【小学生に大人気!】今さら聞けない 現代の都市伝説「SCP」を楽しむための豆知識

児童書のモチーフにもなるほど子どもたちの間で注目されている、ネット発の創作ホラー「SCP」。その魅力を徹底解説

青い鳥文庫編集部

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今、ネットを中心に話題沸騰中の「SCP」をご存知ですか?

海外のとある大型掲示板への書き込みをきっかけに、世界中(もちろん日本でも!)で都市伝説のように広まった創作ホラー。

今や小学生にも大人気で、今月、青い鳥文庫からSCPを題材にした児童小説も出版されました。

そんなSCPを楽しむために知っておきたい、今さら聞けない基礎知識をご紹介します。

世界中で楽しまれている「SCP」って何?

今、子どもたちに人気の「SCP」をご存知ですか?

SCPとは、ネット上の人々の手によって作り上げられた創作の世界。

Special(特別)、Containment(収容)、Procedures(手順)の頭文字を取って名付けられました。

2007年、海外の大型匿名掲示板への書き込みをきっかけに広まった、現代の都市伝説のようなものです。

2008年にはコミュニティサイト「SCP財団」が開設。世界中のクリエイターが、「自然法則に反した異常な存在」について報告書形式で投稿しています。

SCP財団の使命は3つ。「確保(Secure)」「収容(Contain)」「保護(Protect)」

異常存在が一般市民や対抗組織の手に落ちることを防ぐために確保し、その異常存在の影響が拡散することを防ぐために収容する。そして異常存在の存在から人類を保護するとともに、異常存在について人類が完全に理解するときが来るまで、異常存在自体を保護するのです。

2013年には日本向けのサイトも開設されました。

SCPが子どもに人気な理由

そんなSCPですが、近年はウェブサイトを抜け出しホラーゲームにも登場。

「SCP Containment Breach」という、恐ろしいSCPを収容している研究所から脱出するホラーゲームはYouTubeのゲーム実況でも人気が高く、それを見た小学生たちの間でもブームが起こっています。

SCPを取り扱った児童書も多数出版されており、2025年2月12日には、講談社の青い鳥文庫から『世にもふしぎなSCPガチャ!(1) かわいい猫にご用心』(作:にかいどう青)が発売されました。
【あらすじ】

SCP財団のエージェントのクオリアは、オブジェクトのフィギュアを出す「SCPガチャ」をさがしている。

ガチャは願いをかなえてくれるようにみせかけて、じつはひとびとを危険な目にあわせるのである。

擬餌猫、シンボル、彫刻-オリジナルなど、さまざまなオブジェクトがひき起こす、不可解で奇妙で不気味な物語。
2025年2月12日に発売した、『世にもふしぎなSCPガチャ!(1) かわいい猫にご用心』(作・にかいどう青)。青い鳥文庫初のSCP小説とあって、発売前から話題に!

特に人気の高いSCPをいくつかご紹介!

見るだけで呪われそうなこわ~いものから、ちょっぴり笑えるシュールなものまで。ファンの間でも人気&『世にもふしぎなSCPガチャ!』にも登場するSCPを、いくつかご紹介しましょう!

擬餌猫 SCP-1305

卵型の胴体に、複数の関節がある6本の足を持つ哺乳類のような生命体。

胴体の前部にはしなやかで大きな顎があり、顎には長い舌と擬餌が格納されています。

活性化しているときは、戸棚やクローゼットのような暗く密閉された場所に隠れようとします。

隠れることに成功すると、舌の先で擬餌を動かせるようになることがありますが、この擬餌は通常、イエネコのような動物に似ているそう。

そしてネコが取ると思われるような行動をして人を誘い込み、食べてしまうのです……!

彫刻-オリジナル SCP-173

見た目は鉄筋コンクリート製の不気味な彫刻。

誰かに見つめられているときは動かないが、目を離すか瞬きをした瞬間に高速で動き、人間を襲います。

収容コンテナは血と排泄物で汚れてしまうため、定期的に清掃する必要があるそう……。

その家には誰もいない SCP-2329

6階建て60部屋のアパート。

構造や見た目は普通のアパートと似通っていて、人間は自由意志で入ることができます。

しかし、一度このアパートに足を踏み入れると、その人は他の知的生命体を知覚する能力を失い、事実上、自分以外の人間を見ることができなくなってしまいます。

また、このアパートの外にいる人は、中にいる人を直接観察(窓越しなど)することも、間接的に観察(監視カメラなど)することもできなくなってしまうのです。
この他にも、SCP財団のサイトにはまだまだたくさんのSCPが収容されています。

心の奥底の欲望を写してしまう「欲望カメラ」、バラエティ番組に現れては大規模災害や著名人の死を予言して的中させる「くだん・バンシーの不謹慎漫才ショー」など……名前を聞いただけで興味を惹かれるオブジェクトがいっぱい!

ぜひ怖くて不思議なSCPの世界を体感してみてくださいね。
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