
『少年H(下)』
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発売日 | 2002/06/20 |
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価格 | 定価:本体720円(税別) |
ISBN-13 | 9784061485914 |
判型 | 新書 |
ページ数 | 464ページ |
読み終わるのがおしい面白さ!
なんで、そうなるんや!
新聞も、大人も、だれもほんとうのことをいわない、そしていえない。それが「戦争」なのだ。そして敗戦。Hが見たものは……。
中学校の軍事教官ににらまれ、殺されそうになったHは、教練射撃部に入部し、難を逃れようとする。その後、戦火はいよいよ身近にせまり、米軍の空襲は日本全国におよぶ。
ある夜、ついに神戸が大空襲を受け、Hと母は、爆弾の雨の中を逃げまどう……。昭和20年8月15日、日本は敗戦を迎え、そこでHが見たものは!
学校の廊下にも“海軍兵学校”や“陸軍士官学校”への受験を勧めるポスターが貼ってあった。その横に“鬼畜米英・撃ちてしやまん”の大きなポスターも並んでいた。
「米英の音楽も禁止になったけど、敵の言葉を中学で教えているのは理屈にあわん”ということで、とうとう英語の授業がなくなるらしいぞ」(中略)
松本先生が教室のドアをまだ閉め切らないうちに、2、3人の生徒が、「英語の授業がなくなるというのは本当ですか?」と口々に聞いた。
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