働く女性に元気をくれる!ディズニー「メアリー・ブレア」の魔法

ウォルト・ディズニーが信じた、ひとりの女性の物語

海外キャラクター編集チーム

あの「イッツ・ア・スモールワールド」のデザインも!

可愛らしいパステルカラーとさまざまな図形が組み合わさった印象的な外観。世界中の子どもたちが手を取りあってうたう、しあわせな船の旅……。

そう、あの有名なディズニーリゾートのアトラクション「イッツ・ア・スモールワールド」もメアリー・ブレアのデザインによるものなのです。

見るだけでもワクワクするイッツ・ア・スモールワールドの外観  ©︎Disney

母として、妻として、アーティストとして

幼い頃から絵を描くのが大好きで画家を目指していたメアリーは、美術学校を経て、太平洋戦争が始まる少し前の1939年にディズニー社に入社します。

けれど、当時のアメリカはバリバリの男性優位社会。ディズニー社においてもイラストを描くのは基本的に男性アニメーターの仕事で、女性に許されたのはセル画の着色作業だけでした。
 
そんな環境に、風穴を開けたのがメアリー・ブレアです。

とてもお洒落な女性だったメアリー・ブレア(1911−1978) ©️Disney

『アナと雪の女王』のコンセプトアーティスト、ブリトニー・リー氏はメアリーの才能の素晴らしさをこう語っています。

“メアリーは常に既成概念の枠を超えつつ、ディズニーの魔法によって得られる喜び、奇抜さ、そして驚きをしっかり与えてくれました。”

メアリーにしか生み出せない色彩感覚や独特なセンスによって、ウォルト・ディズニーの信頼を得た彼女は、ディズニー社において唯一無二なアーティストとしての階段を登っていきます。

イッツ・ア・スモールワールドの打ち合わせをするメアリーとウォルト・ディズニー ©︎Disney

一方、実生活では同じディズニー社のアーティストと結婚し、人の男の子を出産、お母さんに。子育てをしながら、ディズニーのヒット作品を支えていきました。

そうして、今では「メアリーに影響されていないディズニーのアーティストなんていないんじゃないか」とまで言わしめるほどに、彼女は現ディズニーアーティストたちに意識され続ける存在になったのです。

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