新幹線帰省歴10年超! ワンオペママが「子連れで新幹線にラクに乗る」7つのコツ

ママと未就園児2人で移動 ぐずらず電車で過ごす方法や情報収集についても伝授

新幹線がホームに入ってくる音は結構怖い。音に敏感な子はご注意を!

そろそろ冬休み。帰省やレジャーで新幹線移動を計画している方も多いのではないでしょうか。ただ子連れでの公共交通機関での移動は本当に大変。

子連れでの移動が大変な理由は次の3つに分けられると思います。

1.子どもの機嫌を保ちつつ、安全に移動させなければならない
2.冬は特に荷物が多い
3.授乳やおむつ替えなど子ども特有の事情が発生する

今回は、毎年子どもと新幹線移動をして10年以上の筆者が「子連れ帰省を楽にするコツ」をご紹介します。

小5の男の子&小2の女の子を育てているエニママのライター・北林日菜です。

上の子が生まれて以来、年末年始は長野のおばあちゃんの家で過ごすのが恒例です。ただ夫は大晦日まで仕事があるため、茨城から長野までの新幹線移動はいつも私と子ども2人。

特に子どもたちが未就園児時代はつらくて、試行錯誤の連続でした。そこで今回は「帰省応援隊!」と題し、私の経験やアイデアをお伝えできればと思います。

①施設を調べて計画を立てる

すぐ走り出してしまうころ。切符を買っている間に逃亡した前科があり、ハーネスリュックは必須でした。

快適な新幹線移動のためには下準備が大切! 私は当日家を出てから目的地に着くまでをシミュレーションして紙に書き込んでいました。

駅構内でおむつ替え可能なトイレの場所、エレベーターの位置を調べるのはもちろん、乗換駅で早めに着いてしまった場合に時間を潰せる場所なども調べました。鉄道会社が駅構内の赤ちゃん向け施設をまとめたサイトが参考になります。

参考:JR東日本
参考:JR西日本

帰省シーズンだと駅構内は混雑するので、駅直結の駅ビルなどがあればそちらの施設もチェック。駅よりもトイレやベビールームが広々していて、使いやすかったです。

②新幹線はランチタイムに予約する

食べている間はおとなしい。この時間が長く続きますように……。

子連れ新幹線でつらいのは「静かに座っていなければならない」こと。なるべく時間を稼ぐために私が考えたのは「ごはんで口をふさぐ!」ということ(身も蓋もない言い方ですが……)。ちょうどランチタイムに重なるよう新幹線を予約していました。

離乳食、幼児食のときはお弁当を持参していましたが、今は駅弁やパンなどを買っています。スペシャル感があって子どもも嬉しそう。ママが楽なのが一番ですね。

③多目的室はあてにしない

多目的トイレのイメージ(Adobe Stockより)。実際このようなトイレは使ったことがありませんが、たいていのトイレには、狭くともおむつ替え台はあるので問題ありません。

帰省シーズンの子連れ新幹線では指定席が断然おすすめです。自由席に並ぶ時間、座れるかわからない不安をなくす投資と割り切りましょう。

※2023~2024年の年末年始の特定期間は「全席指定席(自由席設定なし)」という新幹線もあります。早めにチェックしておきましょう!

よく子連れ新幹線移動というと「多目的室」に近い車両がいいという情報を見ます。ただ私はあてにしておらず、利用をしたこともありません。

本来は多目的室は体の不自由な方などのためのお部屋で普段は施錠されています。またあくまで私の経験上ですが、車掌さんと会えないと開けてもらえませんし、他に利用者がいると使えない場合もあるそうです。授乳は授乳ケープを使ってさっと済ませていました。

参考:JR東日本「新幹線の多目的室のご案内」

https://jr-shinkansen.net/articles/tamokuteki/

おすすめは扉の近くやトイレに近い車両を予約すること。ぐずったとき、さっとデッキに移動できます。

ちなみに快適だと思ってグリーン席にしたことがあったのですが……。ガラガラだったものの、数人のビジネスパーソンがパソコンで作業中。指定席以上に静かにさせるのに必死になり、逆に疲れてしまったのでおすすめできません。

④荷物は極限まで減らそう

ただでさえ子連れ移動は大きなマザーズバッグが必須。帰省先での着替えや必要品を詰めたスーツケースを引っ張る余裕はありませんよね。私は事前に箱に詰めて送っていました。

またその年の冬服は帰省先で購入し、帰りに自宅に送るという手を使ったこともありました。同じく現地調達した衣類圧縮パックが役立ったことは言うまでもありません。

⑤冬だけど半袖を着せておこう

子どもが新幹線でぐずるのは退屈だからだと思っていたのですが、何度か乗るうちに「暑さ」が原因だったことに気づきました。新幹線の中は暖房が効いており、子どもは大人よりも体温が高いので大人以上に暑い様子。

娘が「暑い!」と下着のタンクトップ1枚になっていたのはかなり恥ずかしかったので、脱げるように半袖Tシャツなどを下に着ておくといいと思います。ぐずったらまず1枚脱がしてみましょう

⑥年齢別! ぐずらず過ごす方法

◆1~2歳は即席手作りシールブック

兄妹で100均のシールブックをやっているところ。「どうぶつえん」「たべもの」などバリエーションを替えて用意しておくのがおすすめです
即席シールブックに貼るシールを選んでいるところ。

すぐに飽きてしまう、言葉も通じない、イヤイヤ期……。

思い出すのもつらい時期ですが、比較的ハマったのがシールブックです。100円ショップで買ったシールブックを何種類かやらせ、いよいよ飽きたときにはママの即席シールブックの出番です。

実はモンテッソーリ教育のシール貼りの応用版。点線で貼る場所を指定しても、自由に貼ってもらってもOKです。

その場で子どもの好きなものやリクエストされたものを書き、そこにシールを貼らせます。例えばトーマスを書き、目を貼ってもらったり、木を書いてりんごを実らせてもらったり。

下手でも大丈夫! その場でママが書いてくれるという実演販売のようなライブ感が子どもを惹きつけるようです。

0歳~1歳半くらいまでは駅の近くの公園やキッズスペースで1時間くらい体を動かし、移動中は寝かせる作戦をとったこともありました。うまく寝てくれればラッキー! ただ寝てくれなかった場合、母の体力&気力が削られるので諸刃の剣です。

◆3~5歳には文具の三種の神器

園で工作をやり始めたこの年齢は、折り紙・セロテープ・はさみの三種の神器が役立ちました。折り紙の本を見ながら折り紙をしたり、はさみやセロテープを使って工作をしたり。

それにも飽きたら丸めてちぎって食べ物を作っておままごとをしたり、恐竜を作って戦わせたりと興味に合わせて何でもできます。帰省先の祖父母へのプレゼントを作らせると、目標ができるからか完成させるまで静かにしてくれます。

おりがみの本を見て折るのに飽きたら、おままごと。ちぎってブロッコリー、丸めて卵焼き、ティッシュでおにぎり。

暇つぶしグッズは子どものリュックに入れて持たせると、ママも楽ですし子どもも張り切ってくれて一石二鳥です。

ちなみに息子はこのころ「あやとり」にはまっており、あやとりの本と毛糸1本で1時間集中していました。ハマれるものを旅行前から作っておくといいかもしれません。

◆年齢問わず、本はおすすめ

お世話になった、しかけ絵本たち。

『ぜったいに おしちゃダメ?』(ビル・コッター/著 サンクチュアリ出版)
『かくしたの だあれ』(五味太郎/作 文化出版局)

我が家の子どもたちはもう二人とも小学生。今ではそれぞれが自分の好きな本を読んで1~2時間は平気で過ごしています(振り返ってみればあっという間でした!)。息子いわく「文庫本なんてあんなに薄くて軽いのに、本の世界に入るとあっという間に時間が過ぎるからすごいよね」とのこと。

もちろん文字が読めるようになる3歳くらいまでは、小さな声で読み聞かせをしていました。寝る前は物語系をせがむ子たちでしたが、新幹線では『ぜったいに おしちゃダメ?』『かくしたの だあれ』のような双方向性のある本、リズムのよい本が喜ばれました。

新幹線移動でもマネしたい「今すぐ使えるアイデア」はこちら。
コクリコラボ「公共の場で子どもが騒いで困った経験6割強 対策を先輩ママに聞いた」

⑦本格ぐずりの前に 早めのクールダウン

このように新幹線内では、「ランチタイム」プラス「座席で工作や本」の合わせ技で時間を潰していましたが、それでもどうしようもないときがあります。

そんなときは執拗に席で静かにさせることにこだわらず、早めにデッキに出て体を伸ばしたり、景色を見ながらお話をしたりしてクールダウンします。本格的にぐずってからだと、もう何もやってくれなくなるので「早めに」がポイントです。

ママひとりでも大丈夫! 事前準備をして楽しい新幹線移動を

景色を見ながら「赤いもの」を見つけるゲームをしたり、お話を作ったりするのも楽しいです。

息子が生まれた11年前は、今ほど子ども向けアプリや動画などが充実していなかったので、今回ご紹介したアイデアもアナログ中心のものとなっています。いまだにデジタルよりアナログな我が家ですが、おかげでWi‐Fiがつながらない場所でも飽きずに快適に移動することができています。

とはいっても試行錯誤の連続。彼が1歳のときはハマるものがなく、新幹線の通路とデッキを1時間歩いて往復し続けました。でも今はそれもいい思い出。

本記事が少しでもこれから新幹線で子連れ帰省する方々の参考になれば嬉しいです。

きたばやし ひな

北林 日菜

Hina Kitabayashi
AnyMaMa(エニママ)ライター

AnyMaMa(エニママ)ライター兼コクリコ・サポート・エディター 2012年生まれのサイエンス好き男子、2015年生まれアート好き女子の母。都内で広告営業や出版業を経て、結婚を機に茨城県に移住。以後リモートワークを中心に、エニママや県内のご縁ある企業でフリーランスライターとして活動中。 AnyMaMa:https://anymama.jp/  Twitter:https://twitter.com/AnyMaMaJP

AnyMaMa(エニママ)ライター兼コクリコ・サポート・エディター 2012年生まれのサイエンス好き男子、2015年生まれアート好き女子の母。都内で広告営業や出版業を経て、結婚を機に茨城県に移住。以後リモートワークを中心に、エニママや県内のご縁ある企業でフリーランスライターとして活動中。 AnyMaMa:https://anymama.jp/  Twitter:https://twitter.com/AnyMaMaJP

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コクリコサポートエディターズ(CSE)は、コクリコの第2編集部。コクリコと、ママの社会復帰を支援するサービス「AnyMaMa(エニママ)」が協力して立ち上げました。子育てをしながら、ほかのお仕事をしながら……など、さまざまな立場で、子どもとの毎日が楽しくなる記事を発信していきます。

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