400歳のサメ見つかる!

北大西洋に生息する大型のサメ、ニシオンデンザメが400年ちかく生きることがわかり、デンマークのコペンハーゲン大学のチームが科学誌「サイエンス」に発表しました。
ニシオンデンザメは、おもに冷たい海域の深海でくらしています。おとなになると体長5~6メートルにもなりますが、泳ぐスピードは時速1キロメートル(赤ちゃんのハイハイていど)です。
また、体は大きくても成長は1年で約1センチとおそいため、とても長生きであると考えられています。
しかし、軟骨しかもたないサメは、骨から年齢や寿命を測定することができず、今まではっきりとわかっていませんでした。

チームは、サメの眼の水晶体にあるたんぱく質が一生のあいだに変わらないことに注目しました。このたんぱく質にふくまれる放射性炭素(ほうしゃせんたんそ)を計り、28匹のニシオンデンザメの年齢を調べました。
結果、調べたうちの、大きかった4.9メートルのものは335歳、5メートルのものは392歳と推定されました。さらに、成体になるまでに150年ほどかかり、平均寿命は最低でも272年ということがわかりました。
これまでに、脊椎動物でもっとも寿命が長いとされたのは、ホッキョククジラの211歳ですが、ニシオンデンザメの寿命はそれよりも長いことになります。

※脊椎動物…脳と脊髄(せきずい)をもった、魚類、鳥類、両生類、爬虫類、哺乳類の5類からなるグループ

これまで見つかっていた最大のニシオンデンザメは6m以上になるものもいたので、もしかしたらもっと長く生きていたのかもしれません。