「はやぶさ2」地球スイングバイ成功! 進路「Ryugu(リュウグウ)」

2015年12月3日、小惑星探査機の「はやぶさ2」が、地球スイングバイに成功し、無事に小惑星「Ryugu(リュウグウ)」に向かう軌道に乗って飛び立ちました。
地球スイングバイとは、探査機などが地球のすぐそばをすり抜けることによって、燃料を節約しながら、地球に近づく方向によって、速度を上げたり下げたり、軌道を変更したりできる技術のことです。地球の重力に引っ張ってもらって、速度や方向を変えるのです。速度や方向を変えるときには、エネルギーのもととなる燃料が必要になります。燃料の代わりに太陽のまわりを回る地球の公転のエネルギーを利用して、遠くの惑星までたどり着くための燃料の節約をするのです。
地球スイングバイをするときは、速度と場所と時間が計画どおりではないと、全く違う方向に飛ばされてしまうため、エンジンもしばらく止めて、距離や速度などを念入りに確認しながら航行を進めます。

「はやぶさ2」は、小惑星「Ryugu(リュウグウ)」を目指します。「はやぶさ2」は、2018年に「Ryugu(リュウグウ)」に到達して、2020年に地球に戻ってくる予定です。
「Ryugu(リュウグウ)」は、地球と火星の間の軌道を約1年4か月ほどかけて太陽を一周する、直径約900m、ほぼ球形の小惑星で、水や有機物があると考えられています。地下の物質を地球に持ち帰り、調べることで、地球の生命の起源を知る手がかりになるかもしれませんね。