〈悲報?〉「ティラノサウルス」どんどんかわいくなる問題 最新研究でわかったティラノサウルスの本当の姿

ティラノサウルスの昔の姿はまるでゴジラ! 最新の姿と見比べてみよう!

ティラノサウルスの昔の姿は【ゴジラ】!?

恐竜の研究は日々進化していますが、まだまだわからないことだらけ。今日の常識が明日の非常識の世界。図鑑は「新訂版」という形で最新研究を元に、改訂版を発行しています。

昔の恐竜図鑑を見てびっくり!

恐竜の姿もずいぶんと変わりました。子どもたちに大人気のティラノサウルスも例外ではありません。なんと数十年前の姿は、今とはまったく別の生きもののよう!

約40年前のティラノサウルスの復元姿

昭和58年刊行の講談社の新幼稚園百科「きょうりゅうずかん」より。表記も「チラノサウルス」!
お父さんお母さんがまだ子どものころ(約40年前)の恐竜の姿は、直立、尾が地面についている、怪獣ゴジラのような立ち姿が主流でした。

少し前のティラノサウルスの復元姿

現在考えられているティラノサウルスの立ち姿は、頭、背中、尾が一直線。手足だけ動かして、すばやく効率よく移動することができました。また、重い体をささえることもでき、恐竜が大型化できた理由のひとつとされています。

新事実① ティラノサウルスの身体には羽毛が生えていた!?

講談社の動く図鑑MOVE「恐竜2 最新研究 新訂版」より
体が大きくなると、保温よりも、体から熱を逃がすことが重要になります。このことから、最初は、大型のティラノサウルスのなかまには、羽毛が生えていないと考えられていました。しかし、2012年に発表されたユティラヌスの発見により、大型のティラノサウルスのなかまにも、羽毛が生えていた可能性がしめされました。

しかし、ティラノサウルス・レックスをはじめ、アルバートサウルスやゴルゴサウルスなどの化石の研究から、体のさまざまな部分は小さなうろこにおおわれていたという説もあります。赤ちゃんや子どものときには、体が羽毛でおおわれていた可能性はありますが、成長とともに、羽毛は失われていったのかもしれません。ただし、頭から首の後ろ、背中にかけては、成長しても羽毛が残っていた可能性があります。

新事実② ティラノサウルスには唇があった!?

講談社の動く図鑑MOVE「恐竜2 最新研究 新訂版」P33より
ティラノサウルスの歯は、あごの骨にうまった部分も含めると30cm以上あります。大きくあけた口から歯がむき出したようすをえがかれることが多いティラノサウルスですが、トカゲのように歯が唇でおおわれ、口をとじると、歯は完全に見えなくなっていたのではないかという発表が、2023年にありました。

歯は乾燥するとダメージを受けやすくなりますが、ティラノサウルスの歯はそれらが目立たなかったためです。

ティラノサウルス最新の復元画

右側のイラストはティラノサウルスのなかまのタルボサウルス。こちらが最新の復元画(2023年11月現在)。
「講談社の動く図鑑MOVE  恐竜2最新研究 新訂版」より
たしかに以前よりはかわいい…? カッコいい恐竜が大好きなMOVE読者の小学生は「肌はウロコのまま、唇はいらない! これ以上かわいくならないで〜!!」と本気で悲しんでいました(笑)

2020年代に発表された新種恐竜を多数掲載!