夏休みに「演劇デビュー」した子どもたちを徹底取材! プロが無料で教える小学生向け「ワークショップ」って?

劇団おぼんろ 末原拓馬指導のワークショップをレポート

ライター:山口 真央

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小学生向けの習いごとに、演劇がいま注目を集めています! 演技することで、表現力やコミュニケーション能力を高め、さらに歌やダンスで、身体能力の向上にも役立てられると評判です。

でも演劇ってなんだか敷居が高そう……。そう思われる親御さんに、朗報です! 「進撃の巨人」や「刀剣乱舞ONLINE」、「テニスの王子様」の2.5次元ミュージカルなどを手掛けるネルケプランニングが、子ども向けに無料の演劇ワークショップを開催しました。

抽選で集まった26人の子どもたちは、はたしてどんなことを教えてもらうのでしょうか。ワークショップの様子を、特別レポートします!

プロを招いた本格的なワークショップ! 年齢を超えたコミュニケーションも

たくさんの子どもたちに演劇に触れて、一生の思い出になるモノと出会ってもらいたい。そんな思いが発端となっているWELCOME KIDS PROJECT 夏休み!オン・ワークショップ2025は、劇団おぼんろを主宰するプロの演出家、末原拓馬さんに講師を依頼。7日間のワークショップを通して、1つの作品を完成させます。

取材に伺ったのは、ワークショップ6日目。まずは劇中で披露する、歌とダンスの練習です。みんな大きな声で元気いっぱい! 対象年齢は、小学1年生から中学3年生まで。抽選で各学年2、3名の子どもたちが集まりました。

こちらが7日の予定表。本読みやミザンス(役者の動きや演出を確認すること)、場当たり、ゲネプロなど、専門的な用語がズラリと書き込まれています。さらには、舞台美術・衣裳・小道具づくりなどの予定も。演技だけでなく、舞台づくりの大変さや面白さも学ぶことができるようです。

1番右には、感想を書き込む欄が。「セリフを決めることができた♪」「みんなと一つの作品をつくれてうれしかった!」などと、子どもたちのワクワクが伝わってきます。

歌とダンスでのウォーミングアップが終わったら、末原さんを交えての通し稽古がスタートしました。今回子どもたちが取り組むのは、末原さんが脚本と演出を手がけた『野良の方舟』。野良の動物たちが、末原さん演じる「クロ」と出会い、仲間の尊さを学ぶ物語です。

さまざまな年齢の子どもたちが、1つになってお話を進めていきます。驚いたのは、ほとんどのお子さんが劇団などに所属していないということ。みんな堂々とセリフをいって、様になっています。

休み時間には、舞台の効果音でつかわれる道具をさわってみる子どもたちも。「何の音かな?」「波の音?」と楽しそうです。

こちらは休み時間に、演技について話し合うメンバー。高学年の子どもたちは、年少の子に演技のアドバイス。逆に年少の子からは「こうしてみたい!」と意欲的な意見が。1つの目標に向かって、前向きなやりとりが続きます。

末原さんがピアノを演奏すると、自然と子どもたちが集い、劇中の歌を歌いはじめます。6日目ですが、末原さんとのあいだに団結力が生まれていることがわかります。

休み時間が終わったら、練習再開! 末原さんから「もっと、勢いをつけて!」「そこはテンポよくいってみよう」などと、細かい演技指導が入ります。

本番を意識して、実際の舞台装置をつかって演技してみる時間も。ステンドグラスのように光る装置や、子どもたちが身につける耳などの衣装、舞台を彩る小道具も、子どもたちがつくったそうです。

参加した子どもたちが「想像以上」と感じたこととは?

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