著:はやみね かおる
校長からひとこと
“メタブック”という世界観が楽しくて書かせてもらった2作目です。ぼくは、人間の頭で考えられるものは、たいてい実現すると考えています。トムソで書いたR・RPGも、今では普通に行われています(水鉄砲の撃ち合い『ウォーターウォーズ』も、実現しました)。きっと、“ルーム”も“メタブック”も現れます。なんとか、ぼくが生きているうちに実現してほしいものです。このシリーズのイラストは、ながべ先生に描いていただきました。ぼくは、ながべ先生の『ニヴァウァと斎藤』が大好きで、イラストがながべ先生に決まったときはとてもうれしかったです(『とつくにの少女』もいいですよ!)。
自分が小説の主人公になれる!? 物語世界をリアルに体験できるエンターテインメント「メタブック」を提供するディリュージョン社。新入社員の森永美月はある日、自殺した作者が最後にのこしたと噂される『呪われたメタブック』の存在を知る。その物語は読んだ者に不幸な出来事をもたらすという。誰もが関わりたがらない中、怖い物知らずの美月は呪いの正体を暴こうと奔走する!
発売日 | 2018/07/20 |
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価格 | 定価:円(本体720円) |
ISBN-13 | 9784065121719 |
判型 | A6 |
ページ数 | 320 |
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美琴 @Z5HHR
美琴 @Z5HHR
【この投稿はネタバレを含みます】
続きを見る森永美月に作者の影が色濃く投影されていて、その隠し切れない特性に笑っちゃいました。登場人物や水分村などの描写は、あの村での話を彷彿とさせたり、他作品のこともチラつきます。どういう位置付けで受け止めて解釈していけばいいのだろうか、と考えを巡らせるのも楽しいです。 メタブックだからこそ呪いが成立する、何気ない描写も現実世界で試せば死の危険に直結する怖さ、リアルとリアリティは違うこと、タイトル通りメタブックはイメージであることを感じました。 美月は素敵な先輩に囲まれていて楽しそうです。手塚さんと富田林さんも大好きなので、また3人の活躍を見たいです!