巨大トカゲの好物は…生ゴミ!? 『ミズオオトカゲ』

<街にも公園にも…どこにでもいる巨大トカゲ>

マレーシア、タイ、インドネシア、フィリピン…。
東南アジアの国々を旅していると、あちらこちらでまるでワニのような巨大トカゲに出会う。その名前は『ミズオオトカゲ』。大きなものでは全長2メートルを超えるモンスター級のとてもカッコいい爬虫類だ。
(上)イカダに乗って休むミズオオトカゲ。デカい…!!
(下)ミズオオトカゲの顔。鼻の穴は鼻のさきっぽではなくちょっと上の方にあいている。これで泳いでいるときも鼻だけを水面から出して呼吸できるんだ。ワニと同じだね。

名前に「ミズ」とつくことからもわかるように彼らは水辺が大好き。
水さえあればどこにでもあらわれる。ジャングルを流れる川で、湖のほとりで、海水と淡水がまざりあうマングローブ林で、田んぼの用水路で…。

さらにはなんと……公園の池や大都会を流れるドブにまで!?

いやいやいや!ちょっと待ってくれよ!

こんなにでっかい怪獣みたいなトカゲが、そんな街中にいていいわけ!?
食べるものは生活する場所はちゃんとあるの?人間にかみついたりしないの?

はい。だいじょうぶです!

まず、ミズオオトカゲの好物は川魚だ。泳ぎがとても上手で、水中での狩りだってお手のもの。東南アジアの池や川にはとてもたくさんの種類の魚いて、今にも干上がりそうなゴルフ場の池やゴミだらけの細いドブにもいろいろな魚がくらしている。

だからどこへ行っても食べものには困らない。

▲ヒレナマズ(上)やキノボリウオ(下)は水の汚れにとても強く、どこにでも住める。街中のミズオオトカゲはこういった魚を食べているのだ。あと…人が出した生ゴミも。

<ドブにすむ! ゴミも食う!>

さらに、街中では食べのこしなどの生ゴミもミズオオトカゲはあさって食べる。ちなみに僕はタイという国でやきとりを食べているミズオオトカゲを見たことがある。
見た目は怪獣だが、ノラ犬やノラ猫のような生活もできるというわけだ。

ある意味、めちゃくちゃ強い生きものだよね。
(上)(中)生ゴミをあさり、気に入ったものを下水道にもって帰るミズオオトカゲ。たくましい!
(下)排水管から顔を出したミズオオトカゲ

また、街の中でだってすみかはたくさんある。川にはトンネルのような下水道や排水管がつながっているし、公園に行けば林や竹やぶ、草むらがある。敵から身をかくすには十分だ。…そもそも、人里にこんなでっかいトカゲの敵になる生きものなんてほとんどいないんだけどね。

<おっかなく見えて実はおとなしい>

また、見た目こそちょっとおっかないけれど、人間をおそうようなことはまったくない(もちろん、捕まえてイタズラをすれば驚いてあばれることはある。ツメはとてもするどいのでさわるときは注意が必要だ)。人となかよく共存しているモンスターなのだ。
▲ミズオオトカゲ、とったどー!…この時、腕をひっかかれてケガをしました。みんなはマネしないように!
(上)足にはするどいツメ。おとなしいトカゲだが、むやみにさわらないようにしたい。
(下)ミズオオトカゲが見つかったことを知らせるカンバン。沖縄県の公園にて。

なお、このミズオオトカゲは見た目のカッコよさからペットにされることもある。
しかし、最近では日本でも飼われていたものが逃げだして野外で見つかったりしている。

どんな生きものであっても飼育するならけっして逃さないよう責任を持って最後まで飼いきろう。