TFの歴史を知る歴戦のイラストレーター 吉岡英嗣氏インタビュー!

『トランスフォーマー アーカイブ超百科』徹底深掘り記事PART3 誌面未収録・吉岡英嗣氏インタビュー!

テレビマガジン編集部

『トランスフォーマー アーカイブ超百科』連動企画! 吉岡英嗣氏インタビュー

トランスフォーマー40年間を徹底研究した書籍『トランスフォーマー アーカイブ超百科』が2024年5月13日に発売になりました。書籍には、過去に『トランスフォーマーG‐2』や『ビーストウォーズ』でテレマガにイラストを描き下ろしていただいていた吉岡英嗣氏のインタビューを掲載しています。

ここでは、紙面に載せきれなかったインタビューを掲載。吉岡さんご自身のことについてや、長年吉岡さんとともに仕事をされてきた、トランスフォーマー商品のパッケージデザインを担当する株式会社ぱあとわんの大塚さんにもご登場いただきお話を伺いました。ぜひ『トランスフォーマー アーカイブ超百科』に掲載のインタビュー記事とあわせてお読みください!
当時のテレビマガジンに掲載された、『ビーストウォーズ』のイラスト  ©  TOMY イラスト/吉岡英嗣

──吉岡さんがイラストレーターを目指された理由を教えてください

吉岡さん
もともとは、「イラストレーターになりたい」という強い思いはなかったんですよね。絵を描くことは好きでしたから、「それが仕事になればいいな」と思いつつも、同時に「漫画家は無理だな」と思っていて。それで、デザインの専門学校にいけば絵を描くことが仕事になる「ツテ」があるんじゃないかと思い、専門学校に進みました。「運がよければ、絵で生活できるかな」ぐらいの感じでしたね(笑)。でも一方で、ほかのことをやろうとは思わなかったです。

──どういったイラストを描かれていたのですか? 最初から、ロボット系だったのでしょうか

吉岡さん
最初は、『仮面ライダー』や『ウルトラマン』などを描いていました。子どものころから、自分のオリジナルキャラクターを描くといったことにはあまり興味がなく、好きな既存のキャラクターの絵を描いていましたね。

──幼少期はどんなキャラクターがお好きだったんでしょうか?

吉岡さん
雑多ですね。『ウルトラマン』も好きだったし、『仮面ライダー』も好きだった。生まれた年が『ウルトラセブン』が放送されていた年で、ウルトラマンシリーズに関しては『帰ってきたウルトラマン』あたりが世代です。仮面ライダーシリーズは初代『仮面ライダー』から、スーパー戦隊シリーズも『秘密戦隊ゴレンジャー』からですね。

ロボットアニメは『アストロガンガー』や『マジンガーZ』。テレビマガジンも読んでいましたよ。『宇宙鉄人キョーダイン』などを描かれていた成井紀郎先生の漫画や『ミクロマン』がとくに好きでした。

──ロボットのイラストをお仕事にしていることは、やはり嬉しく感じているのでしょうか

そうですね。本当に「ロボットを描いて生活してるんだな」って(笑)。でも、ロボット専門というわけでもないんですよ。例えば「チョロQ」のパッケージ裏などに入る、イメージイラストのカラーラフを描いたりもしていました。また、商品開発用の資料や、商品そのもののデザインなどもやらせていただいています。

『ミュータント・タートルズ』や『鉄人28号FX』『機甲警察メタルジャック』、『電光超人グリッドマン』など、タカラトミーさんの商品はいろいろと担当させていただきました。グリッドマンは『電光超人グリッドマン』というタイトルがつく前から、「こういう企画がある」と話がきて、デザインスケッチを描かせていただきましたね。グリッドマンの首から下、体の線のデザインは、ほぼほぼ私の案が採用されました。

タカラトミーさん以外の商品ですと、セガトイズさん時代の『爆丸』とか、日本ではバンダイさんから発売されていた『モンスーノ』とか。この2作品はモンスターデザインもやっているんです。あとは、取り扱い説明書、組み立て説明書のイラストですね。トランスフォーマーが一段落していた時期は、むしろそちらの仕事がメインでした。

取説関係ですと、『鎧伝サムライトルーパー』や『魔動王グランゾート』『新世紀GPXサイバーフォーミュラ』『魔神英雄伝ワタル2』などに関わっていました。

──昔は、説明書も手描きが多かったですよね?

大塚さん
依頼してくださる会社さんによって、写真のトレースの場合もあるのですが、タカラトミーさんの場合は現物をお借りして、それを見てイラストを描いていましたね。
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