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左利きの子どもは、どちらの手で筆を持ったらいい? 書家の北村さんが解説
書家でもあり、書道パフォーマーでもある北村さんは、30歳を過ぎたころに、武田双雲さんのパフォーマンスを見て衝撃を受けたのだそう。
専業主婦だった北村さんは、毎日墨で書いた文字の写真をブログにアップしていたところ、さまざまな書家の先生の目に留まり、書道界に足を踏み入れることを決意しました。
その後、子ども向けの書道教室を開設。北村さんは「子ども教室にいるときの自分が、いちばん素の自分になれる」と、にこやかに話しました。
イベントは、神戸さんが書いた『かっこいいキミと、一筆!』のお話に。
感想を問われた北村さんは「主人公の心桜(こころ)と、同じ書道教室に通う大地(だいち)の関係が、リアルにわかりやすく描かれているところが好き」と返答。
さらに「私が出てきます!」と、北村さんをモデルにした書道教室の先生が登場することも、嬉しそうに話しました。
一方、神戸さんは自身が書いたお気に入りの箇所を、「墨液を吸った黒い穂先がぐにっと動くさまはなんだか生きもののよう」の一文と話します。じつはこの一文は、インタビュー時に北村さんが話した書道の好きなところに由来しているそう。
北村さんは書道の面白さを「筆先が生きものみたい」と話し、その言葉に驚いた神戸さん。ぜひ物語に入れたいと考え、心桜が書を書くときの筆先の表現につかったのだそうです。
お客さんの質疑応答のコーナーでは、北村さんに「左利きの子が書道をするときは、筆を右手に持ったほうがいいですか?」との質問がありました。
北村さんは「筆は左手で書くと、筆先や毛の流れを見ることができません。また、一般的に上手な文字は線が右上がりになりますが、左手で書くとどうしても右下がりになってしまいます。
実際に、お子さんも書いてみると、右手のほうが書きやすいと実感するはず。お子さんの気持ちを上手に盛り上げながら、うまく右手に移行できるといいですね」と答えました。
次のお客さんは「『かっこいいキミと、一筆!』を通して、子どもたちに伝えたいメッセージは何ですか」と、神戸さんに向けて質問。
神戸さんは「『何がかっこいいかは、自分で決められる』ということです。主人公の心桜も、自分で『かっこいい』を見つけて努力します。自分だけの尺度を持っていれば、人生を迷うことも少ないと考えています」と話しました。