中学受験直前期「あと30分」は逆効果! 合格を引き寄せる睡眠・体調管理

『中学受験伴走力』著者が伝授! 「勉強時間の確保」より重要な家庭の習慣 (2/3) 1ページ目に戻る

教育ジャーナリスト:佐野 倫子

眠る時間は死守!まずはそこからスタート

6年生後期の家庭を悩ませるのが、勉強時間と睡眠時間のせめぎ合いです。塾の授業後に質問へ行けば帰宅は遅くなり、そこから食事や入浴を済ませると、就寝時刻はあっという間に22時をまわります。

宿題や直しが終わらなければ、「今日だけはもう少し」と夜更かしをさせたくなることも。

写真:KeyRabbits/イメージマート
すべての画像を見る(全4枚)

親としては、少しでも穴を埋めてから眠らせたい。やり残したままだと明日の課題が増えてしまう、ついそんな気持ちになってしまいます。

でも、眠気を我慢して問題を解いても頭に入らず、翌日の学校や塾でぼんやりしてしまうのがもっとも効率が悪いですよね。かえって集中できる時間を減らしてしまいます。

取材では、その点について塾の先生に伺いました。

【体調管理は親ミッション! 睡眠時間はしっかりと】

6年生の受験生のときは成長期が重なり、いくら寝ても眠いという状態に……。しかしやることが多く、塾で授業のあと質問に行ったりすると、帰宅が遅くなり、就寝が23時近くになってしまう。

思い切って塾の先生に「授業中眠そうにしていませんか? 8時間は寝ていますが、もっと寝たほうがいいですか?」と相談。

先生は「身長が伸びる時期ですね、8時間確保できているのであれば、最低限は足りています。でも思い切って15分昼寝をしたり、少し早めに就寝してもいいですね。

眠くて集中できない、というのがもっとも非効率ですから」とアドバイスをいただきました。(2024年終了・男子保護者)


『中学受験伴走力 親がすべきこと、知るべきこと』より一部抜粋

「何時間寝たか」だけでなく、昼間の様子を見る

睡眠時間には個人差があります。だからこそ、「我が家は8時間だから大丈夫」などと数字だけで決めつけず、朝すっきり起きられるか、日中に強い眠気がないか、帰宅後に集中できているかという、我が子の様子を見ることが大切です。

なお、厚生労働省の情報サイトでは、小学生の睡眠時間は9~12時間が目安として紹介されています。(参考:厚生労働省 e-ヘルスネット「こどもの睡眠」

もちろん、通塾のある受験生にとって毎日その時間を確保することが難しい家庭もあるでしょう。それでも、睡眠を「勉強が終わったあとに残った時間」と考えず、先に確保するものとして予定へ組み込む意識は持っておきたいところです。

気になるときは、塾の先生に「授業中、眠そうにしていませんか」「問題を解くスピードが落ちていませんか」と尋ねてみてください。家庭では元気に見えても、授業中に集中が切れていることがあります。

逆に、親が心配するほどではないと分かれば、安心材料にもなります。家庭だけでは見えない姿を知ることも、伴走の一つです。

また、疲れが強い日は思い切って夜の学習を一つ減らしましょう。質問したい問題に優先順位をつけ、塾から早めに帰る。夕食や入浴の段取りを家族で見直す。帰宅後に取り組む内容を「必ずやること」と「余力があればやること」に分ける。睡眠を守るために、調整できることは意外とあります。

ここで親が気をつけたいのは、子どもが頑張っている姿を見て、「もっとできるはず」と予定を足してしまうことです。直前期には、新しい課題を一つ増やすより、やらないことを一つ決めるほうが難しいもの。でも、親がブレーキ役を引き受けることもときには必要ですね。

入試直前に慌てないために、体調管理は秋から始める

33 件