【前編】『角醒ハンター オメガホーン』大反響の秘密に迫る! 久慈麗人プロデューサー ロングインタビュー

ぶつかり合う熱い『エゴ』が、新しい時代のヒーローを生み出す! (2/2) 1ページ目に戻る

テレビマガジン編集部

「この役は俺がやる!」文字情報を命ある画に変えたオーディション秘話

エイルとアルの双子の画像
©テレビ朝日・東映AG・東映 PHOTO/講談社
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──キャスト陣の熱演が光る本作ですが、オーディションではどのような点を重視して選考されたのでしょうか?
久慈:
オーディションでは監督と相談しながら役のイメージに合う人を選ぶんですが、その時点ではキャラクターの情報は文字情報でしかないんですよね。脚本の冨岡淳広さん、監督、プロデューサーが画として思い浮かべているものも微妙にズレてて、まだフワッとした状態で候補者に会い始めたりする。

そんな中で「自分こそ、このキャラクターに合っているぞ!」と引き寄せるパワーがある人が選ばれているんじゃないかと。選ばれたキャストたちはみんな、「この役は絶対に俺が、私がやるべきだ」と強く思ったと言ってくれていて。

それだけの強い『エゴ』、つまり「これまで積み重ねてきたものを、この役に注ぎ込めば絶対に魅力的にできる」という自信と熱意が、文字情報だったキャラクターを命ある「生きた画」へと変えてくれたんです。
見てくれている視聴者の皆さんたちにもそれが伝わっていると思います。
──特にバッチリハマったキャストや驚きを感じたキャストはいらっしゃいますか?
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久慈:
ハマったキャストでいうと、イバル連合ですね。イバル連合は当初、年齢感も含めてかなり幅広く探っていました。絶炎角がもうちょっと身長が高いパターンとか、イバルがもっと若いのに偉そうなパターンとか。でもそんな中で「イバルは俺だ!」「絶炎角は俺だ!」と名乗りを上げてくれた田鶴翔吾くん(絶暴のイバル役)小西詠斗くん(絶炎角役)たちが、気持ちよくハマってくれました。

同じくエイルとアルも、オーディションで直接ふたりが一緒に組んでいたわけではなかったのに、撮影に入るまでの間に本当の双子のような説得力を持って仕上げてきてくれたんです。「どうやって仕上げたんだろ!?」と驚かされました。

驚きを感じたキャストだと、主演の楢原くんですね。

彼はほぼ未経験に近い状態でのスタートでしたが「こういう風にやってみて」と伝えたときの振り幅がすごいし、言ったら響く。彼のセンスと努力に、驚かされっぱなしでした。

「じゃあ別パターンで」と言うと「えー!」と言いながらも、こちらの想像を超える表現を返してくる。オーディションの1回目と2回目の間だけでも目に見えて成長していて、監督もワクワクしちゃって。タレント性というか、才能あるなと思いましたね。
──回を追うごとに「エゴルギア」を装填する手つきまでどんどん洗練されて、本当にかっこよくなっていますよね!
久慈:
そうなんですよ! まさにそこなんです。オメガホーンは成長系・覚醒系のヒーローにしたいというねらいがありました。

楢原くん自身もものすごく負けず嫌いで、後から「あのとき、見えていなかった視点があった、ああくっそー、悔しい!」となるタイプなんです。

現場のすべてを吸収して、指先の動きひとつ、目の表情ひとつにまで芝居を込めていく。その成長スピードと「誰にも負けたくない」という姿勢が、シャウトというヒーロー像に合っているんです。気持ちいいですよね。

シャウトというキャラクターが持つ影響力と、現場で起きた熱い化学反応

炎のシャウトの画像
©テレビ朝日・東映AG・東映 PHOTO/講談社
──シャウトは回を追うごとに「全部知りたい、全部手に入れたい」と、いい意味で欲張りになり、情熱をエネルギーに変えていく姿がとても現代的で魅力的です。
久慈:
そう言っていただけると嬉しいです。シャウトは周囲に強い影響を与えるキャラクターですが、同時に「人の視点」や他人の生き方にも深い興味を持てる人物なんですよね。

シャウトが敗北を喫する第7話や第8話のあるシーンを撮った翌日、現場に行ったらイバル役の田鶴くんが「ちょっと、昨日撮ってた楢原と国上の芝居、本当に良かったんで早く見てくださいよ! めちゃめちゃ良かったんですよ!」って興奮気味に言ってきたんです。

キャストだけでなくスタッフからも声が上がっていて。
役者歴で言えばベテランの田鶴くんたちが、新人の成長を讃えつつも焦りにも似た闘争心を刺激されている。
人の視点にも興味を持つ好奇心旺盛なシャウトが声を上げることで、周りの人たちも自分の声を上げやすくなっていく。楢原くんがまさにそれを体現してくれています。

そのヒーロー性を、今後の展開でもぜひ注目してほしいです。
炎角の画像
©テレビ朝日・東映AG・東映 PHOTO/講談社

「エゴ」、そして隠れたテーマ「キャプテンシー」

──シャウトが良い意味で「エゴ」を出して「声を上げて」います。作品でも「エゴ」という言葉が非常に前向きなエネルギーとして描かれていますね。
久慈:
脚本の冨岡さんとも、「今回はエゴを悪い意味ではなく、肯定的に使おう」と決めていました。

シャウトは自分のエゴを大事にして声を上げる。それと同時に、人の視点や他人のエゴにも耳を傾けることができるキャラクターなんですよね。

一見矛盾しているようですけど、理想を追い求める人間味のある新しいヒーロー像を提示したかったんです。
──ちなみに、久慈プロデューサーの「推しキャラ」を挙げるなら誰になりますか……?
久慈:
立場上、非常に難しい質問ですね(笑)。基本的に全キャラクターに僕自身が「カッコいい」と思える要素を一つずつ注ぎ込んでいるので、全キャラですね!箱推しです!!

ただ、あえて挙げるなら、キャプテン(オメガホーン)、炎角、イバル、そしてレイジの4人ですね。彼らはそれぞれ全く異なる「キャプテンシー」を持っているんです。
──「キャプテンシー」……初めて聞く言葉です。
久慈:
「キャプテンシー」とは、チームや集団を導く統率力、リーダーや指導者のあり方のようなものです。どういうものがこの時代を導くキャプテンシーになるのか、そのヒントを描ければいいなと。

4人の「キャプテンシー」は4人それぞれ独自のもので、全部が正解であり、どれかに集約する必要はない。そして、その4人のキャプテンシーはこの作品の一つの肝。カッコいいだけじゃなく、憧れたくなるようなものにしたかったんです。

脚本の冨岡さんとも「エゴ」と「声」を中心に作っていたところに、僕から「キャプテンシー」という要素を相談しました。

超古代の王がいて、現代の支配者がいて、その時代を変えようとする者がいて……というのがストーリーの軸だとしたら、そこに面白さ、キャラクターの魅力を作っていけないかなと。

ヒーロー名に「キャプテン」と冠しているのにも、そうした想いを込めているので、感じ取っていただけると嬉しいです。
後編は10月25日(日)午前9時5分に公開です。お楽しみに!
【久慈麗人(くじ・よしと)プロフィール】
東映株式会社所属の映像プロデューサー。1988年生まれ。新時代を切り拓く特撮シリーズ「PROJECT R.E.D.」第1弾『超宇宙刑事ギャバン インフィニティ』に続き、第2弾『角醒ハンター オメガホーン』のプロデュースを手掛ける。
超宇宙刑事ギャバン インフィニティ あそべるずかん

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講談社(編)

発売日:2026/03/31

価格:定価:本体1091円(税別)

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てれびまがじんへんしゅうぶ

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日本初の児童向けテレビ情報誌。1971年11月創刊で、仮面ライダーとともに誕生しました。 記事情報と付録の詳細は、YouTubeの『テレビマガジン 公式動画チャンネル』で配信中。講談社発行の幼年・児童・少年・少女向け雑誌の中では、『なかよし』『たのしい幼稚園』『週刊少年マガジン』『別冊フレンド』に次いで歴史が長い雑誌です。 【SNS】 X(旧Twitter):@tele_maga  Instagram:@tele_maga

日本初の児童向けテレビ情報誌。1971年11月創刊で、仮面ライダーとともに誕生しました。 記事情報と付録の詳細は、YouTubeの『テレビマガジン 公式動画チャンネル』で配信中。講談社発行の幼年・児童・少年・少女向け雑誌の中では、『なかよし』『たのしい幼稚園』『週刊少年マガジン』『別冊フレンド』に次いで歴史が長い雑誌です。 【SNS】 X(旧Twitter):@tele_maga  Instagram:@tele_maga