ひとり親を支援するNPO法人「しんぐるまざあず・ふぉーらむ」の理事の小森雅子さん。 Zoom取材にて

名字変更より子どもが気にするのは親の心

「名字が変わることで、子どもがストレスを受けるのではないか」というのも、よくある心配事の一つです。確かに思春期の子どもは気にするかもしれません。

ですが、幼少期から小学校低学年までの子どもは、親が思うほど、名字が変わることにストレスを感じていないものです。「○○君は名前が変わったんだって。いいな~。自分も変わりたい」と無邪気に言う子の話も、よく聞きます。

子どもが幼稚園に通っている場合、「幼稚園を転園させるのはかわいそうだから」と、そのまま同じ幼稚園に継続して通わせたいという親御さんもいます。

もちろんそれも一つの選択ですが、状況が許すのであれば、働きながら子育てをする親にとっては、保育園の方が精神的な負担が軽くなると思います。

安心して長時間子どもを預けられるメリットはもちろんのこと、保育園はほとんどの保護者が働いています。

「幼稚園のママ友は生活に余裕のある人が多く、こちらも生活に余裕があるふりをしていないといけない。働き始めることを言い出しづらい」という悩みを抱える方がいました。しかし保育園であれば、多くの方が必死に時間をやりくりして働いていますので、同じ多忙な親として大変さを分かち合うことができます。

転園すると仲良しのお友達と離れてかわいそう、と思う気持ちはわかります。でも、子どもは環境の変化に順応しやすい。親自身の働きやすさや心の余裕という面も考えながら決めてください。

なぜなら親自身のイライラや不安な気持ちは、子どもにも伝わりやすいから。

自分が我慢してでも子どもを健康でハッピーにしたいという親は多いです。でも、親自身の気持ちの安定こそ、子どもの安定につながる。このことを核として、あらゆることを考えていかれてはいかがでしょうか。

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次回は、別居・離婚を子どもにどう伝え、ケアしていくかを小森さんに伺います。

小森 雅子(こもり・まさこ)
認定NPO法人「しんぐるまざあず・ふぉーらむ」理事。社会福祉士。自身も子どもが3歳の時に離婚。2018年よりひとり親の支援に携わってきた。

取材・文/桜田容子

※小森雅子氏「大離婚時代の子どものメンタルケア」」は全3回。第2回は2022年6月24日、第3回は6月25日公開予定です。
#2【別居・離婚を決意】子どもへの伝え方と絶対言ってはいけないこと
#3【同居親も別居親も】離婚後に気をつけたい親と子どものメンタルケア

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こもり まさこ

小森 雅子

「しんぐるまざあず・ふぉーらむ」理事・社会福祉士

認定NPO法人「しんぐるまざあず・ふぉーらむ」理事。社会福祉士。同団体ではメール相談のほか、電話にて火曜日と木曜日の週2回、16時から...

さくらだ ようこ

桜田 容子

ライター

ライター。主に女性誌やウェブメディアで、女性の生き方、子育て、マネー分野などの取材・執筆を行う。2014年生まれの男児のママ。息子に揚...

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