長男の勘太郎さんは現在小学6年生、次男の長三郎さんは小学3年生。学業と両立しつつ、すでに歌舞伎の舞台で活躍するお子さんたちをどのように育てているのでしょうか。
習いごとや子どものゲームに悩んでいる保護者の方、必見です!
結局好きなことでないと 続かないし 身につかない
舞台上での堂々とした姿とともに、インタビューで見せるしっかりとした受け答えや、子どもらしい素直なリアクションも多くの人の心をつかんでいます。
子育てで一番大切にされていることはなんでしょうか。
勘九郎さん:それは、「子どもたちが笑顔でいること」ですね。本人たちが楽しんでいることが一番大切なことだと思っているので、その状況を作り出すためのサポートを全力でしたいと思っています。
結局、人は楽しんでいるときが一番学べるときでもあるんです。だから、習いごとなどに関しても、本人たちが「やりたい」と言ってきたものだけやらせるようにしています。
今は、英語や三味線などいくつかの習いごとをしていますが、どれも自発的に取り組んでいるものばかり。無理矢理にやらせるものは、脳が思考停止してて結局身につかないし、体にも入ってこないんです。
反対に、好きなもの、興味があるものは、覚える速度も、身につく量も全然違うと感じています。だから、やっぱり「好きなことをやらせたい」というふうに思っていますね。
師との相性が モチベーションを左右する
子どものモチベーションを保つためのコツなどはありますか。
勘九郎さん:まず、「体験してみないとその楽しさはわからない」というのは大前提としてあると思います。
外から見ているだけではなく、実際にやってみたときに、本人がどう感じるか。そのときに、もしもつまらなかったら、次回からまたやろうという気にはなれませんよね。
そして、語学にしても楽器にしても、その楽しさをうまく子どもに伝えるのは、やはり「先生」ではないかと思います。先生との相性で、習いごとに対するモチベーションは大きく変わります。
ですから、先生と子どもの相性はよく見ます。最近は私もリモートでの仕事が増えたので、子どもたちが家の中で授業を受けている姿を見られるようになりました。そうなると、その先生がどんなふうに教えているかがわかり、子どもとの相性を見極めやすくなりました。
先生が「楽しさを伝えたい」と思われている授業は、それが子どもにも伝わっていると感じますので、そんな先生を見つけられると、習いごとも長続きするのではないかと思います。