目が四つある!! …ってマジ? 『ヨツメウオ』
2018.12.21
目が四つある魚という意味の名前だが、それは一体どういうことだろう。
たとえばヤツメウナギの仲間は名前に『八つ目』とついているがそれは六つあるエラの穴が目のように見えることからつけられたものだ。
ヨツメウオもそんな、なんちゃって四つ目なのだろうか?
ヨツメウオは海へそそぐ川の入り口、海水と淡水がまじり合うところ(「汽水(きすい)という)にくらしているという。
カにさされながら橋の上から川をながめていると、水面をヘンな魚がむれているのが見えた。
なんとカエルのようにプクッととび出た目玉を水の上に出して泳いでいるのだ。まるで橋の上のぼくを観察するように。
こんな変な泳ぎかたをする魚はアイツしかいない。ヨツメウオだっ!!
まずは釣りでチャレンジしようとエサを投げこむ。しかし!オモリが水に落ちる「ドボン!」という音におどろいたヨツメウオたちはいっせいに岸にむけて逃げだしてしまった。かなり怖がりで用心ぶかい魚のようだ。
だがさらにおどろいたことに、逃げたヨツメウオたちはそのままオットセイのように水からとびだし、ドロの上に上陸したのだ!ええっ!?おまえらムツゴロウみたいに水の外でも活動できるのかよ!
ならば手づかみにしてやる!と岸辺へとびおりると、今度はふたたび水中へダイブ!なんなのもう!!
やっとこさ捕まえたヨツメウオ!さて、ホントに四つ目なのか!?
それでもどうにかこうにか一匹ゲット!!
さあどんな顔してやがるんだ!?ホントのところ、おめめはいくつだ?
目は…二つだな。…でもやっぱり四つある…!
どういうことかというと、目玉はたしかに二つだけ。しかし、黒目の部分が銀色の膜で上下にしきられているのだ。だから黒目だけ見るとたしかに四つ目。
なるほどナゾがとけたな。
下の目で水の中を見て、大きな魚などが泳いでいたら陸に逃げる。上の目で上空や陸を見て、水鳥などがあらわれたら水中にもぐる。というカンペキな作戦。
うーん、すごい進化をとげた魚もいたもんだ!