30ヵ国以上で愛されている世界的絵本作家ブリッタ・テッケントラップが、生きものの世界を美しい版画で辿る『There are』シリーズ。日本では2021年11月に株式会社講談社より、翻訳絵本「いろんなところに いろんな」シリーズとして、「さかな」編と「むし」編を刊行、2023年11月に「どうぶつ」編、「とり」編「かめ わに とかげ」編を刊行しました。
生きものの特徴を独特な感性でとらえ、豊富な色彩感覚で表現した温もりあるタッチの美しいイラストはすべて版画。まるでアート本を鑑賞しているかのような気分になれるとともに、生きものについて、その進化や生態系など、基礎的な知識を物語のように読むことができる科学絵本です。
いろんなところにいろんな むし
『There are ……』の“昆虫”編。
昆虫とはどんな生きものなのか、昆虫の体のふしぎ、昆虫の進化のふしぎ、擬態する昆虫、旅するチョウ、生態系、昆虫たちの驚きの技、生き残り戦術、子育てを物語のように巡っていきます。
贈る側のセンスも輝く、アーティスティックな一冊。生きものを、地球を愛おしくなる宝物のような絵本です。
(訳:いとう むしひこ)
いろんなところにいろんな さかな
『There are……』の“さかな”編。
魚とはどんな生きものなのか、魚の体のふしぎ、魚の進化のふしぎ、深海魚、生態系、魚の群れのひみつなどをテーマに物語のように巡っていきます。
さかなたちの世界を美しい版画で辿りながら、知識もセンスも磨ける、贈り物にぴったりな科学絵本。
(訳:小野寺 佑紀)
いろんなところにいろんな とり
『There are ……』の“鳥”編。
恐竜から進化したとされる’鳥’。そんな鳥には、空を飛ぶ以外にも驚くような生態がたくさんあります。敵から狙われないように群れをなし、子孫を残すために華麗な羽をまとい、優美に踊る。コウテイペンギンは、猛烈な風や吹雪に耐えながら大切に大切にこどもを守り育てる。この多様性にとんだ鳥と人との縁にも長い歴史があり、地球にとってもかけがえない生きものだ。鳥のことがおもしろくて眠れなくなる。親子で楽しむ世界で人気の美しい絵本図鑑。
(訳:柴田 佳秀)
いろんなところにいろんな どうぶつ
『There are ……』の“動物”編。
ほ乳類は、恐竜がいた時代から長い長い時を経て、現在のような多様な生きものへと進化した。世界中にいて深海から空まであらゆる環境でくらしている。雪の多いところではシロクマのように白い毛を、海ではラッコのようにライフジャケットのような毛をもつ。また、卵を産むカモノハシから、お腹の袋で子どもを育てるカンガルーまで、ほ乳類の多様な生態は驚きにあふれている。人もほ乳類。親子でわたしたちほ乳類の進化と生態を楽しく学べる美しい絵本図鑑。
(訳:小野寺 佑紀)
いろんなところにいろんな かめ わに とかげ
『There are ……』の“は虫類”編。
かめ、わに、とかげはみなは虫類。3億1200万円前からもの大昔からいる生きものだ。目から血をふきだして攻撃するトカゲ、体の色をころころ変えられるカメレオン、水の上を走れるトカゲ、本当にへんちくりんな生きものがいっぱい。ドラゴンの異名をもつコモドオオトカゲは、体長3mもあってギザギザの歯をもっていて、よだれに毒まであるんだ……。生きものの奥深くてふしぎな世界を家族で楽しく学べる美しい絵本図鑑。
(訳:小野寺 佑紀)
ー『There are』シリーズはどういった思いで制作されましたか?
なんといっても、Big Picture Press(※)の編集チームの存在が大きいです。編集チームの方々は、私が自然のことや、特に生きものを描くことが大好きだということをご存じだったんです。私の思いを形にできる、アイデアとコンセプトを考え出してくれました。
※ 原本を出版している出版社です。あらゆる年齢層の読者を対象にクオリティの高いビジュアル書籍を出版しています。
ーどうやって絵を作られているのですか?
私の作品は、手作業とデジタル作業を融合して作成しています。
まずは、手作業です。ローラー、新聞紙、油絵の具を使用して表現したいテクスチャーを作ります。その紙のテクスチャーをスキャンして、「塗り」のデジタル素材を作成します。ここからはデジタルです。そのデジタル素材を生きものなど表現したい形に切り抜き、その切り抜きを使いフォトショップで「デジタルコラージュ」を作成し、作品を完成させます。
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