森井ユカさんは、ねんどでさまざまな作品を作っています。
ご家庭でもすぐに実践できる、子どもがねんど遊びを大好きになるコツを伺いました。
ねんど遊びは、子どもにとって大事!?
森井ユカ:ねんどを使って何かを作ることは、子どもの成長にとって大事なことです。物を直接触ることで、手の感覚が脳を刺激して考える力がつき、子どもの創作意欲が高まります。ねんど以外でも、砂遊びなどを通して手を使うことは、子どもの成長プロセスとして大事にしてあげてください。
──子どもにおすすめのねんどは、ありますか?
森井ユカ:こむぎねんどは、やわらかいので小さな子どもでも扱いやすいです。色もきれいなので、楽しく遊べると思います。また、こむぎと塩で作られているので、うっかり口に入れてしまっても安心です。塩の味がとても濃いので、子どもが口に入れてもすぐに出してしまうので誤飲防止にもなっています。
こむぎねんどを使った基本のテクニック!
森井ユカ:ねんどは、まずよくこねてください。こねればこねるほど、柔らかくなりねんどが扱いやすくなります。
また、ねんどを扱うときに早く作ろうとせずにゆっくり扱うことも大事なポイントです。ねんどを伸ばすときなども、急にひっぱったりするのではなくゆっくり伸ばすことで途中でちぎれてしまったりしませんよ。
ねんど遊びに特別な道具は必要なし!
森井ユカ:ねんどは手を使って扱うものなので、私がねんど作品を作るときはほとんど道具は使っていません。親子でねんど遊びをするときも特別な道具を準備する必要はありません。ご家庭にあるもので十分に楽しめます。
ねんど遊びを親子のコミュニケーションツールに活用!
森井ユカ:子どもに自由に作らせることが大事だと思います。私がねんど教室などで教えるときも、ねんどの扱い方は教えても、これを作りなさいとかは言いません。見本どおりに作ることにこだわらないほうが、独創的で良い作品が出来上がると思っています。子どもは、ねんどを手に取れば勝手に何かを作り始めます。
ねんど遊びは、教えるのではなく一緒に楽しむことがポイントだと思います。
森井ユカ:子どもがりんごを作ったときに赤以外の色でりんごを作ることもあります。りんごは、赤であると決めるのではなく子どもの思うように作らせるのが大事だと思います。出来上がったりんごが赤くなくても、手を出したり、口を出したりしないであげてください。
子どもの作ったものを肯定した上で、私の作るりんごはこうかなと言ってご自身の思うりんごを別に作ってみてはいかがでしょうか?子どもの思うりんご、大人の思うりんご、それぞれ別の作品をコミュニケーションを取りながら一緒に作って楽しんでください。
森井ユカ:ポジティブな声かけであればどんな言葉でも良いと思っています。食べ物だったら「おいしそう!」とか、「もう1個作って!」なども子どもの創作意欲が燃えるのではないでしょうか。
「上手にできたね、写真に撮っていい?」と言ってみるのもおすすめです。子どもも褒められてうれしいですし、作品も写真として残してあげることができます。
私自身が子どものころ、出来上がった作品を見て親から褒められ嬉しかったことは今でも覚えています。褒めてあげる一言の声かけはとても大事だと思います。ぜひ、たくさん褒めてあげてください。
ねんど遊びをするときは、複数人数で行うのがおすすめです! コミュニケーションをとりながら作ることで想像力が広がります。親子でお話ししながらねんど遊びをして、子どもの力を伸ばしていってあげてください。
こむぎねんどの付録がついた「おともだち2・3月号」が好評発売中!
飯島 房枝
1980年神奈川県生まれ。和光大学卒業。講談社の幼児雑誌「おともだち」や「たのしい幼稚園」などから出版される雑誌や絵本などの構成を担当。得意分野は工作など細かい作業。
1980年神奈川県生まれ。和光大学卒業。講談社の幼児雑誌「おともだち」や「たのしい幼稚園」などから出版される雑誌や絵本などの構成を担当。得意分野は工作など細かい作業。
森井 ユカ
立体造形家・デザイナー 桑沢デザイン研究所リビングデザイン科卒業。東京造形大学 大学院修了。ユカデザイン代表。桑沢デザイン非常勤講師・自由大学講師。第7回東急ハンズ・ハンズ大賞入選を機に立体造形家に。1996年テレビ東京「TVチャンピオン」粘土細工王選手権優勝。90年代からは雑貨コレクターとしても活動を開始し、代表著作に『スーパーマーケットマニア』シリーズ(講談社)がある。
立体造形家・デザイナー 桑沢デザイン研究所リビングデザイン科卒業。東京造形大学 大学院修了。ユカデザイン代表。桑沢デザイン非常勤講師・自由大学講師。第7回東急ハンズ・ハンズ大賞入選を機に立体造形家に。1996年テレビ東京「TVチャンピオン」粘土細工王選手権優勝。90年代からは雑貨コレクターとしても活動を開始し、代表著作に『スーパーマーケットマニア』シリーズ(講談社)がある。