日本の動物園ランキング1位に輝いた【高知県立のいち動物公園】に行ってきました!

〈人気連載〉ドリトル柴田の「動物園に行ってみた!」vol.6 (3/3) 1ページ目に戻る

科学ジャーナリスト:柴田 佳秀

のいちといえばハシビロコウ

のいち動物公園といえば、忘れずに見ておきたいのがアフリカの湿地にすむ鳥のハシビロコウ。オスの「ささ」とメスの「カシシ」の2羽が飼育され、生息環境の湿地を再現した展示場で、のびのびと過ごす姿を見ることができます。
ハシビロコウの生息環境を再現した展示場。
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取材したこの日は、ちょうどささが巣作りをはじめているところでした。これまでも巣作りまでは進むものの、その先の繁殖行動には至っていないそうです。
巣の材料をくわえるささくん。
ハシビロコウは基本的に単独で生活する鳥のため、ペアリングが非常に難しく、日本では、まだハシビロコウの繁殖に成功した例はありません。それでも、少しずつ2羽の距離が近づいている様子が見られるとのことなので、日本初のヒナが誕生する日が近いかもしれません。
動かないことが有名ですが、意外と活発に行動するときもありました。
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ジャングルミュージアムは必見

最後に訪れたのはジャングルミュージアムです。ここは地上2階地下1階の国内最大級の熱帯雨林館で、中南米と東南アジアの動物たちを展示しています。一歩入るとまさにそこは熱帯のジャングル。熱帯雨林の環境をリアルに再現しているなと感じました。
決まった時間にスコールが降り、まさに熱帯の森の中です。

スナドリネコに興奮!

ジャングルミュージアムでいちばん興奮したのは、スナドリネコです。

東南アジアのジャングルの水辺にすむネコで、「すなどり」とは魚貝類を捕ること。まさに、水辺で魚を捕る習性を持つ野生ネコです。日本ではいくつかの動物園でしか展示されておらず、しっかり観察できたのは今回が初めて。一番の特徴の完全にしまわない爪をよく見ることができて感激しました。

ガラスの掃除が行き届いているので、スナドリネコの姿がはっきり見ることができます。写真撮影もバッチリです。
爪がみえるスナドリネコの脚。ネコ科のほとんどは爪をしまうことができますが、スナドリネコは完全にしまいません。これは滑りやすい水辺を歩くための適応です。
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動物園は野生への窓

今回ののいち動物公園では、とても嬉しい出会いがありました。それは、渡り鳥を観察している方々と知り合えたことです。

取材した10月初旬は、サシバというタカが越冬地へ移動するピークの時期で、この動物公園はその渡りルート上にあります。園では、職員さんや常連の来園者の方々と一緒に、通過するタカの数を毎日数えたり、「タカの渡り観察会」を開催したりしているそうです。
空が広く見える場所で、飛んでいくタカを双眼鏡で確認します。
動物園は緑豊かな環境にあることが多く、実は野生の生きものを観察できる場所でもありますが、そのことはあまり知られていません。こうした取り組みは、その魅力を知ってもらう良い機会になりますね。
こんなふうにサシバやハチクマなどのタカが空高く舞いいくつも通過して行きます。
動物園の大切な役割のひとつに、「動物園は野生への窓である」という考え方があります。今回の取り組みは、まさにそれを体現している素晴らしい例でとても感心しました。
観察された記録はすぐに園内のボードに掲示されます。実は10月1日の観察者の項目に私の名前があります。
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さすがは日本一の動物園

のいち動物公園のキャッチフレーズは、「人も動物もいきいきと」です。

今回、初めて訪れてみて、その言葉のとおり、人も動物も本当にいきいきとしている様子がわかりました。展示場はどこも細やかに手入れが行き届いており、飼育技術の高さもしっかりと感じられ、日本一に輝いたことがある動物園だというのも納得です。

実は当初、取材は1日だけの予定だったのですが、あまりの居心地の良さに他の予定を変更し、翌日も朝から訪れてしまったほど。年間パスポートを購入して、何度でも通いたくなる、そんなふうに思えるのがのいち動物公園でした。
水中を泳ぐアメリカビーバー。こんなきれいな水を泳ぐ姿は他の動物園では見たことがありません。メンテナンスが行き届いているのがよくわかります。
取材日:2025年10月1日、10月2日


写真・文/柴田佳秀

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柴田 佳秀
しばた よしひで

柴田 佳秀

Shibata Yoshihide
サイエンスライター

元ディレクターでNHK生きもの地球紀行などを制作。科学体験教室を幼稚園で実施中。著作にカラスの常識、講談社の図鑑MOVEシリーズの執筆など。BIRDER編集委員。都市鳥研究会幹事。科学技術ジャーナリスト会議会員。暦生活で連載中。MOVE「鳥」「危険生物 新訂版」「生きもののふしぎ 新訂版」等の執筆者。

元ディレクターでNHK生きもの地球紀行などを制作。科学体験教室を幼稚園で実施中。著作にカラスの常識、講談社の図鑑MOVEシリーズの執筆など。BIRDER編集委員。都市鳥研究会幹事。科学技術ジャーナリスト会議会員。暦生活で連載中。MOVE「鳥」「危険生物 新訂版」「生きもののふしぎ 新訂版」等の執筆者。