あの日、あの時、胸躍らせて目撃したのは何だったのか? 今回取り上げるのは「3月28日」(1998年)。ウルトラマンダイナ=アスカ・シンの父、カズマ失踪の発端となった極秘計画が明かされる。
新型機のテストパイロットに選ばれ、ガロワ基地に向かったアスカ。しかし、アスカのために用意されていたのは新型機ではなく、かつて父親が搭乗して行方不明になってしまった実験機「プラズマ百式」だった。宇宙を光の速度で航行する「ゼロドライブ計画」が再開される。
行方不明になった父を超えようとするアスカ
プラズマ百式は半年前に冥王星付近で発見されたが、カズマは実験中に「何だ、あの光は? どうやら俺を呼んでいるようだ」との通信を残したきり、未だに行方不明のままらしい。ガロワでアスカは、かつてカズマとともに「ゼロドライブ計画」に挑んだ技術班長のダイモン、自身の訓練所時代の教官だったミシナと出会う。
そこでアスカは、極秘にされていた「ゼロドライブ計画」を知る。それは秒速30万キロ、すなわち光の速度で宇宙を航行する計画だった。カズマとプラズマ百式の消失により凍結されていたが、プラズマ百式が発見されたことで再開されることになる。そして、アスカは父親のできなかったことを成し遂げるため、パイロットを引き受ける。
早速、プラズマ百式で飛行したアスカであったが、速度が臨界点を超えると気を失ってしまう。父を越え、前に進むために何度も航行テストを行うアスカに対し、ダイモンは厳しい態度をとっていた。そして、ついにアスカはプラズマ百式を乗りこなすが、ダイモンはアスカが父親のように戻ってこなくなることを恐れていたのだった。