乃木坂46井上和が背中を押された「母の言葉」 好きなものを「好き」と言えるようになったきっかけとは
大人気アニメ『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』にAIの少女「つぐみ」役で出演! 乃木坂46井上和さん特別インタビュー【後編】
2024.12.20
ライター:小川 聖子
自分の「好き」を認めると「その先」に行けると知った
井上 私が「Ane♡ひめ」世代の頃は、「けん玉」に夢中でした! 私の名前は「和」と書いて「なぎ」と読むのですが、名前のせいか昔から「和のもの」が好きなんです。
けん玉は、家族で初詣をした際に買ってもらったのですが、それからとても気に入って。習いごとに向かう途中もずっとけん玉をやりながら歩く……みたいな子どもでした(笑)。
その後、高校では弓道部に入りましたし、「和」という名前に結びついているところは多い気がします。
──「Ane♡ひめ」の読者の女の子たちは、かわいいものやおしゃれなものが大好きです。アイドルである井上さんに憧れる子も多いのですが、どうやったら可愛くなれたり、憧れに近づけたりすると思いますか。
井上 私はやっぱり憧れる力や、「好き」と思う気持ちに勝るものはないんじゃないかと最近はよく思っています。
キラキラしたものがそばにあると、自然に前向きな気持ちになれますし、やる気も湧いてくるし……。だから、私は悩んだときはなんでも「ワクワクするもの」「心が躍るもの」の方を選ぶことにしています。
それはオーディションとかお仕事とか、大きな選択のときもそうですが、たとえばその日に着る洋服なども、気分が上がる方を選ぶようにしています。
あと私はアニメやマンガが大好きなのですが、家にはたくさんキャラクターのフィギュアを置いています。大きさもバラバラで、置き方も自分なりの置き方なのですが、それでも自分が大好きなものに囲まれていると幸せな気持ちでいられます。
「好きは正義」じゃないですが、自分のそんな気持ちを大切にしていたら、女の子はどんどん可愛くなれるんじゃないかな、と思っています。
ただなかなか勇気を持って「好き」と言えない……ということは自分を振り返っても、とてもあるだろうなとは思うのですが。
──そんな経験がご自身にもありましたか。
井上 ありました! 好きなものを「好き」と言えるようになったのはつい最近です。それまではずっと「これを好きって言うの、恥ずかしいな」と思っていた時期もあって。
特に中学生くらいまでは、人前で言うこともそうなのですが、自分の中で「これが好き」と認めるのが大変なこともあって。
──それが言えるようになったきっかけのようなものはありますか。
井上 「好き」という気持ちを認めると、「その先」へ行けることを知ったとき、ですね。乃木坂46のオーディションの挑戦もそうなのですが、自分の気持ちを認めて、周囲に伝えることで道が開けていったり、チャンスに出会えたりということは本当にあると思います。
「この気持ちを自分で認めていいんだ」「挑戦することも大事なんだ」と気がつけたことが、今考えるととても大きなことだったなと思います。
「今日のあなたも明日のあなたも同じあなた」
井上 そうですね、母に言われて心に残っているのは、
「今のあなたも、明日のあなたも、同じあなたなんだから、後悔しないよう、思い立ったらすぐやりなさい」
という言葉。「Ane♡ひめ」読者の女の子たちは、きっとそんなことないと思いますけど、私は掃除もすぐにせず後回しにしてしまい、未来の自分に任せてしまうところがあって(笑)。
だからこう言われていたのかな、とも思うのですが……。でもこの言葉はけっこうなんにでも当てはまる言葉なので、折に触れて思い出して、これからも大事にしていきたいと思っています。
井上和さん
2005年2月17日生まれ。神奈川県出身。女性アイドルグループ、乃木坂46の5期生メンバー。現在は、ファッション雑誌『non-no』の専属モデルを務める。
TOKYO FM「SCHOOL OF LOCK!(ARTIST LOCKS!「乃木坂LOCKS!」)」にレギュラー出演中。発売中の36thシングル『チートデイ』で、2度目の表題曲センターを務めている。