【連載】『化け之島初恋さがし三つ巴』 石川宏千花 〔第11話〕
江場家の複雑な事情
2022.08.01
石川宏千花/著 脇田茜/画
【主な登場人物】
★ 淡島三津(あわしまみつ):この物語の主人公。15歳。
★ 江場小巻(えばこまき):三津の大伯母。72歳。場家之島で、御殿之郷を営んでいる。
★ 多岐寿文(たきとしふみ):島で三津の身の回りの世話をしている、22歳。
★ 遠雷(えんらい):大天狗。
★ 江場哉重(えばかえ):三津のいとこで、19歳。
★ 尉砂憧吾(いすなどうご):三津が行くことになる高校に通っている。
★ 有楽宇沙巳(うらうさみ):神様の子??
★ たすく:ため息が大好きな、信楽焼のたぬき。
★ 長壁姫(おさかべひめ):「先読み」や「失せものさがし」ができる姫。
【主な地名、名称】
★ 場家之島(ばけのしま):人間と妖怪が暮らす島。
★ 御殿之郷(ごてんのさと):島唯一の旅館。豪華絢爛で、全貌が見えないくらいまで建て増しをしている。
★ 寄託(きたく):初恋をした時に魂の一部が抜け出して、相手の魂の中に住みつくこと。
【これまでのおはなし】
父の海外赴任に伴い、淡島三津は妖怪の暮らす場家之島で暮らすことになった。七年前に訪れてたはずなのだが、何一つ記憶にない。しかもその時、三津は成就しなかった無自覚な初恋をしており、魂の一部が宙に浮いてしまっているという。神と黙約を結んだ江場家の娘として、初恋相手が人間以外だと大問題が生じるらしい。可能性のある人物は5人に絞られ、お見合いが始まったが、心を読む妖怪が同席していたことが発覚し、三津は声を荒げたのだった。
三津が許せなかったのは、本人になんの相談もなく、心を読む妖怪に自分の心を読ませようとしたことだった。
そんなこと、していいはずがない。たとえ身内だとしても、だ。
全身の毛を逆立てた猫のようになりながら、三津は執務机の向こうにいる小巻を見つめている。その顔に、申し訳ないことをした、という表情が浮かぶのを待ちながら。
小巻の顔には、一向に変化が見られない。三津の訴えに対する返事もない。ただじっと、三津を見つめ返しているだけだ。代わりに瀬戸内先生が、あたふたと事情を説明しはじめた。
「あのですね、三津さん。ざらざらざったらは、サトリのように正確に人の心を読む妖怪とはちょっとちがいましてね、本人がさっきいいましたように、心の波形が見えるだけなんです。その心の波形というのは、いわゆる潜在意識のことでして。小巻さんがたのんだのは、哉重さん、憧吾くん、多岐くんの三人と、同じ条件で同じだけの時間を過ごした結果、もっとも強く心の波形が乱れた相手を教えてほしい、と。ただそれだけだったんです」
だから、心を読ませたわけではない、といいたいらしい。三津にしてみれば、そんな説明で納得できるわけもなかった。
「ご自覚のない初恋の相手を見つけるには、潜在意識をさぐるしかない、とわたしがご提案させていただいたんです。ですから──」
小巻さんは悪くないんです、といいたいのだろうけれど、それを受け入れたのだから、おばさんだって共犯だ、と三津は思う。
「瀬戸内先生、もうけっこうです。怒りたいなら、怒らせておきましょう。それどころではない、ということが、いずれ三津にもわかるはずです」
小巻は瀬戸内先生に向かってそういうと、三津には一瞥もくれず、ざらざらざったらに顔を向け直した。
「苦労をかけましたね、ざらざらざったら」
「いやいや、お役に立てませんで」
「奥で食事を楽しんでいってちょうだい」
「お風呂にもつからせていただけますとありがたいんですが」
「もちろんですとも」
小巻の返事に、ざらざらざったらはよろこびを隠しきれない様子で、ぴょこん、と椅子から飛びおりた。短い手足をせかせかと動かして、扉に向かって歩いていく。
「あ、ご当主、もうひとつだけ」
「なんです?」
「江場のお嬢さんのお心をさぐるのは、ちょーっとむずかしいかもしれませんな。なんといいますかこう、心の波形の動きをにぶらせているなにか……なにかがなにかはよくわかりませんが、なにかがあるようで」
「そう……ありがとう。よくわかりました」
ざらざらざったらが退室するのを待って、小巻は卓上の黒電話に手を伸ばした。
「柴田を呼んでちょうだい」
受話器が置かれると、長い沈黙がつづいた。小巻も瀬戸内先生も、なにも話そうとはしない。三津の訴えは、怒りたいなら怒らせておけばいい、のひと言で済まされてしまったようだった。その事実に、ひや、と胸の奥が凍ったようになる。いつもはふるふると震えている黒い水ようかんまで、死んでしまったように動かない。
「お呼びでしょうか、小巻さま」
開いたままだった扉の向こうから、知らない男の人が入ってきた。二十二歳の多岐を父親と同世代かもしれないと思ったことのある三津なので、男性の年齢を予想するのは自信がないのだけれど、この人は間違いなく、若い人ではない、と思った。確実に三十代、しかも、後半にさしかかった年齢のはずだ。顔のしわや体つき、たたずまいに、はっきりと年齢が出ている。
多岐さんの代わりにこの人が……。
男の人は苦手だ、という心の底に常に流れている川のせせらぎのような気持ちが、少しだけ流れを速くしたような気がした。
「きょうからあなたが三津のお世話をしてちょうだい。多岐には、はずれてもらいました」
「承知いたしました」
柴田というらしいその人が、三津のほうに向き直った。
「お世話をさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします」
誠実そうなあいさつに、三津はちょっとだけほっとしながら、こちらこそよろしくお願いいたします、と頭をさげ返した。
三津を〈灯台〉へと送り届けるあいだ、三津の新たな世話役となった柴田は、誠実そうな印象そのままに、自らの来歴を語った。
もともと役所で仕事をしていたのだが、《御殿之郷》の経理担当者が病気で長期療養に入ったため、臨時で雇われることになったのだとか、自分としてはこのまま江場家に骨をうずめるつもりでいるのだとか、そんなような話を。
送り届けてもらった自宅の扉を開け、きょうはありがとうございました、と頭をさげる。失礼にならないタイミングで扉を閉め、きちんと施錠を済ませたところで、
「おっ、出ますね、これは」
ため息をほしがる、たすくの声が聞こえてきた。
「さあ、お嬢さん!」
出し惜しみすることなく三津は、深々とため息をついた。ぱくん。
「はあん……いいため息だなあ。これは相当、しっとりするやつだぞう」
足もとに目をやると、心なしかうっとりしているように見えるたぬきの置物が、ぽつんと板張りの床の上に置かれていた。それを抱きあげてから、海が望めるソファへと向かう。
「よっぽどいやなことでもありました?」
腕の中から、たすくがきいてくる。
「まあね」
ぼすん、と腰をおろす。たすくのことは、ひざの上にかかえるかっこうになった。
「なんでも、あすこここやらざらざらざったらやらが駆り出されたらしいですねえ」
「知ってるんだ」
「《御殿之郷》に出入りがあれば、それはまあ、耳には入りますよ」
「そっか……ねえ、たすくちゃん。おばさんには会ったことある?」
「おばさんっていうのは、江場家のご当主のことですか。ええ、ありますよ」
「どんな人?」
「どんな人? うーん、そうだなあ、むかしはもっと、はかなげな感じの人でしたけどね。たてつづけにお身内をなくされて、ずいぶん雰囲気が変わられたような……」
「身内をなくしてらっしゃるの?」
「えーと、まず、妹の巻葉さまでしょ、それから、そのご長女の静葉さま、静葉さまのご長女の夏重さま、あとは……」
「待って待って、そんなにたくさんの方が亡くなってるの?」
「ええ、十年ほどのあいだに、ぱたぱたっと。家系なんでしょうが、どなたも心臓のご病気だったようですよ。ご主人は、もっとお若いころに亡くされていますしね」
「そうなんだ……」
「お嬢さんのお母上である葉津さまも、その後、島をお出になってますからね。江場家からは、一気に人がいなくなったんです」
たすくの説明で、三津はいまになってようやく、現在の江場家の状況を知った。
当主の小巻のほかには、哉重と哉重の父親だけ。《御殿之郷》に残っている江場家の人間は、いまはその三人だけなのだという。
「つまりね、小巻さまがご当主の座を退かれることになれば、いまのところその跡を継ぐことができるのは、哉重さまとお嬢さんだけってことになるわけ。お嬢さんのお母上は出奔されてますしね」
「哉重さんのお父さんは?」
「入り婿だもの。血筋を引いてません」
「血筋を引いてないとだめなんだ……」
「そういうことですね」
哉重か、自分か。
江場家の跡継ぎ問題が自分に関わってくるなんて、思ってもみなかった。もちろん、三津に江場家を継ぐつもりは毛頭ない。東京生まれ東京育ちの自分にそんな資格がないことくらい、だれになにをいわれるまでもなく理解できているし、そもそも跡継ぎというものは、男性が第一候補になるものなのではないだろうか。なにより、生まれも育ちも場家之島の哉重は、なにも知らない自分とちがって、江場家のことがよくわかっている。
たすくは、条件だけでいえば三津にも跡継ぎの可能性はある、といっただけなのだろう。
「ねえ、たすくちゃん」
「なんでしょう、お嬢さん」
三津は、微妙にしっとりしてきたたすくを、ひざの上でぎゅっとかかえ直した。
「わたし、こないほうがよかったのかな。この島に」
「どうしてそんなふうに思うんです?」
「だって、東京にいたときには無自覚な《寄託》のことなんて知らずにいたし、知らないままでもよかったわけじゃない? それが、この島に身を寄せたとたん、大問題になっちゃって……こんなことになるなら、東京の家にひとりで残ってればよかったなって」
「でも、お嬢さんの《寄託》がいまの宙ぶらりんな状態のままだと、いつまでたってもお嬢さんの記憶はもどってこないし、その記憶の分だけ、なにかが欠けた状態で生きていかなくちゃいけなくなるんですよ?」
「そう……なるの?」
「なります。だから、いずれはもどってきて、解決しなくちゃいけなかったんです」
「でも、お父さんはそんな話、一度もしてくれなかった」
「だってお嬢さん、七年前のこの島での記憶がないことを、お父さんに話してなかったんでしょ?」
「それは、そうだけど」
「じゃあ、お父さんだって話せないじゃないですか。知らなかったんだもの」
たすくのいうことはいちいち正しい。三津は、たすくのかぶっているつくね色の笠に、軽く、嚙みついてみた。いたっ、とたすくが悲鳴をあげる。笠もたすくの一部らしい。
「なにをするんです、お嬢さん!」
「濡れせんべいみたいにしっとりしてるから、かじったらおいしいのかな、と思って」
「おいしいわけないでしょう。ぼくをなんだと思ってるんです。たぬきの置物ですよ?」
もちろん、知っている。そのくせしゃべる、おかしな子だってことも。
「……たすくちゃん」
「なんです」
「呼んだだけ」
「意味なく名前を呼ぶくらいなら、ため息ください」
「いいよ、いくらでも出してあげる。だから、ずっとそばにいてね」
「ずっとはどうでしょ。これでもぼくは付喪神ですからね。まあまあ気まぐれですよ?」
「神さまって気まぐれなの?」
「そりゃあ、《現》とはまったく別の次元に生きていますからねえ」
神さま。
そうだ、と三津は思い出す。
小巻からはなんの説明もなかったけれど、初恋相手候補の五人のうち、残りふたりとのお見合いはおこなわれていない。三津の抗議によって中断された、というわけではなさそうだったし、もともと予定されていなかった、ということなのではないだろうか。
それって──。
「ねえ、たすくちゃん。有楽宇沙巳っていう子のことなんだけど……」
ひざの上が、ふっ、と軽くなった。
「あれっ、たすくちゃん?」
いない。あたりを見回してみても、いない。宣言どおり、気まぐれにいなくなってしまったらしい。
「お母さんみたい……」
不意にこぼれたひとりごとに、ふ、と笑ってしまう。そうだ、あの人は気まぐれだった。気まぐれにどこかへいってしまって、それっきり。いまごろはもう娘のことも忘れて、おもしろおかしく暮らしているにちがいない。
波の音が、急にはっきりと耳に届く。夜の海の気配に、三津は小さく身震いをした。
世話役が代わって、最初の朝。
三津はなかば呆然とした気持ちで、食卓をはさんだ向かい側にいる相手を観察していた。
三津の朝食は、定期宅配サービスのように、保冷ボックスに入れて玄関前に置かれることになっている。それをひとりで食べるのが、この島にきてからの三津の朝食だった。
それなのに今朝の柴田は、母親の手作りだというおにぎりを持参して、いっしょに食べましょう、といってきたのだ。
持ってきてしまっているのなら、と仕方なくあがってもらったものの、本当ならまだよく知らない相手を家にあげたくはなかったし、できれば手料理も、親しくなってからにしてほしかった。それほど神経質ではない三津でも、顔も知らない人のにぎったおにぎりを、いきなり口にするのは抵抗を感じたからだ。
食事中も質問ばかりしてくるものだから、すっかり憂鬱になってしまった。
きのうから一変して、妙になれなれしくなっている。それが三津には、不思議でしょうがなかった。多岐の、あっさりすぎるほどあっさりしていた態度が恋しい、とつい思ってしまう。
「どうでしょう、三津さま。午前中は特にご予定も入っていないようですし、島の中心地に出てみませんか」
午後からはまた、長壁姫のもとに向かうことになっている。確かにそれまでは空いた時間ということになるけれど、だからといって、自由に行動していいとはいわれていない。
「あの、柴田さん。それって大伯母の許可は取ってますか?」
「小巻さまの許可ですか? 街に出てもいいかどうかの? ええ? そんなことにまで許可が必要なんですかあ?」
三津のほうこそ、ええ? ときき返したかった。
これまでの大伯母の様子からすると、三津の行動をきちんと管理する意味もあって、多岐をそばに置いていたとしか思えない。多岐なら、大伯母の許可なく三津をどこかにつれていこうだなんて考えもしないはずだった。
もやもやしながら、三津は考える。小巻おばさんもきっと、昨日の柴田さんの態度しか知らなくて新しい世話役にしたんだろうけど、それにしたって、と。
きのうの時点では、裏表がある人のようにも思えなかったんだけどなあ……。
結局、三津は柴田につれられて、島の中心地にやってきた。
いったん席をはずした柴田が、もどってくるなり、小巻さまの許可は取りました、といったからだ。そういわれてしまっては、だった。
着ていくものにちょっと迷ったけれど、午後には長壁姫の屋敷に向かうのだからと、新学期からはもう着ることもない制服を選んだ。
御身浜通りというのが、島の中心地に当たる一帯の名称だそうだ。主要な店舗のほとんどが、その通りに集まっているのだという。場所は、《御殿之郷》のある山の裾野に通った大きな道をまっすぐ進み、長壁姫の屋敷のある山を横目にさらに奥へ進んだ先。移動には、柴田の自家用車が使われた。
乗りこんだ瞬間にかいだ、他人の家のにおいをうっかり思い出す。食べたばかりのおにぎりの味がよみがえり、胃が変な動きをしたことまで、つられて思い出してしまう。
「おつれしたいお店があるんです。島の若い子は、そこのフルーツサンドが大好物で」
さっき朝ごはんを食べたばかりなのに? と思いはしたものの、口には出さない。なにか考えがあって、大伯母はこの人に、こうして島の中心地を案内させているのだろうから。
「いやあ、三津さまのようなかわいいお嬢さんと御身浜を歩けるなんて、役得だなあ」
多岐なら絶対に口にしそうもないことをいいながら、先に柴田が歩き出す。遅れてあとにつづいた三津だったけれど、足取りは重い。食欲なんてまるでないし、そもそもフルーツサンドはあまり好きではない。いちごはいちごで食べたいし、パンにはさまっているのはサラダっぽいものであってほしい。ひと言、フルーツサンドは好きかどうかきいてくれていたら、と思いそうになったけれど、世話役を務めているだけの人にそこまで求めるのは、わがままというものかもしれない。
どんどん通りを進んでいく柴田のあとを、三津は黙って歩いた。
白っぽい石畳の道がつづく。足もとに目を落としたまま歩いていた三津の体が突然、がくん、と前後に揺れた。体が真横にひっぱられる感覚が、それに加わる。
気がついたときには、薄暗い路地に引きずりこまれていた。
驚きのあまり、声も出ない。だれかが背中に添うようにして立っていて、自分の右腕をつかんでいること以外、なにもわからない。なにが起きてこうなっているのかも、柴田がこの事態に気がついているのかどうかも。
「あいつ、悪い男ですよ」
聞こえてきたその声に、息が止まる。
「制服を着た若い女の子が好きな大人だ」
おそるおそる肩越しの視線をうしろに向けた途端、あ、と思う。伸びすぎた印象の髪型に、見覚えがあった。まだ華奢な体つきに反して、丸みのないすっきりとした顔の輪郭も、しっかりと記憶に残っている。
「有楽……宇沙巳くん?」
明らかに自分よりも年下だったので、自然と〈くんづけ〉になった。白い開襟シャツに、黒いスラックスを合わせている。制服姿だった。旅慣れた旅行者のような雰囲気は、初対面のときのままだ。
はい、と答えて、有楽宇沙巳はつかんでいた三津の腕をゆっくりと離した。
「あいつとふたりだけで歩いてるところを見かけたんで、ちょっとまずいかな、と思って」
どうして自分が路地裏に引きずりこまれたのかはわかったので、ひとまず、ほっと息をつく。煤で汚れたように暗い色の壁を背にして、宇沙巳はさらにこう説明した。
「あいつなら、適当な口実で人けのないところにつれこんだりしそうだなって」
だから、乱暴なやり方ではあったものの柴田から引き離した、ということらしかった。そんなにだめな人だったの? と驚く一方で、引き離してもらえてよかった、という安堵に、体の奥からのため息が出る。
「教えてくれて、ありがとう」
三津がお礼をいうと、宇沙巳は照れたのか、そっぽを向きつつ、いえ、とだけ答えた。中学生男子らしい子どもっぽさが垣間見えたことで、逆に、あれっ? となった。
この子、そういえば神さまじゃなかったっけ、と。
(第12話へ続きます。8月15日ごろ更新です。第11話は10月31日までの公開です。)
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