さわるな危険!かまれたら死ぬ? 殺人ダコあらわれる

関連:MOVE「生きもののふしぎ」49ページ

不気味に模様が目立つタコ。模様がヒョウ柄のようにみえることから、その名もヒョウモンダコといいます。

もともと西太平洋からインド洋など、あたたかい海に生息しているタコで、日本では、沖縄や九州あたりでしかみかけませんでした。近年、温暖化の影響からか、太平洋側では、四国沿岸、大阪湾、伊豆半島沖、東京湾や房総半島沖などでみつかっていました。日本海側でも、鳥取県、島根県、山口県などの沿岸で確認されていましたたが、最近さらに北上し、若狭湾でもたびたびみつかっています。冬はきびしい寒さでヒョウモンダコがすめなかった若狭湾も、温暖化で海水温があがり、ヒョウモンダコが生息できる環境が北上していると考えられます。

ヒョウモンダコは、大きさは10cm程度の小さいタコです。ふだんはまわりの岩や海藻に擬態しているので褐色ですが、刺激や攻撃をうけると黄色に変わり、あざやかな青いヒョウ柄のような模様があらわれます。
踏切や工事現場で「危険」を知らせるときに黄色と黒の組み合わせが使われるのとおなじように、自然界でも、毒をもつ生きものは、捕食者や敵に毒があるということをアピールするために、あざやかな色をしていることが多いといわれています。ヒョウモンダコは、まさしくこのおそろしい毒をもった生きものなのです。

ヒョウモンダコのだ液には、フグとおなじテトロドトキシンという猛毒がふくまれていて、かみついて獲物を麻痺させます。いまのところ、このテトロドトキシンには有効な解毒剤がありません。人がかまれたら、しびれや呼吸困難の症状をおこし、ときには死ぬ可能性もあります。小さいけれどもとても危険なタコなのです。

海水浴でにぎわう海岸にも生息域を広げているため、ヒョウモンダコへの注意が必要です。

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