けんだま発祥はフランス!? 意外と知らないけんだまの秘密!
そう尋ねられても、すぐには答えられないのではないでしょうか。
けんだまの原型となる遊びの発祥は、実は日本ではありません。
現在のけんだまとは形状が異なりますが、糸の先についた玉を、手に持った棒の先やカップで受け止めるという遊びは、実は古くから世界各地にあったと言われています。
なかでも古い記録として16世紀のフランスで国王アンリ3世の頃。
ピエール・ド・エストワールという人物が「1585年の夏、街角で子どもたちがよく遊んでいる『ビル・ボケ(Billeboquet)』を、王様たちも遊ぶようになった」と書いていることから、この『ビル・ボケ』がけんだまの発祥ではないかという説が有力となっています。
その他にも、18世紀のイギリスでは『カップ・アンド・ボール(Cup and Ball)』が子どもたちに親しまれていたという記録があります。
ドイツでは『クーゲル・ファング(Kugelfang)』という、カップに玉を入れる遊びがありました。
特に18世紀の王侯貴族は、高級な素材を使ったり彫刻を施したりと、カスタマイズを自慢しあっていたそうです。
ヨーロッパの庶民に広がったのは比較的シンプルな物が多かったのですが、中南米では形や絵柄に凝った物が登場しました。
陽気な南米の気質が現れているようですね。
しかし、けんだまの発祥については、まだ仮説の段階です。
ネイティブ・アメリカンの遊具『リング・アンド・ピン(Ring&Pin)』のように、狩猟民族を中心に似たような遊びがあることがわかったからです。
それでは日本ではどうだったのでしょうか?