どうやったらそんなふうになっちゃうの?
自分が信じられないよ。
『家畜みたいに管理すべきね。』って。
何様なの、私? こわっ。
あれから二か月後の今日、天煌(てんこう)学園の説明会があって、お母さんと行ってきたの。
「ねぇルリカ。もちろん行くわよね? 天煌学園!」
「え。」
「ルリ。こんなの断るなんて絶対もったいないぞ。なんでルリだけなんだろ。俺も選ばれたかったなぁ。」
お兄ちゃんが、もらってきたパンフレットを見ながら目を輝かせてる。
天煌グループというブランド名。
最先端(さいせんたん)の機能がつめこまれた校舎。
入学金も授業料もかわいい制服代も、ぜんぶ無料。
いたれりつくせりの環境に、超一流の先生たち。
海外留学費用すら無料なんだって。
でも、魔法のことは説明されなかった。
入学したらすぐに五日間の宿泊オリエンテーションがあるんだって。
そこではじめて魔法の存在を明かされて、生徒は知るんだろうな。
……それって、詐欺(さぎ)だよね?
でもさ? 我が子が天下の天煌グループから目をかけてもらえるほどの才能を秘めているんだとしたら、親はすっごくうれしいみたいで。
「あれ? ルリカ、乗り気じゃないの? あ、マナちゃんと離れちゃうもんね。」
「でも元々二人とも中学受験する予定だったんだし、どっちにしてもマナちゃんとは学校離れるんじゃね?」
マナとは志望校ちがったし、学校ちがってもずっと友だちだって信じてるからだいじょうぶ。
それにしても……マナ。
本当にいるかもしれないよ、魔法使い!
園児でも信じないなんて言ってごめんっ。
いや、まだ確定ではないんだけど。
だって目の前で見たわけじゃないし、この記憶が正しいのかもわからない。
――天煌学園に行かないことも考えた。
行かなかったら、そもそも関わらないわけだから。
でも私は知ってる。
史上最大と言われるほどの魔力を内に秘めた『紫藤ルリカ』は、魔力を暴発(ぼうはつ)させてしまう危険があるということを。
暴発ってつまり、大爆発で自分ごと死んでしまうかもしれないってことなの。
周りの人を巻きぞえにする可能性だって大きい。
だからーー 魔法の存在が本当なら、私に大きな魔力があるのなら、魔力のあつかい方は知りたい。
絶対知らなきゃいけない。
つまり、入学しなきゃいけないってこと。
『ルリカ』が女王様になったのは、魔力量が一番多かったから……だと思う。
とんでもなくすごい人がいたら周りはチヤホヤしちゃうだろうし、いままでとちがう接し方をされたら、自分はすごい人間なんだってかんちがいしちゃうことだってあるのかもしれない。
じゃあ…… 魔力量が多いってことがバレなければいいんじゃない?
ふといいこと思いついちゃって、思わずニヤッと笑ってしまった。
【きらゆめ】、隅(すみ)から隅まで読んでてほんとよかったぁ〜!
「うん! 私、天煌学園に行くよ!」
【第3章につづく】
なんだかいいことを思いついたみたい……?
気になる次回のためし読み公開は4月22日(水)! 楽しみにしていてね!



































































