読書感想文が苦手な子どもを「ふせんとメモ」が助ける 2週間で完成「親子インタビュー式読書感想文」を実践!〔文章力養成講座の専門家〕が伝授

「親子インタビュー式読書感想文」松嶋有香さんが解説⑤ 教材:課題図書『ぼくの色、見つけた!』

中村 美奈子

子どもの意見を絶対に否定しない

ゆか先生:「親子インタビュー式読書感想文の書き方」に取り組む時の親の心構えは、以下の通りです。

子どもの意見を、絶対に否定しないこと。

普段の生活の中でも、よかれと思って、親は子どものやることに干渉しがちですが、案外子どもは、自分が決めたことに関して、<親が口出しさえしなければ>、責任を持って成し遂げるもの。うまくいかないときにすぐ手を出すのではなく、ぐっとこらえて見守ると、子どもは確実に自分との約束を守るようになっていきます。

親の心の準備ができたら、さっそく本を読むところから始めましょう。『ぼくの色、見つけた!』を例にして、やり方を説明していきましょう。

書影『ぼくの色、見つけた!』(作・志津栄子 絵・末山りん 講談社)
『ぼくの色、見つけた!』(作・志津栄子 絵・末山りん 講談社)

【ステップ2:本を読む】心が動いた文やシーンをふせんにメモする

ゆか先生:ゆか先生:お気に入りの本は見つかりましたか? そうしたらさっそく、本を読みましょう。子どもだけでなく、親も同じ本を読んでおくと、ステップ3のインタビューでよりツっこんだ会話を子どもとすることができるので、できる範囲で読んでみてください。(必ず読まなければいけないわけではないので、ムリをしなくてもだいじょうぶですよ。)

本を読みながら、心が動いたページにふせんを貼っていきます。

「この子の気持ち、わかるな−」
「へー、そうなんだ」
「びっくりした!」
「スカッとした」
「なんでそうなるの?」
「ヒドイ!」

ゆか先生:など、良いイメージでも悪いイメージでもかまいません。

ふせんには、「どんなことを思ったのか」メモをしておくと便利です。どんどん読み進めたい場合は、「納得!」「なんで?」といった一言メモでもOK。本の読み方は人それぞれなので、子どものやりたいようにやらせてみてください。

感想メモを書いたふせんを貼った本。『ぼくの色、見つけた!』(作・志津栄子 絵・末山りん 講談社)
ゆか先生が心を動かされたページにふせんをはった『ぼくの色、見つけた!』。

ゆか先生:ひと通り読み追えたら、今度はふせんを貼ったページを読み返してみます。ふせんを貼ったときには気づかなかった思いがあるかもしれませんので、それを追加でふせんにメモしておきます。

──どんなふせんを使うのがいいですか?

子どもが楽しんで読書できるふせん選びは?
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