人と合わせないことはバレエで学んだ【ののち】が語る「自分だけの“素敵”の磨き方」

【前編】SNS総フォロワー数110万人! インフルエンサー・ののちインタビュー (2/2) 1ページ目に戻る

ライター:小川 聖子

真似をしているうちに自分の個性は見つかるもの

ののちさん公式インスタグラムより
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──Z世代から大人までのファン層を持つののちさん。トレンドを追いかけるのではなく、自身の個性を活かしながら、ファッションもメイクも楽しまれている姿が人気です。どうやって個性を確立したのでしょうか。

ののちさん:子どものころからポップでカラフルな世界が大好きで、原宿は茨城の田舎から2時間かけて通うくらいずっと好きな場所。自分のメイクやファッションは、最初は個性を探すというより、「かわいくなりたい」という一心で、自分がかわいいと思う子たちをたくさん見て真似することから始めました。

その子たちを一生懸命真似してみても、やっぱり100%は真似しきれないんですよ。そのときに、「自分はこの子とどこが違うのかな」って観察していくうち、目の形が違う、唇の厚みが違う……みたいに違うところが見えてきます。それが自分の個性。だから、好きなものを真似しているうちに、個性は見つかってくるんじゃないかと思います。

──そうして見つけてきた自身の個性をひとつのイメージに固めることなく、ののちさんは今もアップデートを繰り返し、さまざまな「かわいい」にアレンジして発信していますね。

ののちさん:いつも同じ自分でいるのはもったいない、と思っています。人生は一度だけだから、いろいろな自分をやってみたい。正解があるわけではないけれど、「私はこれ!」と決めてしまうと、私は「もっと他にも選択肢はあったんじゃない?」と気になってしまうんです。

例えば家を出てから、街でかわいいなと思う子を見たり、もっと工夫したおしゃれをしている人を見ると、「うわ~、もっとこんなふうにできたのに、私は妥協しちゃってた!」と反省することも。それから私がファッションやメイクをコロコロと変えるのにはもうひとつ理由があって……。私は一時期、「垢抜け系」と言われることが多かったんです。

自分が好きな自分でいたら、かわいくならなくてもいい

ののちさん公式インスタグラムより
──ののちさんが服装やヘアスタイル、メイクをアップデートして、どんどん洗練されていく姿が話題になり、「垢抜け系」と言われていたことがありました。

ののちさん:たしかに私は最初、「かわいくなりたい」と思ってメイクやファッションも研究しましたが、だんだん私の気持ちも変わっていって、「垢抜けたね」とか「かわいくなったね」という言葉がめっちゃ嫌いになっちゃったんです。自分が好きでしていることを「正解に近づいた」的に言われることに違和感を感じて。

それで今は「垢抜け」などではなく、「自分の個性を楽しもうね」という気持ちで、メイクもファッションも次々と違った雰囲気のものに挑戦しています。私は「これがかわいい」と断言したり、「かわいくなろう」みたいな言葉で、「かわいくなること」を強要したくないと思っていて。自分が好きな自分なら、別にみんなが言う「かわいい」じゃなくてもいいじゃないですか。「人の意見なんてどうでもいいから、人生を楽しもう!」ということを発信していきたいです。

──たしかに、「かわいくなったね」って失礼ですよね(笑)。

ののちさん:そうなんですよ! 代わりに私は「素敵」って言葉が大好きです。「素敵」って言われる人生にしたいと思うし、自分自身が「素敵」って思えるような自分になりたい。だから、みんなにもそれを伝えていきたいです。

バレエは「すべてに自分で答えを出す場所」でした

子どものころの写真:ののちさん提供
──お話を伺っていて、ののちさんはとても深く考える方なのだという印象を受けました。ののちさんは、長年クラシックバレエをされていて、3回の留学経験もあるそうですね。バレエはご自身にどう影響していますか。

ののちさん:けっこうすべてに影響しているかも。私は学校ではずっと浮いていたのですが、バレエは楽しかったんです。大きな違いは、学校が「グループで考えよう」「みんなで答えを出そう」というやり方だったのに対し、バレエは「全部ひとりで考えて、ひとりで答えを出そう」というやり方だったところ。コンクールに出る際も、「どうしたらいいか」「ここが悪かったから直そう」を全部ひとりで考えて実践しなければならない。

私は幼いころからこのやり方だったので、学校での振る舞いが難しくて。国語で「この主人公の気持ちは?」と聞かれたときに、私はこう思うけれど、グループのみんなは違うと言っている。じゃあそっちが“正解”なのかも……みたいなことが重なって、自分の意見をうまく言えなくなってしまいました。でも自分の踊りに関しては、「ここが悪い、ここを直そう」をしっかり考えられたし、逆に先生や先輩のお姉さんたちに聞いても「それはあなたが考えること」と突き放されたから、バレエでは「人と合わせないこと」を学びました。

──「人の意見なんてどうでもいい」と断言できるのは、そこで徹底的に自己対話する癖がついているからなんですね。

ののちさん:そうだと思います。全部、今につながっています。「物事に対して自分だけで考える時間」というのは、誰にとっても絶対に必要な時間だと思います。

それぞれが好きな自分で、ののちを好きでいてくれたら嬉しい

ののちさん公式インスタグラムより
──昨年はしなこちゃんのお店である『ベビタピ(ベビタピトーキョー原宿店)』で店頭に立って、たくさんのファンの方に直接会われたと思いますが、いかがでしたか。

ののちさん:受け取ったものはとても大きかったです。いただくメッセージには、「ののちを見て、好きなことをやっていいんだと思いました」とか、「学校でいじめられているけど、自分は自分でいいんだと思いました」とか、そんな言葉が並んでいて。私を応援してくれる人は、見た目より“ののちマインド”に共感してくれる人のほうが多いんです。

もともと私の夢は、コスメブランドや、ファッションに関わることでした。ただ、それがみんなに会ううちに変わっていって。もちろん両方大好きだから、自分のために何か作ってみたいという気持ちはあるのですが、それを売り物にしなくてもいいかなと。

みんなにはそれぞれ、自分が本当に好きなものを選んでほしい。「ののちが好きだからののちの作ったものを買う」とか、「ののちを応援するために買う」みたいなことはしてほしくないないなって。「ののちは自分が好きなので、みんなもみんなの好きな自分で、ののちを好きでいてくれたら嬉しい」と今は思っています。
ののちさん公式インスタグラムより
インタビュー中、何度も「メモしていいですか」と、会話の中で気がついたことをケイタイにメモし、まさに「自分で考えて答えを出す」作業を実践していたののちさん。「私、メモ魔なんです。ひとつひとつは短い言葉ですが、2日でもこれくらいの量になっちゃう」と何スクロールもするほど書き込まれたメモを見せてくれました。後編では、そんなののちさんの子ども時代のお話を聞いています。
写真引用:「ののち」Instagram(@nonochiiidechi
PROFILE
ののち

2023年、SNSで「犬系彼女が泣いてしまいました」という動画が話題を集め、一躍有名に。その後はコスメ、ファッション系インフルエンサーとして活動、別人級に変化するセルフメイク術が人気を集める。現在も自身が考えるさまざまな『かわいい』にチャレンジする動画を投稿している。

インスタグラム:@nonochiiidechi、TikTok:@nonochiiidechi、YouTube:@nonochiiidechi
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