「食事中のテレビは論外だった」MON7Aが語る、才能を伸ばすための“対話”と“環境”

【後編】デビュー曲『TOGE TOGE』リリース記念! アーティスト「MON7A」インタビュー (2/2) 1ページ目に戻る

ライター:小川 聖子

食事中のテレビは論外! 音楽が「空気」のようにある環境

MON7Aさん公式インスタグラムより
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──1月27日にユニバーサルミュージックから『TOGE TOGE』でメジャーデビューを果たしたMON7Aさんは、現役高校生アーティスト。Z世代では知らない人はいないほど知られた存在になりましたが、どんな家庭に育ったのでしょう。

MON7Aさん:前編でもお話ししましたが、家族みんな音楽が好きで、とにかくずっと音楽が流れている家で育ちました。朝起きても音楽が流れているし、学校から家に帰ってきたときも流れているし、ご飯を食べているときも、寝る直前まで音楽がかかっているような状態。

──テレビを見る機会はなかったのですか。

MON7Aさん:テレビは禁止でしたね。まぁテレビがないわけじゃないんですけど、「テレビはひとりで楽しむもの」「娯楽」という感じだったので、ご飯を食べるときにテレビを見るなんて論外(笑)! 当時はそれがものすごく嫌だったんですけど、おかげで「ドーパミン中毒のガキ※」のようになることもなくて……。流れていた音楽はジャズだったり、ブラックミュージックだったり、それ以外だったりさまざまでしたが、そんな音楽が空気のようにある環境だったことで、幼いころから質の良い幸せを体験させてもらえていたんだと思っています。今に至るベースはそこにあったのかもしれません。

※脳がSNSやゲームといった目まぐるしく変化するような強い刺激を求めるがゆえに、「同じことをし続けられない」、「すぐに飽きてほかのことを始めてしまう」といった集中力が続かない状況に陥る子どもたちを指すネット上のスラング。ドパガキ、アドガキ(アドレナリン中毒のガキ)。

【MON7A】「TOGE TOGE」(Music Video)

やりたいと言った責任を思い出させてくれた

MON7Aさん公式LINEより
──前編ではギターやピアノを学ばれていたお話も聞きましたが、やめたいと思ったことはないですか。

MON7Aさん:めちゃくちゃありました! 本当にやめたいと思ったこともあったのですが、うちは「やめる」ということに関してものすごく厳しくて。やめたいというと、徹底した話し合いになりました。「なぜやめたいのか」「何がイヤなのか」「なぜ泣くのか」「なぜ練習できないのか」……。当時は「なぜこんなことをするんだろう」と思ったのですが、こうして対話を重ねることで「自分がやりたいと言い出したことだった」ということを思い出させてくれたり、「やりたいと言った責任」を感じさせてくれていたんですね。親が無理矢理やらせることを正義だとは思わないのですが、オレの場合は、「自分がやりたいと言ったことを、一時の感情でやめるのは違うんじゃないか」と気がつかせてくれたので、良い教育だったと思っています。

──よく会話する家族なのですね。

MON7Aさん:めっちゃ話します! もしかしたら、それで深く考える癖がついたのかもしれないです。あとオレは小さいころから国語が好きで、文章を書くのも大好きでした。けっこう賢いほうで(笑)、作文が得意だったので、それだけは褒められていました。あとは歌! そのふたつだけ褒められていました。

なりたいと思う大人にようやく出会えた

【MON7A】「HEA7EN」(Music Video)

──高校3年間は本当にいろいろなことがあったと思いますが、「大人」や「大人になること」に関して今、どんなことを思っていますか。

MON7Aさん:大人ですか。普通に生きてきて関わってきた大人には、あまり「なりたい大人」はいなかったですね。学校は本当に好きじゃなくて、そこでは話し合いも何度もしたけど、やっぱり向いていないなって。アルバイトもしてみたんですけど、それもあまり向いていなくて。「じゃあどうしたらいいんだろう」っていうのはすごく悩みました。自分に悪いところがあるのも分かりつつ、「でもこんな大人にはなりたくないな」という大人とはいっぱい出会ってきて。その反発する気持ちは今でも大事にしたいなと思っています。オレはできれば子どものまま大人になるというか……「自分のまま大人になる」っていう表現をしているのですが、そんなふうに、今大事にしているものを手放さないで大人になりたいと思っています。現にこの仕事を始めてから出会う大人たちは、みんな憧れるような人たちばかり。いつも楽しそうに仕事をしていて、「自分もこんなふうに成長したいな」と思える人たちに、やっと出会えたなって。だから1回、大人に対してブチ切れる、って言うのは当時必要なことだったなとも思っています。

「絶対にずっと味方だよ」は伝えてあげてほしい

──学校でのMON7Aさんはどんな感じでしたか。

MON7Aさん:中高一貫校でしたが、友だちが誰もいなくて。まぁいたっちゃいたんですけど、バンドを組んでいる子たち以外は誰も話しかけてくれなくて、浮いていました。誰とも話さないで帰る日があったり、一日中寝ちゃっていたり、ひとりでいる時間がものすごく長かったです。別に楽しかったんですけど、バンドを組んでいた子たち以外からしたら、特に思い出にも残っていない存在だと思う。嫌われていて、めちゃくちゃ悪口言われていたのも知ってたし。

──そういう人たちとは、あえて仲良くもしていなかったってことですね。

MON7Aさん:本当はいろいろな人と仲良くしたかったし、話しかけにいったこともあったんですけど、あっちからしたら見た目も含めて元々あまりよく思っていなかったみたい。ただ、「浮いてるな」って自覚があっても、絶対に自分から合わせにいこうとは思わなくて。自分のことだけで精一杯っていうのもあったけど、たとえクラスで浮いていても、自分に魅力があれば、みんな友だちになってくれるはず、と思っていたんだと思います。

──自分の持っているものを貫いて、いろいろな挑戦ができるのはどうしてだと思いますか。

MON7Aさん:「味方だよ」と言ってくれる人がそばにいてくれたことは大きかったです。家族、特に母は「何をしてもあなたの味方だよ」とずっと言ってくれていたので、それは強さになりました。絶対的な愛というか、そういうものを感じられていたから、自分はここまで破天荒に行動できて、生きたいように生きられてきたなって。だから、これを読んでいる方は、絶対になくならない愛情を伝えられる相手がいたら、(言葉にして)伝えてほしいと思います。
MON7Aさん公式LINEより

やらなかった後悔はない! やりたいことは全部やってみている

──怒濤の高校時代だと思いますが、同世代にはどんな思いを持っていますか。

MON7Aさん:う~ん、結構羨ましいなって思います。自分は何でも客観的に見すぎてしまうところがあって……それが良いところで、だからこそ今があるとも思うのですが、もっと向こうみずに夢中になりたい、夢中にならないとダメだ、と思うこともあるんですね。楽曲制作も生き方も、「若さゆえ突っ走っちゃう」みたいなところがもっとあっていいのに、すでに失いかけちゃっているところもあるから、それができている同世代は羨ましい。「ちょっとガキっぽいな」と思うこともなくはないけど、オレが一番思うがままに生きていたころみたいにキラキラしていて、そこには憧れます。例えば明日学校だけど、友だちに会いたいから夜だけどチャリで会いにいっちゃおうとか(笑)。今は「今日ひとりじゃ寂しいな」と思っても、「明日早いから寝なきゃ」と思って寝ちゃう。それが本当はめちゃくちゃ嫌なんですよ(笑)!

──大人からしたら安心ですけどね(笑)。それに、「今日好き」への出演やアーティストとしてのメジャーデビューは十分、突っ走っている出来事だと思いますよ!

MON7Aさん:「今日好き」は、良い意味でも悪い意味でも、オレが行けば目立てるなって思ったから。人見知りだし、向いているわけではないと思ったけれど、後悔したくなくてオーディションに参加しました。結果、素敵な曲もできたし、本当に参加してよかった! オレ、後悔だけは絶対にしたくないんです。それでいうと、やらなくて後悔したことは一度もない。やって後悔したことはあるんですけど、「あれ、やっとけばよかった!」という後悔はないから、直感と自分の選択を信じて、やりたいと思ったことは全部やってきたんだなって、そこだけは胸を張って言えます。

──最後に、これからやりたいことについて教えてください。

MON7Aさん:なんでもやりたい! なんでもやらせてほしいです。ありがたいことに、モデルの仕事は最近増えてきたのですが、演技も挑戦してみたいし、話すのも好きだからいっぱいしゃべりたい! と思っています。
PROFILE
MON7A(もんた)

2007年7月6日生まれ。東京都出身。独自の世界観と2次元的ビジュアルで存在感を放ち、彼の動画の撮り方やスタイルを真似た「#もんた界隈」がZ世代を中心に大きなバズを生んだ。2025年6月、ABEMA恋愛リアリティ番組『今日、好きになりました。ハロン編』に出演。出演回はシリーズ史上過去最高の視聴数を記録。

8月にSNSでブームを巻き起こしたオリジナル楽曲『おやすみTaxi』でアーティストデビュー。3ヵ月間で1600万再生を突破するスマッシュヒットに。9月に2ndシングル『HEA7EN』をリリース。12月21日には初のファンミーティング〈MON7A 1st FAN MEETING “ON!”〉を Zepp Haneda にて開催し、ユニバーサルミュージック EMI Recordsからのメジャーデビューと全国ライブハウスツアーの開催を発表。2026年1月27日にメジャーデビューシングル『TOGE TOGE』をリリース。各メディアのトレンドランキングに軒並みランクインするなど、今最も注目を浴びる新世代アーティスト。
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# 115 | MON7A × Mega Shinnosuke、涼宮あつき(REAL AKIBA BOYZ) × 轟はじめ、神成きゅぴ × ズズ / META TAXI

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