予約受付中! 新刊『フリースクールという選択』(講談社+α新書)の関連記事や内容紹介、著者:おおたとしまさ氏(教育ジャーナリスト)からのメッセージなどをお届けする「特設サイト」です。
「フリースクール」「不登校」「子どもの居場所」など、「子育てニュース」としてお伝えした「アーカイブ記事」にもご案内します。
学校に「行けない・行かない」子どもの居場所となっているフリースクール。本書『フリースクールという選択』は、学びの現場を約20年取材し続ける教育ジャーナリスト・おおたとしまさが多様化するフリースクールをルポ。
小さな個人商店型から大手チェーン系、オンライン、オルタナティブスクールまで約20校を徹底取材。多様な学びの選択肢から、わが子に合うフリースクールの見つけ方と安心のヒントが見つかります。

おおたとしまさ氏(教育ジャーナリスト)からのメッセージ
わが子に合ったフリースクールを見つけようとしても、どういう基準や観点で選べばいいのか最初はまったく見当もつかず、途方に暮れてしまうと思います。逆にいえば、たまたま近くにあるフリースクールを1つや2つ見学してみてしっくりこなかったとしても、「うちの子にフリースクールは向いてないのかも……」なんて思わなくていい。
本書は、フリースクールという選択を検討しはじめた家族とともに、フリースクールという世界がどんなところなのかをざーっとひととおり見て回るガイドツアーのような本です。ただしガイドブックではありません。
この一冊を読めば、実際に通える範囲にあるフリースクールについて調べたり、見学したり、体験したりする際に、「ああ、このフリースクールは個人商店的で居場所のニュアンスが強いタイプだね」とか「このフリースクールは、あの本に出てきたあのフリースクールに近い立ち位置だね」というような勘所が得られることでしょう。
私はこれまで、いわゆる名門校と呼ばれるような学校から、公文(くもん)・サピックス・鉄緑会のような塾、モンテッソーリやシュタイナーといった教育思想、日本の風土を活(い) かした野外保育、教育格差と戦う無料塾、そして学びの多様化学校(旧・不登校特例校)まで、さまざまな学びの場を見てきました。その目でフリースクールを見て回り、気づいたことを率直に本書にルポルタージュします。
フリースクールの世界を旅すると、究極的には「学校って何だ?」という問いに行き着きます。その問いに対する私の考察は「おわりに」で少しだけ論じようと思います。
さて、メーテルリンクの名作『青い鳥』の主人公・チルチルとミチルがめくるめく世界を旅するように、フリースクールの世界をめぐる旅に、そろそろ出発しましょうか。みなさんもきっと「青い鳥」に出会えるはずです。
『フリースクールという選択』より一部抜粋
教育ジャーナリスト。1973年東京生まれ。リクルートから独立後、教育に関してさまざまな観点から取材を行い、著書は90冊以上。
『ルポ森のようちえん』(集英社新書)では子どもの「センス・オブ・ワンダー」を活かす教育を、『不登校でも学べる』(集英社新書)では「モザイク模様の学び環境」を提案し、『ルポ塾歴社会』(幻冬舎新書)では受験システムへの過剰適応に、『子どもの体験学びと格差』(文春新書)では「体験消費社会」に警鐘を鳴らすなど、独自の視点から現代の教育への考察・提言を続けている。
メディアへの出演や講演も多数。中高教員免許をもち、小学校教員や心理カウンセラーとしての経験もある。
<1>「理想」だけでなく「現実」にも踏み込んだ
本書は「ここがいいフリースクールです!」と紹介するガイドブックではありません 。多種多様な約20校をルポしたおおた氏が、個別の魅力を深掘りするだけでなく、現場の大人たちの葛藤やネガティブな部分も含めた「リアルな姿」を誠実に伝えます 。
<2>見学時に迷子にならないための「5つの補助線」
千差万別なフリースクールの特徴を捉えるための5つの視点(補助線)を提示しています 。これを知ることで、実際の見学や体験時に、わが子に合った場所を見極める「勘所」が見えてきます 。
<3>オンラインから老舗オルタナティブスクールまで幅広い選択肢
手づくりの小さな学び舎(第2章)や大手通信制高校系(第2章)にとどまらず、家から出られない子が踏み出す「最初の半歩」となるメタバース等のオンラインスクール(第3章)や、学校復帰を前提としない独自のオルタナティブスクール(第4章)まで、現代の「学び」の選択肢を網羅 。
<4>現場からの実践的なアドバイス
「いきなりお金を使わず、まずは無料の相談先へ」といった心理学者による具体的で冷静なアドバイスや、現場を長く見てきた専門家たちの本音におおた氏が迫ります 。親があせって重い決断をするのではなく、ライトな決断を積み重ねるヒントが詰まっています 。
<5>親の不安に寄り添い、「学校」の概念そのものを問い直す
フリースクールの先の進路はどうなるのかという保護者の切実な不安に具体的な事例で答えつつ 、最終的には「学校って何だ?」という根源的な問いに向き合います 。親の心のなかにある不安が肯定され、子どもをありのままに信じて待つ勇気が湧いてくるはずです。
①居場所 ⇔ 学び
「安心できる居場所」重視から「刺激的な学び」重視までフリースクールの特徴はさまざま。わが子の「心」のエネルギー状態を見つつ、どう選ぶべきか。
②学校っぽい ⇔ 学校っぽくない
「学校っぽい」雰囲気が居心地いいのか、それとも「学校っぽくない」ところで過ごしたいか。わが子はどちらだと過ごしやすいのか。校舎、名称、スタッフの呼び名、時間割、授業内容に至るまで、運営側の意識も読み取れるフリースクールの見方を紹介。
③個人商店 ⇔ チェーン店
運営母体が小さい個人商店のようなところか、大手の学校法人や株式会社が作ったフリースクールか。それぞれが持つ長所と悩ましい点とは。
④個別 ⇔ 集団
少人数で学ぶのか、ある程度の大人数で学ぶのか。人数だけでなく意識すべき年齢層やオンライン利用など生徒間の距離感も考慮。
⑤中継型 ⇔ 継続型
一時的な居場所として利用した後、違う居場所や学校に戻ってもいいというスタンスのフリースクールと、教育に自信を持ち共に学び続けようという教育理念のフリースクールがあります。
『フリースクールという選択』より一部抜粋
・光の森学園(新潟・新潟市)
・まなびスペースCOCOCARA(千葉県千葉市)
・フリースクールLargo (神奈川県鎌倉市)
・オルタナティブスクールTERA(福岡県福岡市)
・いもいもデイクラス(東京都新宿区など)
・代官山 Branch Room (東京都渋谷区 )
・フリースペースたけのこ(東京都日野市)
・星槎フリースクール(全国27ヵ所)
・学研WILL学園初等部・中等部(全国11ヵ所)
・N中等部(全国23ヵ所)
・SOZOWスクール小中等部(オンライン)
・ainiスクール小中等部(オンライン)
・クラスジャパン小中学園(オンライン)
・シンガク(オンライン)
・夢中カレッジ(オンライン)
・SUPER SCHOOL(オンライン)
・ヒロック(東京都世田谷区など)
・ヒミツキチ森学園(神奈川県三浦郡葉山町)
・箕面こどもの森学園(大阪府箕面市)
・いぐお〜る(東京都町田市)
・YUME School(東京都大田区など)
・瀬戸ツクルスクール(愛知県瀬戸市)
※ 『フリースクールという選択』掲載順
『フリースクールという選択』では、「フリースクール選び」について有識者へのインタビューも掲載しています。
●髙坂康雅さん(和光大学現代人間学部教授・心理学者)
大学内で無料のフリースクール「いぐお〜る」を運営。著書に不登校当事者の基礎知識を網羅した『不登校のあの子に起きていること』(ちくまプリマー新書)など。
●白井智子さん(社会起業家・コメンテーター)
1990年代終わりに沖縄でフリースクールを立ち上げに参加。公設民営フリースクール「スマイルファクトリー」(大阪府池田市)で校長を務める。フリースクール「YUME School(ユメスクール)」アドバイザー。著書にフリースクールからの教育改革を提言する『脱「学校」論』(PLANETS/第二次惑星開発委員会)など。
●末永稜さん(教員)
東京都の公立小学校にて7年勤務したのち国内初のイエナプラン認定校・私立大日向小学校勤務で2年勤務。現在は思考力教室「いもいも」勤務。

