【中学受験】「5・6年生」が伸びる国語勉強法とは? 「早稲田アカデミー」女子御三家対策コース国語担当講師が伝授!

「早稲田アカデミー」御三家対策コース国語担当・本多弘篤先生に聞く、「中学受験の国語」#3 ~5年生・6年生の国語が伸びる勉強法~

早稲田アカデミー中学受験部上席専門職・国語科統括責任者:本多 弘篤

6年生は持っている力をどれだけ発揮できるか

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──6年生になると、国語にかけられる時間は限られてくるというのが、私が子どもに伴走してリアルに感じたことです。6年生の国語の学習はどのように進めればいいのでしょうか。

本多先生:6年生では、国語の持っている力が例えば「10」とすれば、それをどれだけ解答用紙に乗せられるかが大事になってきます。「10」力があるのに「5」しか解答用紙に乗せられない子と、「8」しか力がなくても「6」発揮できる子だったら、後者が勝ちます。

この自分が持つ力を出すには、テクニックが必要で、それが時間配分です。例えば、テストで文章読解問題が2題あるとします。時間は50分。

1題あたりざっくり25分ずつかけられるといいのですが、子どもだと「もう少し時間を使ってもいいかな」と、最初の問題にずるずると35分かけてしまうことがよくあります。

でも、残りが得意なタイプの文章だったとしても、15分で解くのはなかなか厳しいですよね。正解がもらえるはずだった問題を落としかねません。こういった時間配分の目安をつけて、25分を過ぎたら次にいこう、というテクニックは6年生で鍛えていきたいところです。

テクニックはトレーニングできますので、6年生の最後の時間は、他の教科の勉強時間との兼ね合いを見つつ、やれることをやっていきましょう。

「国語のテクニックはトレーニングしていきましょう」(本多先生)。

多くの学校で国語は入試1科目目

──中学受験直前です。もうすぐ本番、という6年生に向けて、先生が直前期に指導していることはありますか?

本多先生:国語は、多くの学校が1科目目に実施する科目です。第1志望校ですと、緊張が解けない状態で臨むことになる場合も多いでしょう。

ですので、国語の試験が終わった後には、次の科目に影響が出ないよう、どのような手応えであれ「やることはやった!」と自分に言い聞かせるようにと伝えています。

──なるほど! 「やり切ったな」という自信を持たせるようにするのですね。それにはどうすればいいんでしょうか。

本多先生:子どもは緊張していると、本番だけ普段と違うことをしてしまうことがあります。それが中学受験の怖いところです。

そうならないように、過去問や模試で時間配分のトレーニングをするとか、物語文より説明文を先に解くとか、自分の必勝パターンを見つけることが大切です。自分のやり方を身につければ、本番もそのイメージで解けるようになります。

「練習は本番のように、本番は練習のように」です。

私たち国語講師陣は、「やるだけやった!」と、入試本番で残りの科目を戦い抜ける良いスタートをきれる状態を作り出せるよう、毎年本番直前まで、全身全霊で指導していきます。

───◆───◆───

国語は4・5年生では、苦手だなと感じても悲観せずに粘り強く解いていくこと。6年生になったら、持っているものを最大限に解答で発揮できるように練習を重ねること。それが大切だということがわかりました。

国語は暗記科目のようにすぐに努力が成績に反映されにくい科目ですが、地道にやっていけば実力はつくことがわかりました。記述では要素を自分なりに理解して、もう一度書いてみるのがいいですね。

全ての科目の土台になる「読む力」。活字に親しみ、読書をすることで抵抗感なく読解力がつくので、時間がある場合は親子で本を読む時間を作ってみましょう。

撮影/安田光優
文/佐野倫子

『中学受験ウォーズ 君と私が選んだ未来』著:佐野倫子(イカロス出版)
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ほんだ ひろあつ

本多 弘篤

Hiroatsu Honda
早稲田アカデミー中学受験部上席専門職・国語科統括責任者

早稲田アカデミー中学受験部上席専門職・国語科統括責任者。 NN志望校別コース「桜蔭クラス」「女子学院クラス」国語科責任者を歴任。早稲田アカデミー本社でカリキュラム・教材作成や講師研修を担い、国語科を牽引するトップ講師。 早稲田アカデミー https://www.waseda-ac.co.jp/?bid2=header

早稲田アカデミー中学受験部上席専門職・国語科統括責任者。 NN志望校別コース「桜蔭クラス」「女子学院クラス」国語科責任者を歴任。早稲田アカデミー本社でカリキュラム・教材作成や講師研修を担い、国語科を牽引するトップ講師。 早稲田アカデミー https://www.waseda-ac.co.jp/?bid2=header

さの みちこ

佐野 倫子

Michiko Sano
教育ジャーナリスト

東京生まれ、早稲田大学卒。英国ロンドン大学ロイヤルホロウェイ留学。航空業界・出版社勤務を経て、作家・教育ジャーナリストに。 講談社mi-mollet、漫画雑誌Kiss(原作)、ダイヤモンド・オンライン、幻冬舎ゴールドオンライン、東京カレンダーWEB、月刊[エアステージ]などで小説・コラムを多数執筆。2人の男の子の母。 主な著書:『天現寺ウォーズ』、『中学受験ウォーズ 君と私が選んだ未来』(イカロス出版)、『知られざる空港のプロフェッショナル』(交通新聞社)。 Instagram @michikosano57 X @michikosano57

東京生まれ、早稲田大学卒。英国ロンドン大学ロイヤルホロウェイ留学。航空業界・出版社勤務を経て、作家・教育ジャーナリストに。 講談社mi-mollet、漫画雑誌Kiss(原作)、ダイヤモンド・オンライン、幻冬舎ゴールドオンライン、東京カレンダーWEB、月刊[エアステージ]などで小説・コラムを多数執筆。2人の男の子の母。 主な著書:『天現寺ウォーズ』、『中学受験ウォーズ 君と私が選んだ未来』(イカロス出版)、『知られざる空港のプロフェッショナル』(交通新聞社)。 Instagram @michikosano57 X @michikosano57