
【中学受験】の伴走に疲れたら… 「小4からの転塾」! 親が背負いすぎないサポート法
完走済み保護者に聞く 今だから語れる中受親のホントの本音 『中学受験伴走力』#6 (2/3) 1ページ目に戻る
2026.11.02
教育ジャーナリスト:佐野 倫子
小4からの転塾 塾選びで大切にしたい「子どもの個性」への理解
──まず、塾に通い始めたきっかけから教えてください。
田中さん:小学3年生の4月に日能研に入りました。最初は学童代わり、という気持ちが強かったですね。近くにはサピックスもありましたが、親のサポートが大変と聞いたことがあったので、日能研を選びました。
しかし通ってみたら、うちの子は宿題をちっともやらなくて……。秋ごろ、塾に相談したときには、「家で勉強をしないのでは難しい」という話になり、本人も塾に行きたがらなくなってしまって。結局、日能研に通ったのは半年ほどでした。
──その後は、どうされたのでしょうか。
田中さん:夫に相談したら、転塾先を探してくれました。四谷大塚やグノーブルなど、いろいろな塾の説明会に夫が行ってくれたんです。そこで選んだのが、小規模で手厚いと評判だったスタジオキャンパスでした。3年生の2月(新4小2月)から通い始めました。
印象に残っているのは、面談で「どんなことが好きで、どんなお子さんですか?」と聞いてくださったことです。先生方が子どものパーソナリティーに関心を持ってくださるところがよかったですね。
【より良い中受伴走のためのメモ】
塾選びでは、合格実績やカリキュラムに目が向きがち。でも、宿題が進まない子にどう声をかけるのか、勉強以外の姿にも目を向けてくれるのか。毎日通う子どもにとって、先生がどう働きかけてくれるかを事前に知っておくのは大きいものです。「うちの子が課題をしないとき、どんな相談ができるだろう」など、順調にいっているときだけでなく、つまずいたときの対応も説明会で聞いておくとよいでしょう。
宿題をやらない子どもにイライラ 親の成功体験を押し付けないコツ
──受験生活で一番大変だったのは、いつでしたか。
田中さん:4年生ですね。一番、私が直接的な伴走をしていた時期でもあります。家で一緒に勉強して、理科や社会をクイズにしたり、漢字をホワイトボードに書いたりしていました。ただ、できなかった問題に付箋を貼って、進捗を細かく管理する、というようなことは、私にはできなかったです。
というのも、私は常に勉強は自主的にやるタイプだったので、親がガミガミ言うことに違和感があって。大学もそこまで苦労せずに国立大学に進学しました。だからまったくやらない子どもを見ているともどかしくて……。
でも娘は言わないとやらない子なので、とにかく「宿題だけはやりなさいよ!」と、必死に子どもを机に向かわせようとしていました。
5年生になったぐらいで、ようやく「娘と自分とは違うんだ!」という認識が持てるようになりました。宿題はやらなくても、「性格も明るいし、とってもいい子」と、勉強と切り離して思えるようになったのです。
【より良い中受伴走のためのメモ】
親御さんが勉強に対して成功体験があると、「このくらいやればできるはず」という基準が、知らず知らずのうちに内在しています。でも、その基準が我が子に当てはまらないことは往々にして起こり得ます。「自分ならできた」という考えから少し離れて、目の前の子どもがどこで困っているのかを見ながら伴走することが大切です。
小5の壁の乗り越え方 勉強は塾に任せて親は「心のサポート」へ
──5年生で考え方が変わり、伴走に変化はありましたか?
田中さん:5年生では、塾に「丸投げ」すると決めました。家で私が教えると、喧嘩になるばかりだったので、これは時間がもったいないと痛感して。週5日、塾の授業と自習室に行っていましたね。6年生になると週7日。6年生では、同じ塾の個別指導も利用していました。算数は最後まで苦手でしたけれど、諦めずに取り組みました。
【より良い中受伴走のためのメモ】
「塾に任せる」と聞くと、親が手を抜いているように感じる方もいるかもしれません。でも、親子でぶつかり続けるより、先生に間に入ってもらったほうが進むことも。
また、自習室に通う日数が多ければそれでいい、ということではありません。わからないところを質問しているか、通塾が多くて疲れていないか、などの塩梅は親が観察する必要があります。学習そのものは塾に任せ、親は塾とコミュニケーションを取り心のサポートに徹する。そんな役割分担も立派な伴走です。
夫婦の役割分担 客観的なパパの言葉が中学受験を救う
──転塾先を探してくださったパパの様子はどうだったのでしょうか。
田中さん:勉強には一切タッチしませんでした。でも、塾選びや学校選びなど、大きな方針には積極的にかかわってくれて、それはとても助かりました。
私が「なんでできないの……!」と子どもの学習状況を見て落ち込んでいると、夫は「小学生だし、頑張ってるよ!」と言ってくれるんです。子どもの成績を上げることに関心が強くなかったのかもしれませんが、よい距離があったのだと思います。
──日々の勉強の様子をつぶさに見ていると、どうしても「まだできていないこと」が目に入りますものね。そこから少し離れているパパには、別の姿が見えていたのかもしれません。
田中さん:土日にはどんどん学校見学にも行ってくれました。夫は地方出身なので、「こんなに学校を選べるなんて恵まれている!」とポジティブで。「娘にはここが合っているよ」と言ってくれたりもしました。































