先着100名の『NO.6』質疑応答タイムを現地レポ! あさのあつこ「続編を書かずに死ねないと思った」

『NO.6[ナンバーシックス]再会#1』発売記念ミニトークショー

児童図書編集チーム

『NO.6』作者の、あさのあつこさん。toi8さんのパネルイラストとともに。
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小説『NO.6』は、シリーズ累計発行部数150万部を突破した、大人気小説です。

多くの感動を巻き起こした『NO.6』は、ネズミが紫苑に「再会を、必ず。」と告げ、物語の幕を閉じました。

2025年5月。14年のときを経て、ついに『NO.6』の続編、『NO.6[ナンバーシックス]再会#1』が刊行されました。

発売されることがXで告知されると、即トレンドワードのランキング1位に! Amazonでも、売れ筋ランキング第1位(SF・ホラーファンタジー2025年2月5日調べ)に輝きました。

この記事では、2025年5月31日にくまざわ書店四条烏丸店でおこなわれた、作者のあさのあつこさんのミニトークショーの様子をレポート。

先着100名限定のこのイベントでは、ファンの方々か寄せられた質問に、あさのさんがズバリ回答! どんなQ&Aが飛び出すのか、『NO.6』ファン必読です!

『NO.6』続編を書かずに死ねないという思いがあった

イベント会場には100名のお客様がずらり。はじめに、あさのあつこさんからご来場された方々へ、感謝の気持ちが述べられました。

あさの「本日は、たくさんの方に集まっていただいて、ありがとうございます。

『NO.6』の続編を書き上げるまでに自分なりの葛藤がありましたし、続編を書き上げたあとも、読者のみなさんは待っていてくださるだろうかなどと、いろんな不安がこみ上げてきました。

けれど今日、こうやってみなさんのお顔が見えて、いろんな感想をお持ちいただけたこと、そして紫苑とネズミの新たな物語を受け入れてくださったこと、心から感謝いたします

つぎに、会場のお客様から事前にいただいた質問に、あさのさんがこたえる時間がはじまりました。

まず1つ目は「いつごろから続編を書こうと思ったのでしょうか」という質問。

あさの「14年ぶりの新刊ではあるんですが、書き終えたときから、ずっと次を書かなきゃいけないっていう気持ちがありました。

2~3年前くらいから、紫苑とネズミのやりとりが聞こえたり、姿が見えたりしはじめて、もしかしてこれは書けるんじゃないかなっていうふうに思ったんです。

その間も編集担当の方から励ましていただいて、ときにお尻を叩いてもらいながら(笑)、書き上げることができました。

ただ何よりも、彼らの物語をまだ書き切っていないのに、このまま死んでしまっては納得いかないという思いが強くありました。

もう1つは、ガザ地区の問題をニュースで見て、『NO.6』で描いた西ブロックは、現実にここにあるんだということを目の当たりにしたんです。

私は何もできない人間ですけど、この現実に『NO.6』という物語をぶつけてみたい、紫苑やネズミを戦わせてみたいという欲望みたいなものが出てきて、書かせていただきました」

ネズミの目の色を『夜が明ける前の空』と表現した理由

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