世界規模の絵本登竜門・アストラ国際絵本原作コンテストの入賞者が発表

世界83ヵ国2248作品の応募の中から8ヵ国11名の受賞者が選ばれました

illustration by Liu Xiaoying

2022‐2023アストラ国際絵本原作コンテストの入賞者が発表されました!

金賞2名と講談社賞1名、奨励賞8名が決定 日本人も入賞

アストラ国際絵本原作コンテスト(readinglife.com)は、アメリカ、ヨーロッパ、アジアの出版社が主催者となり、優れた絵本の原作者を発掘し、絵本として世界中に発信する取り組みです。違う言語、違う文化を持ったクリエイターと編集者が出会う場を作り、多様性に富んだ、質の高い絵本を刊行して、世界中の子どもたちに届けることを目的として開設されました。

第2回にあたる今回は、2022年11月にスタート、第1回を大きく上回る83ヵ国から2248作品の応募がありました。6言語の審査員たちによる審査の結果、8ヵ国11名の受賞者が選ばれ、2023年11月15日入賞者が発表されました。
アストラ国際絵本原作コンテスト審査員の1人 絵本作家の荒井良二氏 Photo/永野雅子(Masako Nagano)

審査員・荒井良二さんのメッセージ

絵本のテキストのコンペというかなりユニークな審査に立ち会える機会を与えていただいてとても感謝しています。しかも、世界規模の応募作品に出会えるのですから! こんなに嬉しいことはありません。一作品ごとに国名が記してあり、今、現在の色んな地域の皆さんの絵本へのまなざしや情熱を受け取ることができました。そして、作品を読み進めるうちにあることに気づいたんです、国や地域の違いは全く気にならないことを。絵本には文化の差異を小さくする「力」がある! と思ったんです。金賞になった『たとえば、今、こんなこと』を読んでいると、この作品はもちろん「今」にも通じるし、「これから」もずっと残っていく「おもしろさ」があり、「絵本の普遍」を感じさせる秀作でした。こういう嬉しいコンペに関わることができてぼくはとても幸福だったし、これから、もっともっと続いていってほしいと切に願います!

受賞者発表

受賞者のお名前と作品名は以下のとおりです。

金賞(2名) 賞金 5000USドル

●著者:ヨハンナ・クレメント(Johanna Klement)
題名:『赤いカメレオン(Chamäleon‐rot)』
言語:ドイツ語
国名:ドイツ

●著者:蘭夢醒(兰梦醒)
題名:『たとえば、今、こんなこと(有时,突然……)』
言語:中国語
国名:中国

講談社賞(1名) 賞金 3000USドル
著者:ジェニー・ギヨーム(Jenny Guillaume)
題名:頭にのったタコ(Un poulpe sur la tête)
言語:フランス語
国名:フランス
【講談社からのコメント】
『頭にのったタコ』は、テキストだけで自然に絵が思い浮かんでくるという点で傑出していました。主人公の頭の上に棲みついてしまったタコ。主人公と生活していく中で、だんだん大きくなってしまったり、その色が変わったり。主人公もタコも友達も大人も、びっくりしながら、やがて受け入れて、変わっていく。これは不条理な現実や、異質な他者を受容し、学び・成長するという、まさに今、子どもに、そして大人にも必要とされる、普遍的なテーマの物語ということができるでしょう。ユーモラスでありながら、最後にはちょっぴり涙してしまうストーリーラインは、これに絵がついたら、どんなすてきな絵本になるだろうと、わくわくする作品でした。
奨励賞(8名) 賞金 1000USドル

著者:イザベル コリウ・マリシャロット(Isabelle Collioud‐Marichallot)
題名:静けさのコレクション(L'étonnante collection de silences)
言語:フランス語
国名:フランス


著者:デイヴィッド・マクマリン(David McMullin)
題名:この本は……じゃない(This Book is Not…)
言語:英語
国名:アメリカ

著者:タカハシ ペチカ
題名:トトのみちくさ
言語:日本語
国名:日本

著者:アンヘレス・ドゥリーニ(Ángeles Durini)
題名:どんなものでも(Cualquier cosa)
言語:スペイン語
国名:アルゼンチン

著者:雷婷
題名:わたしの超ウルトラスーパー幼稚園(我的超超超超级幼儿园)
言語:中国語
国名:中国

著者:ハンナ・ブラウン(Hannah Brown)
題名:むかしむかしは……おとなもみんな赤ちゃんだった(Once Upon a Time … All Grownups were Babies)
言語:英語
国名:イスラエル

著者:パヤム・イブラヒミ(Payam Ebrahimi)
題名:アッグネス氏が卵を産んだ日(The Day that Mr. Aggness Laid an Egg)
言語:英語
国名:イラン

著者:グレンダ・アーマンド(Glenda Armand)
題名:ステラホントハニアの船旅(The Voyage of Stellabornia)
言語:英語
国名:アメリカ


これらの作品は、6言語で絵本として刊行される可能性があります。受賞者の皆さま、おめでとうございます!
アストラ国際絵本原作コンテストについてのお知らせ・受賞作の絵本化についてなどは、公式HPをご覧ください。

講談社絵本新人賞 ふたりの受賞作家が、お互いのキャラを描いてみた!?

真逆のふたり? 講談社絵本新人賞 受賞作家が語る、入賞への道すじとは

「ついに出版!」デビュー直後の絵本作家の制作日記

第44回(2023年)講談社絵本新人賞 選考経過・報告

「めざせ、校了っ!」デビュー間近の絵本作家の制作日記

「タイトル変更!」デビュー間近の絵本作家の制作日記