5月15日 ラゴンが沈没する島に卵を探して上陸! ウルトラQ

今日は何の日? 「ウルトラ怪獣日和」 5月15日(1966年)

テレビマガジン編集部

『ウルトラQ』『ウルトラマン』の放送が開始され、ウルトラ怪獣が登場した1966年以来、半世紀以上にわたって脈々と続くウルトラマンシリーズ。作品ごとに子どもたちは、現実とフィクションとを一体に感じ、日々、ウルトラヒーローや怪獣たちに夢中になっていた。

あの日、あの時、胸躍らせて目撃したのは何だったのか? 今回取り上げるのは「5月15日」(1966年)。
ラゴンに子どもを返した石井博士の妹、文子  ©円谷プロ
『ウルトラQ』は、ウルトラマンシリーズ第1作目となる全28話のテレビシリーズ。巨大ヒーローは登場せず、星川航空パイロットの万城目 淳、助手の戸川一平、そして毎日新報カメラマンの江戸川由利子たちが怪奇な事件に遭遇する模様を描く。本作で出現した怪獣たちは以降の作品にも登場をはたしている。

海底火山の噴火の取材をしに岩根島にやってきた由利子たち。しかし、漁師が網にかかった奇妙な物体を持ち帰ったことで、島民はラゴンに襲われる。さらに、巨大な地震が発生し、島は海に沈もうとしていた。ふたつの危機に見舞われた岩根島はどうなるのだろうか!?
「ウルトラ怪獣日和」、今日は何の日?

岩根島で謎の物体が発見される

1966年5月15日は『ウルトラQ』第20話「海底原人ラゴン」が放送された日です。海底火山が突如噴火した。ヘリからその様子を撮影した由利子は、海洋地質学者の石井博士を訪ねて、万城目とともに現場近くの岩根島に降り立った。石井博士は「もうすぐ日本が海の中に沈む」という論文を書いて、学会から追放されていた。

石井博士のもとにやってきたふたり。すると、石井博士は岩根島の調査をするため船を出すよう漁業組合長に訴えるが、漁業組合長はそれを拒否して口論になっていた。石井博士の妹、文子も兄の話を聞いてほしいと懇願するが、受け入れられない。

その後、文子たちは噴火の現場に行った漁師に声をかけられる。その漁師の網にはゼリー状の怪しげな物体がかかっていた。石井博士は、漁師に調べたらすぐに返すと言って、謎の物体を借り受けたのだった。

しかしその後、漁師が海でおぼれているところが発見される。漁師は救出されるが、「怪物……。怪物……。助けてくれ!」と何かに怯えていた。一方、ゼリー状の物体を調べた石井博士は、それが2億年くらい前に地球を支配していた海底原人 ラゴンの卵ではないかと推測した。

同じ頃、島民たちが次々と謎の怪物に襲われる事件が発生。それは、ラゴンの仕業だった。そして、石井博士たちが目を離したすきに、何者かにラゴンの卵が盗まれる。しかし、石井博士は調査の目的は既に達成されたと言う。

ラゴンは深海5000メートルに生息するため、深海1000メートルに火口のある海底火山の爆発により噴き上げられたものではなく、地殻変動によって本来は深いところから浅いところへ転がってきたと考えられた。論文で予告していた地殻変動が進んでいることの裏付けになったのだ。

そして、石井博士は岩根島が沈むまで、そう時間はかからないのではないかと告げる。
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