第8回青い鳥文庫小説賞〈U‐15部門〉1次選考通過作品の選評公開!
39作品をご紹介!
2025.01.15
惜しくも最終候補作とはなりませんでしたが、2次選考まで選出された作品の選評をご紹介させていただきます。
U‐15部門 1次選考通過作品 選評
『親友ごっこ』
主人公の絶望をゲーム仕立てで救っていく設定がユニーク。登場人物みんなが変化していく点も良かったです。思いがけないラストが鮮やかでした。
『ひみつの慣用句大辞典!』
慣用句の妖精という発想が新鮮で素敵です。また学校生活や友達関係の「あるある」エピソードもしっかり盛り込まれていて、読み応えがありました。最後まで明るく、楽しく読めるところも良かったです!
『忘却の図書館』
人々が忘れてしまった全ての記憶を保管する「忘却の図書館」に迷い込んだ少女の物語。みずみずしい感性と表現力で美しい小説になっています。切ないお話ですが、主人公が成長するラストも素敵です。
『神頼みはほどほどに』
七福神や御朱印など、神様・神社にまつわる知識がきちんと調べて書かれています。キャラクター同士の会話もテンポよく楽しく読むことができ、長い物語なのに最後もしっかりまとめることができていました。
『運命~空想界のサバイバル~』
本格的なゲームブックで、大人もワクワクするような完成度! 序盤でゲームオーバーになるケースが多かったので、次回はもっと長く遊んでみたいと感じました。
『Evergreen』
倒される側からの視点がユニーク。動機や正義など背景がしっかりと描かれていて読みごたえがありました。
『おかしの国のかのん』
お菓子だらけの国という不思議の国のアリスを彷彿とさせる世界観と、主人公のキャラクターと背景がしっかりと描かれていて、非常に楽しく読みました。次回作にも期待しています。
『藍』
他にはないユニークな設定と文章力で、読みごたえがありました。不思議な世界観も素敵で引きこまれる力があります。
『君の瞳のイヌホオズキ』
リアルな会話とユニークな設定で「一気に読ませる」勢いを感じた作品でした。主人公や周りの人物の葛藤を丁寧に書いていたのも素敵ですね。生徒の「能力」をもっと活かすとさらに良くなるのではないでしょうか。
『鏡の中のプリズム─そこは恐ろしくも、綺麗な世界─』
緻密に作りこまれた世界観がすごい! 後半から物語が展開していくので、続きを読んでみたいと感じました。
『ユウレイなんてリカイできない!』
孤独や不器用さを抱えた主人公が変わっていく過程がしっかりと描かれていました。孤立してしまった主人公が自分の素直な気持ちを伝える勇気を持つ場面は感動的!
『ワスレモノ』
語彙力が豊富で物語に深みがあり、どっしりとしたファンタジーでした。一度、悪に取り込まれるところはスリリングで読んでいて楽しめました。
『桜と約束』
主人公と桜月が過ごした月日が丁寧に描かれています。最後の二人のやりとりが切なくてラストも感動的でした。
『今日、推しの。』
自分を変えることにチャレンジしてきた主人公の葛藤と、新しい自分を獲得した清々しさが描かれていました。推し活も、会話文もとても自然でリアルでした。
『初めまして、お姉ちゃん』
「自称・妹」と、しだいに距離が近くなって、じつの姉妹のようになっていくさまがリアルなエピソードを交えて丁寧に描かれています。1ヵ月という期間限定にしているのも効果的です。
『願い事なんてありません!!』
人をよく観察していて、主人公の悩みに寄り添ってあげる天使くん。主人公が自分を見つめていき、最後に感情を解放したところはグッときました。
『桃恋!』
ドキドキワクワクが伝わってくる文体で、とても楽しく読めました。会話が多いのも、臨場感があってよかったです。
『【カイト】』
よく考えられた設定で、緊張感のあるお話になっていました。こんなことあったらどうしよう!? と想像してしまいます。よくまとまっていると思いました。
『幼なじみは華麗に事件を解決します!』
頑張ってミステリーに挑戦した意欲作です。探偵と助手のキャラ設定がうまくできいて、ふたりの違いがよく生かされたお話になっており、楽しく読めました。
『それはプログラムにございません』
わかりやすい設定と文章で、読みやすい短編に仕上がっています。場面を想像しながら楽しんで読めました。
『九つの魂』
集中して読みました。多くの人物を登場させ、複雑な設定を考えて、オリジナリティのある世界観を作ろうとしているのはすごいと思いました。
『狐子』
学校では友達がいない狐の妖の子と、孤独だけど明るい鬼の子との交流が丁寧に描かれています。最後は切なすぎて涙しました。
『記憶のこずえ』
冒険だけでなく、ミステリ要素やバトル要素、ゲーム要素もありで全部乗せのエンタメでした!文体も躍動感があり、生き生きとした筆致を楽しめました。
『君のための薬物』
薬を飲んだらイケメンに……というアイディアを楽しく読ませられましたが、オチにも凝った工夫があってよかったです!
『不・定住』
死後、記憶がないままに地獄めぐりをする主人公。自分は誰なのか?という謎をフックにしながらさまざまなイベントを起こしており、面白かったです!
『時間割デイズ』
さまざまな「ノート」の視点からつづった1週間。それぞれのノートが教科によって違った性格や視点を持っており、くすっと笑いながら読めました!
『水色桔梗と私』
戦国時代・明智光秀の福知山城に紛れ込んだ“明智推し”の主人公・莉奈。深い歴史の知識を生かした力作で、とても面白かったです。
『夕暮れ電車』
千雪と青華のひと夏の交流が、詩情的な文章で描かれます。後半、青華の切ない人生が明らかになって胸がしめつけられました。
『男子がピンクを好きで何が悪いの?~ピンク好き男子と差別ルール~』
『ピンク大好きクラブ』という発想が面白いです! 女王の金森さんがクラブに入る展開も見てみたかったです。
『お姫様のお引越し』
お嬢様が次から次へと引っ越す理由をめぐって、お手伝いさんたちが推理をめぐらせる。テンポの良い文体で、どんどん読み進めることができます。ラストはお嬢様の本名が知りたくなりました!
『私達のシンガーエピソード』
“武士コスプレ”の怨霊、戸栗の存在感がすごい! 言葉選びのセンスが良くて、主人公と武士の掛け合いがとても面白かったです。
『新しい春の香りがする風が吹く日に』
個性の違う3人のキャラクターを書き分けているのが素晴らしいです。頑張っていてもうまくいかないこともあるというエピソードを描くことで、作品の説得力が増していると思いました。
『ともだちメロディ』
こんな出会いがあったらいいな、が詰まっている作品でした。読みやすい文章とリアルな会話で、一気読みさせる力があります。
『夢リング』
「現実からは逃げられないし、自分自身とはさよならする事も出来ない。」という一文に、はっとさせられました。切なくも希望の見えるラストに救われる思いでした。
『夢につながる、第一歩。』
クラスの主導権を握り、崩壊させている一軍の子たちに、勇気をふりしぼって疑問の声を
あげて、現状を変えようとする主人公を応援せずにはいられませんでした。
『「ありがーとうじゃなくて、あーりがとう。」』
変わり者と友達になり、ボランティアをとおして主人公が変わっていく物語。文章もポップに描かれていて、読んでいてワクワクしました。
『村を救う勇者』
まるでゲームの中にいるような展開のお話でした! 読んでいて楽しかった。3人で力を合わせて村を守り切るところはかっこいいです。
『わたしのフランケンシュタイン・コンプレックス』
近未来の世界で主人公はメイドさん! テーマが斬新でした。主人公たちが自分の仕事に誇りをもっている様子がすごく伝わります。そしてロボットも発達する世界の中で、自分の価値観を探していく様は素敵でした。
『冥界の盆』
ノスタルジックな雰囲気の世界観で、一瞬で引き込まれました。お盆はあの世とこの世が近づく時……。怖いようで少しほっこりする終わりが尾をひくお話でした。
主人公の絶望をゲーム仕立てで救っていく設定がユニーク。登場人物みんなが変化していく点も良かったです。思いがけないラストが鮮やかでした。
『ひみつの慣用句大辞典!』
慣用句の妖精という発想が新鮮で素敵です。また学校生活や友達関係の「あるある」エピソードもしっかり盛り込まれていて、読み応えがありました。最後まで明るく、楽しく読めるところも良かったです!
『忘却の図書館』
人々が忘れてしまった全ての記憶を保管する「忘却の図書館」に迷い込んだ少女の物語。みずみずしい感性と表現力で美しい小説になっています。切ないお話ですが、主人公が成長するラストも素敵です。
『神頼みはほどほどに』
七福神や御朱印など、神様・神社にまつわる知識がきちんと調べて書かれています。キャラクター同士の会話もテンポよく楽しく読むことができ、長い物語なのに最後もしっかりまとめることができていました。
『運命~空想界のサバイバル~』
本格的なゲームブックで、大人もワクワクするような完成度! 序盤でゲームオーバーになるケースが多かったので、次回はもっと長く遊んでみたいと感じました。
『Evergreen』
倒される側からの視点がユニーク。動機や正義など背景がしっかりと描かれていて読みごたえがありました。
『おかしの国のかのん』
お菓子だらけの国という不思議の国のアリスを彷彿とさせる世界観と、主人公のキャラクターと背景がしっかりと描かれていて、非常に楽しく読みました。次回作にも期待しています。
『藍』
他にはないユニークな設定と文章力で、読みごたえがありました。不思議な世界観も素敵で引きこまれる力があります。
『君の瞳のイヌホオズキ』
リアルな会話とユニークな設定で「一気に読ませる」勢いを感じた作品でした。主人公や周りの人物の葛藤を丁寧に書いていたのも素敵ですね。生徒の「能力」をもっと活かすとさらに良くなるのではないでしょうか。
『鏡の中のプリズム─そこは恐ろしくも、綺麗な世界─』
緻密に作りこまれた世界観がすごい! 後半から物語が展開していくので、続きを読んでみたいと感じました。
『ユウレイなんてリカイできない!』
孤独や不器用さを抱えた主人公が変わっていく過程がしっかりと描かれていました。孤立してしまった主人公が自分の素直な気持ちを伝える勇気を持つ場面は感動的!
『ワスレモノ』
語彙力が豊富で物語に深みがあり、どっしりとしたファンタジーでした。一度、悪に取り込まれるところはスリリングで読んでいて楽しめました。
『桜と約束』
主人公と桜月が過ごした月日が丁寧に描かれています。最後の二人のやりとりが切なくてラストも感動的でした。
『今日、推しの。』
自分を変えることにチャレンジしてきた主人公の葛藤と、新しい自分を獲得した清々しさが描かれていました。推し活も、会話文もとても自然でリアルでした。
『初めまして、お姉ちゃん』
「自称・妹」と、しだいに距離が近くなって、じつの姉妹のようになっていくさまがリアルなエピソードを交えて丁寧に描かれています。1ヵ月という期間限定にしているのも効果的です。
『願い事なんてありません!!』
人をよく観察していて、主人公の悩みに寄り添ってあげる天使くん。主人公が自分を見つめていき、最後に感情を解放したところはグッときました。
『桃恋!』
ドキドキワクワクが伝わってくる文体で、とても楽しく読めました。会話が多いのも、臨場感があってよかったです。
『【カイト】』
よく考えられた設定で、緊張感のあるお話になっていました。こんなことあったらどうしよう!? と想像してしまいます。よくまとまっていると思いました。
『幼なじみは華麗に事件を解決します!』
頑張ってミステリーに挑戦した意欲作です。探偵と助手のキャラ設定がうまくできいて、ふたりの違いがよく生かされたお話になっており、楽しく読めました。
『それはプログラムにございません』
わかりやすい設定と文章で、読みやすい短編に仕上がっています。場面を想像しながら楽しんで読めました。
『九つの魂』
集中して読みました。多くの人物を登場させ、複雑な設定を考えて、オリジナリティのある世界観を作ろうとしているのはすごいと思いました。
『狐子』
学校では友達がいない狐の妖の子と、孤独だけど明るい鬼の子との交流が丁寧に描かれています。最後は切なすぎて涙しました。
『記憶のこずえ』
冒険だけでなく、ミステリ要素やバトル要素、ゲーム要素もありで全部乗せのエンタメでした!文体も躍動感があり、生き生きとした筆致を楽しめました。
『君のための薬物』
薬を飲んだらイケメンに……というアイディアを楽しく読ませられましたが、オチにも凝った工夫があってよかったです!
『不・定住』
死後、記憶がないままに地獄めぐりをする主人公。自分は誰なのか?という謎をフックにしながらさまざまなイベントを起こしており、面白かったです!
『時間割デイズ』
さまざまな「ノート」の視点からつづった1週間。それぞれのノートが教科によって違った性格や視点を持っており、くすっと笑いながら読めました!
『水色桔梗と私』
戦国時代・明智光秀の福知山城に紛れ込んだ“明智推し”の主人公・莉奈。深い歴史の知識を生かした力作で、とても面白かったです。
『夕暮れ電車』
千雪と青華のひと夏の交流が、詩情的な文章で描かれます。後半、青華の切ない人生が明らかになって胸がしめつけられました。
『男子がピンクを好きで何が悪いの?~ピンク好き男子と差別ルール~』
『ピンク大好きクラブ』という発想が面白いです! 女王の金森さんがクラブに入る展開も見てみたかったです。
『お姫様のお引越し』
お嬢様が次から次へと引っ越す理由をめぐって、お手伝いさんたちが推理をめぐらせる。テンポの良い文体で、どんどん読み進めることができます。ラストはお嬢様の本名が知りたくなりました!
『私達のシンガーエピソード』
“武士コスプレ”の怨霊、戸栗の存在感がすごい! 言葉選びのセンスが良くて、主人公と武士の掛け合いがとても面白かったです。
『新しい春の香りがする風が吹く日に』
個性の違う3人のキャラクターを書き分けているのが素晴らしいです。頑張っていてもうまくいかないこともあるというエピソードを描くことで、作品の説得力が増していると思いました。
『ともだちメロディ』
こんな出会いがあったらいいな、が詰まっている作品でした。読みやすい文章とリアルな会話で、一気読みさせる力があります。
『夢リング』
「現実からは逃げられないし、自分自身とはさよならする事も出来ない。」という一文に、はっとさせられました。切なくも希望の見えるラストに救われる思いでした。
『夢につながる、第一歩。』
クラスの主導権を握り、崩壊させている一軍の子たちに、勇気をふりしぼって疑問の声を
あげて、現状を変えようとする主人公を応援せずにはいられませんでした。
『「ありがーとうじゃなくて、あーりがとう。」』
変わり者と友達になり、ボランティアをとおして主人公が変わっていく物語。文章もポップに描かれていて、読んでいてワクワクしました。
『村を救う勇者』
まるでゲームの中にいるような展開のお話でした! 読んでいて楽しかった。3人で力を合わせて村を守り切るところはかっこいいです。
『わたしのフランケンシュタイン・コンプレックス』
近未来の世界で主人公はメイドさん! テーマが斬新でした。主人公たちが自分の仕事に誇りをもっている様子がすごく伝わります。そしてロボットも発達する世界の中で、自分の価値観を探していく様は素敵でした。
『冥界の盆』
ノスタルジックな雰囲気の世界観で、一瞬で引き込まれました。お盆はあの世とこの世が近づく時……。怖いようで少しほっこりする終わりが尾をひくお話でした。
〈受付番号順〉
※U‐15部門の通過者のお名前(またはペンネーム)は、最終選考に残った方のみ公開いたします。力作をどうもありがとうございました! これからもたくさんの作品を描き続けてくださいね。