「おかあさんといっしょ」ゆういちろうお兄さんってどんな人?

2017年4月から12代目の歌のお兄さんを務めている花田ゆういちろうの人生の軌跡

げんき編集部

妹を泣かせるダメな兄

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幼稚園に入ってからも内気な性格はあまり変わらず、一人でいるほうがラクという思いがありました。子ども同士でおもちゃや遊具を取り合うようないさかいが苦手だったのかもしれません。

4歳下の妹とは仲が良く、いっしょによく遊びました。いつもちょっかいを出すのは僕のほう。妹を泣かせて親に怒られる……ダメな兄貴でしたね。妹よ、あの当時は本当にごめん!

身近にあった音楽の道

音楽が好きになったのは、両親の影響です。いつも生活の中に音楽がありました。

小学校の音楽の時間に鍵盤ハーモニカを吹くのが好きで、小学校3~4年生のころ自発的にピアノ教室に通いました。いわゆるクラシック音楽のピアノではなく、ポップスの演奏でした。
10代の思春期バリバリのころは、シンガーソングライターになりたいと思い始めました。特にハマったのが女性デュオの『花*花』。楽器を演奏しながらハモるところや、洋楽っぽい曲が大好きで。楽譜を買ったり、耳コピーしてCDに合わせて演奏しながら歌っていました。

人前で歌うようになったのは、高校生のころかな。家族でドライブに出かけたとき、車の中で歌ったら、両親が思いのほか、ほめてくれたんです。

夢を実現させるために、高校1年生のときにボイストレーニングを受け始めました。振り返ると、これが“歌のお兄さん”につながる最初のポイントでもありました。

衝撃を受けた舞台『キャッツ』

高校時代、妹といっしょにミュージカル『キャッツ』を観にいきました。めちゃくちゃ感動して、『劇団四季』に入りたい! と思ってしまったんです。

パンフレットを見ると、『劇団四季』の方々は音楽大学出身者ばかり。当然、僕も音大に行こうと決意しました。
国立音楽大学に入って、引っ込み思案な性格も変わり、意識が外向きになりました。自分では“大学デビュー”と呼んでいます(笑)。

ヨーロッパのクラシック音楽を外国語で歌うことを学んだり、ミュージカルにもどんどんのめり込みました。

生演奏に生歌の迫力、お芝居の感情を歌にのせて表現するところが大好きになり、週1~2回は『劇団四季』の公演に通い詰めました。ドラッグストアやスーパー銭湯でのバイトのお給料やおこづかいを全部注ぎ込むほど(笑)。
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