2021.08.06

オリンピック銀メダル 梶原悠未選手を育てた元保育士ママが伝授する!子育てのおさえるべきポイントとは

子どものならいごとはこう決める![東京オリンピック自転車競技梶原悠未選手の母、梶原有里さん #1(全2回)]  

自転車競技、梶原悠未選手と母の有里さん。写真提供:梶原有里さん

梶原悠未選手2020年に自転車世界選手権大会オムニアムで日本人史上初の金メダルを獲得。トレーナー兼マネージャーのお母さんと東京オリンピックの頂点を目指します。
写真:梶原有里さん提供

東京オリンピック自転車競技、梶原悠未選手をあらゆる面でサポートし、世界一を目指してきた母、梶原有里さん。保育士の知識と経験から実践してきた子育てには、「自分で考えて行動できる子になる」ためのリアルなヒントがいっぱいです!
第1回では、ならいごとへの考え方をうかがいました。 (聞き手:『たのしい幼稚園』編集部)

ならいごとはトランプのように

幼稚園や小学校など、子どもの社会生活が始まると、ならいごとについて考える保護者の方も多いと思います。悠未選手はどのようなならいごとをしていたのでしょうか?

梶原有里さん 「娘は、ダンス、ピアノ、書き方教室、公文などのならいごとをしていました。子どものならいごとは、トランプのように、何枚もあるカードの中から好きなものを自分で選ぶのが良いと考えたためです。何が好きなのかはやってみないとわからないので、まずはやってみることが大切だと思い、体験レッスンなどにたくさん連れていきました」

娘の梶原悠未選手は0歳からベビースイミングをはじめ、ダンス、ピアノ、書き方教室、公文など、多くのならいごとを経験してきたそうです。水泳は小学生から選手コースで、全国大会に出場する選手として活躍していました。 写真:梶原有里さん提供

はじめるときは、目的を明確に

幼い子どもが、ならいごとに興味をもって続けるのは難しいのではないでしょうか?

梶原さん 「娘の最初のならいごとを始めるときは、親子でできて、身体をたくさん動かすものがいいと思っていました。保育士の経験から、水に慣れるのは早いうちが良いと考えて、1歳になる前にベビースイミングを始めました。

ひとつひとつのならいごとについて、うまくおしゃべりができない年齢であっても「こういうならいごとがあるよ。やってみる?一緒に行こうか」など、しっかり子どもに説明すること、また、目的を明確にすることが大切だと思っています。

ベビースイミングでは子どもと一緒にプールに入って楽しむことができ、良いコミュニケーションになりました。キッズスイミングになると、子どもだけでプールに入るので、娘は私から離れるのがさみしくて、よく泣いていました。

それでも、コーチの説明は泣きながらも聞いて理解していて、自分の番になったら泣きやんで泳いでいました。コーチの話を理解して泳げるようになったことや、練習後に食べるアイスが楽しみだったこと、チームメイトにも恵まれて、楽しく水泳を続けていました。小学生になると、全国大会で表彰台にのぼるという目標ができ、その目標に向かってがんばっていました。

ならいごとには一緒に行き、娘をよく観察するようにしていました。
経験させてみたことは、またやりたいな、と思わせるような声かけを心がけていました」

ママの笑顔を見せることで、子どものやる気UP!

「またやりたい」と、子どものやる気がアップする声かけとは、どのようなものでしょうか?

梶原さん 「機嫌が悪かったり、親と離れるのが嫌で子どもが泣いていたりしていても、まずは連れて行きました。終わったら、できたことだけをほめます。できなかったことには絶対に触れないことがポイントです。

「すごく良くできていたね!楽しかったね!」と声をかけていました。親自身が楽しんでいる姿を見せることも大事だと思います。ほめられて嬉しいことや、ママも笑顔になるという楽しい経験から、ならいごとへのやる気が出てきて、楽しく続けられたのだと思います」



「ママが喜ぶから」というのは、特に未就学児にとっては、やる気の大きな原動力になりそうです!今後、意識していきたいところですね。

学校生活で困らない 楽しく過ごせるための習いごとを

親と子どもの得意なことや好きなことって違いますよね。実際に習いごとを選ぶ指針は何かありますか? 

梶原さん 「次から次へと、ただ闇雲に習いごとを増やしていってもうまくいかないのは分かっていました。例えば、字がきれいに書けると、先生やお友達からほめてもらえるかもしれません。でもきれいな字を書くことは、授業で教えてくれることではないので、それをならいごとで覚えられるように書き方教室に通う、という感覚で選んでいきました。

「字がきれいだね」と誰かに
ほめられることがあれば、学校で楽しく過ごせる
かなと思ったのです。公文も学校で困らないようにとはじめたものです」

毎日大忙しの悠未さん 時間が足りない! でも習いごとを続けられる秘訣は?

母、有里さんの考えもあり、娘の悠未さんは小学校入学前からたくさんのならいごとを経験。1年生のときから毎日ならいごとがあったといいます。放課後は書き方教室や公文へ行ったのちに水泳へ、などと、1日2個をこなす日もあり、とてもハードな毎日を送っていました。

梶原さん 「忙しくて時間が足りないので、娘は学校の勉強は授業中に集中してしっかり身につける宿題は学校にいる間に終わらせるということをしていました。水泳は選手コースでやっていて、他のならいごともある、休憩時間も取りたい、となったときに自分で考えて、配られた宿題はすぐにとりかかっていたようです。
水泳のクラブチームの先輩が、学習も水泳もしっかりやる文武両道の良いお手本となってくれていました」

小学校低学年で毎日このハードスケジュールをこなすことができたのには、理由がありました!

悠未さん 「ならいごとが学校以外の自分の居場所になっていたと感じます。ピアノであれば、先生(=大人)と話すこと、水泳では学校外の友達と会っておしゃべりする時間など、人間関係に重きを置いて楽しみを見つけ、自分なりにならいごとをする目的を作っていました」
『たのしい幼稚園』2021年8月号に梶原悠未選手インタビューを掲載しています。)


梶原さん 「自分の居場所が学校以外にもあるというのが、単純に楽しかったのだろうし、がんばれる理由になったのではないかと思います。

ならいごとを続けていくと、自分の好きなことがわかってきたり、苦手と感じるものも出てきたりします。そこで子どもの考えを聞いて、続けること、辞めることを決めていきました」

取材・文/小渕 早紀

●学校生活に役立つならいごとを選び、楽しく過ごせることを考える!

●自分の居場所が学校以外にもあることで、がんばれる!


●親も一緒に楽しむ姿勢で!
子どもは「やらされている」と思った瞬間にやらなくなる。

#2 オリンピック選手を育てた元保育士ママが伝授する!「自分で考えること」を習慣にする方法