【全文特別公開】講談社絵本新人賞受賞作「オオカミさんの おきゃくさん」を公開!

「聞く」から「読む」へ! コミックタッチの新感覚絵本

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【全文公開】『オオカミさんの おきゃくさん』

\「聞く」から「読む」へ! コミックタッチの新感覚絵本/
一人読みをはじめるお子さまにオススメ!

【期間限定特別公開】
10/31まで
※断りなく公開期間を短縮する可能性がございます。

【あらすじ】
静かな湖のそばで暮らす、内気なオオカミさん。ある夜、「あのぉ…… すみません……」と、不思議なお客さんがやってきます。やってきたお客さんの正体とは……?二人のやりとりと温かい友情を描いた、大人も子どもも引き込まれる優しい物語。
『オオカミさんの おきゃくさん』(鹿毛トモタロウ/作)
オオカミさんの おきゃくさん

鹿毛トモタロウ
あおーーーーーーん。

かいものがえりの オオカミさん。

バッグの なかには たべものが どっさり はいって います。
ひっそり しずかな みずうみの そばに オオカミさんの おうちは あります。
パチン。

ゴト パタ ポン。

トントト コトコト ふつふつ……。

ドバッシャー!
 なんの おと!?

みずうみで おおきな さかなが はねた おと?

もーっと おおきな フクロウが おちた おと?

もっと もーっと おおきな タコ!?

まさかね。ここは みずうみだもの。

オオカミさんは じっと かんがえました。

つづいて なにか べつの おとが きこえて きます。
「あのぉ…… すみません……」
ドアの そとには ずぶぬれで ガタガタ ふるえて いる ひとが いました。

「オ!」

「お! あっ! まず とにかく おふろで あたたまって いって ください!」

「よるに みづうみへ? どこから きたのかな?」

オオカミさんは りょうりの つづきに とりかかりましたが

ふと きが つくと
りょうりを たくさん つくりすぎて しまいました。

これでは まるで パーティーです。
「ひとりで こんなに たべきれないなぁ」

こまった オオカミさんは

カチャリ……。

「おふろ…… ありがとうございました」

つい いきおいで おきゃくさんを しょくじに おさそいして しまいました。

「すみません。こんな すてきな ごちそうまで……」

「えっと…… たくさん たべて くださいね」
「「い…… いただきます……」」
なんとも ぎくしゃくした しょくじの はじまりでした。

まずは ちょびっと…… ひとくち もう ひとくち…… と たべて いく うち
「おつきさまでしたか!」

「うっかり そらから おちて しまって。いろいろ ごしんせつに。でも…… あの……。オオカミさんは なぜ まいばん わたしに ほえるのですか?」

あぉーーーーん(スーパーで とりにく やすかったー)

「ああ! それは おつきさまにでは なく とおくに いる なかまと おしゃべりして いるのです」
「そうでしたか! 『「おちて きたら かみつくぞー!』と ほえて いるのかと……」

「それで かおを かくして いたのかな」

 “コン・コン・コン!”

まどの そとを みると おほしさまたちが おつきさまを むかえに きて いました。

ふたりが これまでの できごとを はなすと おほしさまたちも クツクツと わらって しまいました。

オオカミさんが みまもる なか おつきさまは よぞらに たかく たかく のぼって いきました。 
ごちそうを たべすぎた おつきさまは かおが まーんまるの まま!

それから しばらくの あいだ まいばん みごとな まんげつだったそうです。

『オオカミさんの おきゃくさん』の制作日記はこちらから↓

『オオカミさんの おきゃくさん』(鹿毛トモタロウ/作)
鹿毛 トモタロウ
かげ ともたろう

鹿毛 トモタロウ

Tomotaro Kage
絵本作家

1983年生まれ、札幌出身。個展等でイラストの制作を行う。第46回講談社絵本新人賞受賞。

1983年生まれ、札幌出身。個展等でイラストの制作を行う。第46回講談社絵本新人賞受賞。