEY’S・・・ややパンチのあるグラフィックで個性を出す！

petit main・・・お値段の割に素材しっかり！（親目線！）

GAP・・・なぜか学童の女子の間でデカデカとしたGAPロゴが流行っている!!　笑

すぐにサイズがアップする子ども時代は、とにもかくにもプチプラが神♡　だからと言ってペラペラすぎたり、洗濯ですぐによれよれ……という安かろう悪かろう製品は避けたいところです。そういう意味でもプライスと着やすさのバランスが取れているブランド選びは親にとっても大きなポイント。

ちなみに以前はデザイン性の高い海外ブランドを購入して着させていましたが、現在はお財布の紐を固く締め、距離を置いてます……。笑（結果、着てくれないし）

スーパーロープライスのSHEINも個人的に好きなのですが、原宿のショールームに連れていく元気はない。笑　なので、長女が好きそうなモノを直感で選んでますが、スタメン入りできなかった子たちも結構います。涙

やっぱり本人に選んでもらうのが一番ですね～！