『ウルトラマンブレーザー』の劇的ラストにつながる最重要エピソード4話をおさらい!

コレを確認して最終回を再チェック!

テレビマガジン編集部

大団円を迎えた『ウルトラマンブレーザー』。その衝撃的なエンディングはまさに「テーマはコミュニケーション」を具現化したものでした。

そして、そのエンディングに至るまでのエピソードも実に素晴らしく、さらに最終回に向けてのストーリーは、まさに考えつくされたものでした。 

全エピソードから重要な4話を選んで、テレビマガジン編集部が改めて作品の解説を試みます。


​2024年1月22日発売のムック『ビジュアルシリーズ ウルトラマンブレーザー 全バトルクロニクル』とあわせて読んでいただければ、さらにバッチリです。
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夜の池袋のビル街に立つウルトラマンブレーザーの勇姿!  ©円谷プロ ©ウルトラマンブレーザー製作委員会・テレビ東京 PHOTO/講談社

「ファースト・ウェイブ」ってなんだ!? バザンガの秘密

防衛隊上層部のみで「ファースト・ウェイブ」のコードネームで呼ばれるバザンガ。  ©円谷プロ ©ウルトラマンブレーザー製作委員会・テレビ東京 PHOTO/講談社
まずは『ウルトラマンブレーザー』第1話「ファースト・ウェイブ」です。

このエピソードの最大の伏線は、宇宙甲殻怪獣バザンガが地球防衛隊から「ファースト・ウェイブ」のコードネームで呼ばれたことです。

普通は「セカンド」が発生した時点で初めて「ファースト」が「ファースト」として認知されるものなのに、最初から「ファースト」と呼ぶということは、何者かがいつかやってくるという恐れをあらかじめ持っていて、さらにそれを極秘のコードネームにするということは大っぴらには言えない秘密であったということでしょう。

莫大な予算とオーバーテクノロジーが注ぎ込まれた特戦獣アースガロンが極秘裏に作られていたのも、頻発する怪獣災害に向けてだけでなく、その「いつかやってくる者」に備えてのことだったのかもしれません。

命を守る! 人もウルトラマンもその思いはひとつ

ベビーデマーガのサイズはほぼ人間大。親のデマーガと同じ身長50メートルに育つのに、何年かかるのだろう。  ©円谷プロ ©ウルトラマンブレーザー製作委員会・テレビ東京 PHOTO/講談社
そして第10話「親と子」は、父親でもあるSKaRD(スカード)隊長ヒルマ ゲントとベビーデマーガの親である熔鉄怪獣デマーガを重ね合わせた、心温まるストーリーでした。

しかし同時に、ゲントの中には常にブレーザーというもう一つの人格が存在して、相反する行動をとることもあるという、今まであまり描かれることのなかったエピソードでもありました。

対天弓怪獣ニジカガチ戦(第7話)のラストでは、強力な虹光線攻撃に対して姿を消して回避したブレーザーでしたが、それもゲントの命を救うためにブレーザーの判断でとった行動だったのかもしれません。

第9話では、ゲントが苦手だったはずの野菜ジュースを飲み干すシーンが出てきます。

ブレーザーが野菜ジュースに興味を持ったようにも見えますが、これ以降ブレーザーとして活動することでゲントが消耗していき、それをブレーザーが不器用ながらもなんとかしようとする場面が繰り返されているのを見るに、ゲントに野菜を摂らせようとしていたのかも……?とも考えられてきます。

デマーガを攻撃する地球防衛隊のミサイル群を、ブレーザーは一瞬で撃墜します。人類に対しての敵対行為であると見られても、仕方のない行為でした。

しかしその行為は、ゲントの息子であるジュンに「今日のブレーザー、今までで一番よかった」と言わしめるのです。

最初に本質を見抜いていたのは、ジュンだけでした。

しかし、その真意を測りかねたゲントはブレーザーへの不信をいだき、第12話ではブレーザーストーンをロッカーに残して出撃するに至ります。

ゲントの絶対のピンチに、ブレーザーストーンは自力でロッカーを突き破り、ゲントの元に駆けつけ、ゲント自身の記憶のリプレイを見せることで自分の真意を伝えます。

ブレーザーも自分と同じで「命を救いたい」と考えていると知ったゲントは、はじめてブレーザーと真に一体になれたのではないでしょうか。
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