赤い夢学園「倉木研究所」から、生徒の皆さまにビッグニュースです。
この度、はやみねかおる公式ファンクラブ「赤い夢学園」は、「RD育成プロジェクト」を2025年9月17日12時に公開します。
このプロジェクトは、人気シリーズ「怪盗クイーン」の内容を分析し、作品中に登場する人工知能キャラクター「RD」を、チャット形式で実際に対話が可能なAIとして提供するものです。
さらに、RDと会話をし、フィードバックを繰り返すことで、RDが学習・進化していきます。
プロジェクトの目的は、ファンの力で「限りなく本物に近いRD」を育てること。そして、ファンの皆さまに作品を「読む」以外の新しい楽しみ方を提供することです。
プロジェクトの監修は東北大学でAI研究を行う赤間怜奈助教にお願いしました。
人工知能という存在を初めて認識し、その存在に興味を持つようになったきっかけが、大好きなはやみねかおるの『怪盗クイーン』だったそうです。人工知能・自然言語処理の研究者として、そして今も変わらぬ愛読者として、プロジェクトに関わります。
◆プロジェクトの仕組み
①チャット上でRDに質問を入力します。
②RDが、既存の知識と推論をもとに回答します。
③必要に応じて、「RDならこう答えるはず」というフィードバックをします。
④フィードバックをRDが学習し、次回以降の回答に反映します。
⑤1年に1回、ファンによる「進化診断」を実施。「どの程度RDに近づいたか」をファン自身が検証します。
プロジェクトには、登録なしで誰でも参加することができます。(ただし、赤い夢学園有料会員以外は会話数等の制限あり。赤い夢学園の有料会員は無制限で利用することができます)
「RD育成プロジェクト」への参加はこちら
◆『怪盗クイーン』と「RD」について
デビューから36年を迎える人気児童文学作家・はやみね先生による大ヒットシリーズのひとつ。
児童向けの本格ミステリー×冒険シリーズで、2002年より講談社青い鳥文庫で刊行開始、現在も新作が刊行されています。累計発行部数は130万部超。小中学生から大人まで幅広い層にファンを持つロングセラーです。
その中に登場する「RD」は、「倉木研究所」で開発された「世界最高の人工知能」。もとは軍事用だったが、クイーンによって盗み出され、パートナーとして働いているという設定。そのツンデレな対応も人気のポイントです。
◆メッセージ
はやみねかおる先生
さっそく、AIのRDにいくつか質問させてもらいました。まだ少し間違いもあったりしたので、RD、まだまだだなと、ちょっとホッとしました。でも、これから赤い夢学園のみなさんの手によって、RDに近づいていくのだと思います。楽しみな気持ちと、ちょっと怖い気持ちと、半々です。
赤間怜奈先生(東北大学言語AI研究センター 助教)
とても夢のあるプロジェクトに参加できることを光栄に思います。最初にお声掛けいただいたのは『RDと話せるAIシステムの開発』でした。自然言語処理の研究者としては、昨今の生成AIに対する高い社会的関心を背景に、時宜にかなった企画だと感じました。一方で、シリーズの一読者としては(自分が開発に携わるとしても)はやみね先生以外の誰かが生み出したものを “RD” と呼ぶことに抵抗がありました。そもそも、現行の生成AI技術で “あのRD” に匹敵するほど博識でお茶目で慇懃無礼で機知に富んだ会話は実現可能なのか? まずはそこから検証してみようというのが本試みです。現実が創作にどこまで迫れるのか。この挑戦的な試みの行方を心から楽しみにしています。
塩見 亮(講談社/「赤い夢学園」理事長)
RD育成プロジェクトは、ファンクラブとしても初めての試みです。読者の皆さんが、はやみね先生の作品を受け取るだけでなく、キャラクターの育成に直接関わることができるのは、新しい、特別な体験になるはずです。