「地球にやさしいエネルギー」をみんなで考えよう
後半は、東京海洋大学・越中島キャンパスに場所を移し、清水先生による「やさしいエネルギー」の講義が行われました。はじめに、温暖化や生物多様性の損失、森林の減少など、今、地球はたくさんの環境問題を抱えていると教えてくれた清水先生。問題解決に向けて脱炭素社会への移行が求められていますが、エネルギーを使わずに生活するのは現実的ではありません。そこで注目されているのが、太陽光や風力、水力などを利用した「再生可能エネルギー」。火力発電のように温室効果ガスを排出せず、資源が枯渇することもない、環境にやさしいエネルギーです。
しかし、課題も多くあります。再生可能エネルギーは、おもに熱や電気に変換して利用されますが、貯めておくことが難しく、すぐに消費するのが基本。また、太陽光や風力は、天候によって発電量が大きく左右します。「再生可能エネルギーは発電量が不安定なため、安定化させるための技術開発、さらに、蓄電池などを使って電気を貯蔵するための技術開発も必要」と、清水先生は教えてくれました。

電気で動く乗りものについてのお話もありました。電気で動く乗りものは、ガソリンや軽油で動く乗りものと比べ、低騒音、低振動、排気ガスのにおいがしないなどの特徴があり、日本でもクルマや鉄道はすでに普及しています。一方で、「Nihonbashi e-LINER」のような電動船がなかなか普及しないのは、電池が高額であること、充電設備がごく限られていることなどが理由に挙げられるそうです。
ガソリンなどの液体燃料と比べると、電池に蓄えられるエネルギーは非常にわずか。さらに、充電に時間がかかるうえ、大量の電力を一度に使用するために地域の電力が不安定になる懸念も。「電動船を普及させるには、こうした課題を解決しなければならない」と清水先生は言います。
地球温暖化を防ぐ有効な手段のひとつである再生可能エネルギー。不安定なエネルギーを安定して利用するには、まだまだ研究開発が必要ですが、「使う側もエネルギーを無駄使いしないなど、できることはたくさんある」と清水先生。私たちが地球のためにできることは何だろう? 清水先生の問いかけは、しっかりと隊員たちの心に届いたはずです。
最後に『今日のギョギョ!』として、この日発見したこと・感動したことを隊員たちが発表しました。
「ガソリンの船と電気の船で、音の違いを感じられたのがよかった」
「普段は船酔いをしてしまうのに、電動船は乗りやすくて船酔いもしませんでした」
「船着場にゴミがたまっていて、川が汚くて驚いた」
「船からだと水の中に生きものがいるようには見えなかったけど、穴子など、いろいろな魚たちがいると聞いてビックリしました」
今回のワークショップでは、電動船に乗って「やさしいエネルギー」を体験し、大学生さながらの講義で知識を深めた子どもたち。海やお魚への探究心が、ますます刺激されたようすが伝わってきました。次回は夏休み特別プログラム、さかなクン×養老孟司さんのトークセッションをレポートします。お楽しみに!

取材・文/星野早百合
































