©はやみねかおる・K2商会・講談社/「怪盗クイーン」製作委員会
2025年8月1日から開催される「はやみねかおる展 ~赤い夢学園祭2025~」を記念して、はやみね作品の大ファンで、劇場アニメ『怪盗クイーンの優雅な休暇』のプロデューサーである山本京佳さんに、全3回にわたってお話を伺いました。
第1回では、山本さんが子ども時代に夢中で読んだ「はやみねかおる作品」との出会いについて語っていただきました。プロデューサーとして作品を届ける現在、その原点にはどのような読書体験があったのでしょうか。
最初に出会ったのは『名探偵夢水清志郎事件ノート』
──山本さんははやみねかおる先生の作品とどのように出会ったのですか。
山本さん 小学生のころってクラスで急に読書が流行するタイミングってあるじゃないですか。私のクラスでは小学4年生ぐらいのとき、「名探偵夢水清志郎事件ノート」(以下「夢水」)がものすごくはやって、その後「都会のトム&ソーヤ」(以下「マチトム」)も読み始めました。
青い鳥文庫全体が人気で、「若おかみは小学生!」や「黒魔女さんが通る!!」も人気だったんですが、そのなかでも特にはやみね先生の作品は人気で、図書室の本を前に借りている人に直接頼んで貸してもらうこともありましたね。
──「夢水」にはどんな印象を持ちましたか。
山本さん 当時、探偵という存在自体は、アニメ作品もあり小学生ながらに身近だったんですが、「夢水」は読めば読むほど自分も物語のなかに入れるような感覚があって。一緒に推理していく感覚を初めて味わった作品だったと思います。亜衣・真衣・美衣の3人を身近に感じてもいました。
「名探偵夢水清志郎事件ノート」シリーズの登場人物。中央の背の高い黒服の人物が、夢水清志郎。手前左から、美衣、亜衣、レーチ、真衣。©はやみねかおる・村田四郎/講談社
──「マチトム」はいかがでしょう。
山本さん 「マチトム」と「夢水」が「同じ作者なんだ」と気づいて衝撃を受けました。当時は作家で作品を選ぶという意識がまだなかったんですが、「同じ先生がこんなに違う作品を書くんだ」と思ったことは強く覚えています。
──子ども時代の読書体験として、同じ作家の違うジャンルの作品を読めるというのは、貴重な経験ですね。
山本さん 「マチトム」は少年マンガのようで、身近にいそうな男の子たちの日常を垣間見るような感覚でした。「夢水」を読んだときとはまた違った印象でしたね。
「都会のトム&ソーヤ」シリーズの主人公、創也(左)と内人(右) ©はやみねかおる・にしけいこ/講談社
──そして「怪盗クイーン」に出会ったわけですね。
山本さん 「夢水」と「マチトム」を読み尽くして、次に出会ったのが「怪盗クイーン」だったと思います。当時は今回映画で取り上げた『怪盗クイーンの優雅な休暇』までしか出ていなかったかもしれません。それでもクイーンに夢中になって、図書館で借りては返してを何度も繰り返して読み込んだんです。
──「夢水」や「マチトム」と何が違ったのでしょうか。
山本さん クイーンにはアイドルに対する憧れや、推しみたいな気持ちが強かったのかもしれないです。「夢水」や「マチトム」と比べるとファンタジー要素も強いですし、飛行船トルバドゥールとか、豪華客船とか、スケールがとても大きくて、すごくワクワクしたのを覚えてます。
「怪盗クイーン」シリーズの登場人物。赤いジャケットを着ている麗人がクイーン、クイーンの助手ジョーカー(左下) ©はやみねかおる・K2商会/講談社
山本さんが語る「はやみね作品」との出会いには、多くの読者の共感も詰まっているのではないでしょうか。次回は、そんな原体験を持つ山本さんが『怪盗クイーンの優雅な休暇』のアニメ化を実現するまでの道のり、そしてプロデューサーとしての挑戦について伺います。
劇場アニメ『怪盗クイーンの優雅な休暇』
山本さんがプロデュースした劇場アニメ『怪盗クイーンの優雅な休暇』。原作は「怪盗クイーン」シリーズ2作目『怪盗クイーンの優雅な休暇』です。
©はやみねかおる・K2商会・講談社/「怪盗クイーン」製作委員会
はやみねかおる展 ~赤い夢学園祭2025~〔開催概要〕
はやみねかおる先生の作家デビュー36周年&公式ファンクラブ「赤い夢学園」開校1周年を記念して、展示会&トークショーイベントが開催決定!
©はやみねかおる・村田四郎/講談社 ©はやみねかおる・K2商会/講談社 ©はやみねかおる・にしけいこ/講談社
展示会
【会期】2025年8月1日(金)~8月11日(月・祝)
【会場】Mixalive TOKYO 4F Studio Mixa
【開催時間】
平日 12:00~20:00
土日祝 11:00~19:00
※最終入場は閉場時間の30分前
トークショー
【日時】 2025年8月2日(土)
【会場】 MixaliveTOKYO 6F Theater Mixa
【登壇者】はやみねかおる、他(後日発表)
【開催時間】
昼の部 開場12:45 開演13:30
夜の部 開場16:15 開演17:00
※夜の部はファンクラブ会員限定イベントとなります。
【アクセス】
Mixalive TOKYO
東京都豊島区東池袋1-14-3
JR(山手線・埼京線・湘南新宿ライン)
東京メトロ(丸ノ内線・有楽町線・副都心線)
西武池袋線/東武東上線
「池袋駅」東口方面 35番出口より徒歩約4分
※お客様専用の駐車場はございません。
お車でご来館のお客様は近隣の有料駐車場をご利用ください。
【イベント公式X】
https://x.com/Mixalive_TOKYO
※詳細は、Mixalive TOKYO公式Xにて、随時発表します。
【注意事項】イベントに関する注意事項は
こちら
展示会チケット:6月28日正午から発売開始
※8月1日(金)〜3日(日)は日時指定制となります。
※先着販売になります。
【お問い合わせ先】