著:はやみね かおる 絵:吾妻 ひでお

校長からひとこと
(※オリジナル版へのコメントです) 原稿を書き上げたとき、編集の長田さんから「イラストの希望はありますか?」と訊かれました。希望が出せるんだと驚いたことを覚えています。そして、好きな漫画家さんの名前を三人挙げました。三人とも絶対に無理だと思ってたのに、まさか吾妻ひでお先生に描いていただけるとは……。探偵役の法難功君が、本文中の『幽霊バス事件』は、夢水清志郎が解決した事件なのですが、無理言って拝借しました。あと、物語中で「そして、自分の部屋にはいると、十分くらい泣いた」という文を書けたとき、プロとしてやっていけるんじゃないかなと思いました。
わたしは、宮沢和子。みんな、わたしのことをワコってよぶの。小学6年生で、全校生徒がたったの6人の大奥村小学校に通っています。先生もいちばん若くて美人の風街先生をはじめ、みんなで6人。たぬきのようなポンポコリン校長を合わせて、13人です。このような自然にもめぐまれ、大家族のような学校が廃校になるんだけど、その前にひと騒動が!?
試し読み
| 発売日 | 1996/02/14 |
|---|---|
| 価格 | 定価:円(本体620円) |
| ISBN-13 | 9784061484405 |
| 判型 | 新書 |
| ページ数 | 226 |
美琴 @Z5HHR
美琴 @Z5HHR
【この投稿はネタバレを含みます】
続きを見る私がはやみねかおる作品と出会った最初の作品です。散りばめられた伏線や読者への挑戦状は、ページをめくるたびにワクワクして一気に読み進めてしまいました。この物語に惹き込まれた瞬間からミステリーの魅力と赤い夢にの世界に心を奪われたんだと思います。 廃校という切ない背景の中、遊び心と温かさが織りなす七不思議の真相、甘酸っぱく、どこか懐かしい夏休みの情景に心が温まります。 初めて読んだあの日から20年以上経ちましたが、今も私の心に深く刻まれた出会ってよかった作品です。