女優・黒島結菜『劇場版 シルバニアファミリー』は「温かくて隣にいる人を幸せにできる」故郷・沖縄の「ガジュマルの樹」との共通点とは?

『劇場版 シルバニアファミリー フレアからのおくりもの』主演・フレア役黒島結菜さんインタビューVol.2

ライター:山本 奈緒子

撮影/大坪尚人(講談社写真映像部)
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世界中で大人気のあのシルバニアファミリーが、ついにスクリーンデビュー。11月に公開の『劇場版 シルバニアファミリー フレアからのおくりもの』で、主役・フレアの声優を務めるのは女優の黒島結菜さん。

インタビュー前編では初の声優挑戦のこと、シルバニア村の美しい景色から思い出す故郷・沖縄のことなどを語っていただきました。後編では黒島さんの子ども時代、お仕事でのターニングポイントなど、ご自身のことについていろいろとお話ししていただきます!

私の子ども時代はいつも泥だらけ

──初のシルバニアファミリーの映画は、家族や幸せの大切さをあらためて考えさせられる物語になっています。黒島さんが、最初に台本を読まれたときの印象を教えていただけますか?

黒島さん:一番に感じたのは「温かいな」というものでした。やっぱり子どもたちも観る物語なので、忘れていた子どものころの幸せな気持ちを思い出させてくれるようなところがありました。思いやりの気持ちがいっぱい詰め込まれているし、何より悪い人が1人も出てこないのがいいなって。本当に、隣にいる人を幸せにすることが平和への近道なんだな、と感じましたね。

──黒島さん自身は、どんな子ども時代を送っていたんですか?

黒島さん:私の子ども時代は、フレアたちみたいにかわいくなかったですよ(笑)。いつも外で遊んで、泥だらけになっていました。ホントやんちゃばかりしていて、靴とかもドロドロにして帰ってきていたので、母は大変だっただろうなと思います。

──怒られたりはしなかったんですか?

黒島さん:怒られてもヘラヘラしていました(笑)。一応「はーい」とかは言うんですけど、すぐにケロッと忘れてまた元気に遊ぶ、みたいな。落ち込むことを知らない子だったので、そこは明るいフレアと似ているところかなと思います。
『劇場版 シルバニアファミリー フレアからのおくりもの』 ©2023 EPOCH/劇場版シルバニアファミリー製作委員会

忘れられない小学校の裏のガジュマルの木

──子どものころよく遊んでいた、思い出の場所などもあったら教えてください。

黒島さん:映画では“木”が絆の象徴として描かれているんですけど、私は沖縄で、木登りばかりしていたんです。小学校の運動場の裏に植えられていたガジュマルの木が、大好きで。高さはわりと低いんですけど、横に太く長い枝が伸びていたので、よくそこに友達と座ってお喋りしていました。今でもあの木はあるのかなって、ときどき思い出します。

──映画を観ることで、みんな、そんな子どものころの思い出がよみがえってきそうですね。

黒島さん:今回あらためて、木って本当にいいなって思いました。木って何百年も生きると、縄文杉とか屋久杉とかみたいに、すごいエネルギーを持つようになるじゃないですか。アーシングというか、触れていると安心するので、東京でも公園とかにたまに行って、木に触るんですよ。それぐらい木が好きです。

最近もらってすごく嬉しかったプレゼントとは……

『劇場版 シルバニアファミリー フレアからのおくりもの』  ©2023 EPOCH/劇場版シルバニアファミリー製作委員会
──映画の中でフレアはお母さんへの誕生日プレゼントを探していましたが、黒島さんは子ども時代、どんなものをプレゼントしていましたか?

黒島さん:私はわりと手先が器用だったので、折り紙でたくさん花を作って花束にしたり、あと、ミサンガを作ってあげたこともありました。でも最近は、電化製品です(笑)。沖縄は湿気がすごいので、除湿器をプレゼントしました。

──黒島さんがもらって嬉しかったプレゼントについても教えてください。

黒島さん:この間、誕生日に自分の写真をもらったんです。私は犬を2匹飼っているんですけど、2匹と私のスリーショットが上手く撮れたので友達に見せたら、「それ、素敵だからちょうだい」って言われて。そしたらその写真を綺麗な額に入れて、私の誕生日にプレゼントしてくれたんです。

自分の写真をもらうことってなかなかないので、新鮮でしたね。今はそれを玄関に飾っています。すごく嬉しかったですね。

──ちなみに今シルバニアファミリーをプレゼントされたら、どんな遊び方をしてみたいですか?

黒島さん:私はこの子たちが人間と同じように生活している感じを撮りたいですね。自分の分身みたいに生活させて、撮影するのも面白そう!

ターニングポイントとなった「朝ドラ」

──今や実力派女優として大活躍されている黒島さんですが、デビューしてから、ここで自分は大きく変わったな、という出来事について教えてください。

黒島さん:やっぱりNHKの朝ドラでヒロインを務めたことですね。大変だったけど、務めあげたことでいろいろ視野が広がったと思います。以前よりスタッフさんやキャストさんのことなど、全体を見られるようになったかな、と。だいぶ成長させていただきました。

──プレッシャーなどは、いつもどうやって乗り越えているんでしょう?

黒島さん:奮い立たせるということはあまりしなくて、それよりも自分が楽しむことが大事、と言い聞かせるようにしています。そのほうが周囲の人も気持ちよく過ごせる気がするんですよ。

とくに朝ドラのときは、やっぱり私が思い詰めていたら少なからず周りに影響しそうじゃないですか。もちろん意見を言ったり考え方がぶつかったり、ということもあります。でもそれすらも楽しく、笑いながら解決していけたらいいなって。そういう気持ちもまた伝わると思うんですよね。

だから何でも楽しむって、クランクイン前に決めてのぞんだんですけど、クランクアップしたとき、皆さん「楽しかった」と言ってくれて。今振り返ると、最初にそう決意してのぞめたのは良かったな、と思います。

──朝ドラは本当に大きな転換点となった作品だったんですね。それでは最後に、これからこの映画を観に行く読者にメッセージをお願いいたします。

黒島さん:大人が観ても子どもが観てもかわいくてたまらないのはもちろん、個人的には映像がすごく綺麗で感動したので、そこにも注目していただきたいです。ずっとキラキラしていて、こんなにも美しい質感を映像で表現できるんだ! と驚きました。

ストーリーはもちろん、視覚的にも優しくて愛にあふれた作品なので、ぜひ観ていただきたいです。とくに大人の方は、忘れていたピュアな気持ちを思い出して心が洗われるんじゃないかと思います!
『劇場版 シルバニアファミリー フレアからのおくりもの』©2023 EPOCH/劇場版シルバニアファミリー製作委員会
『劇場版 シルバニアファミリー フレアからのおくりもの』

シルバニア村に、年に一度の星祭りが近づく中、ショコラウサギの女の子フレアはお悩み中。祭りの日はお母さんの誕生日なのに、プレゼントが思いつかないからです。しかもフレアは、祭りのメインイベントである「今年の木」を選ぶ責任重大な役にも指名されていて……。果たして、フレアが最後にたどり着いた最高の贈り物は……? この秋、世界のどこよりも幸せなシルバニア村をのぞいてみませんか?

2023年11月23日(木・祝)全国ロードショー
黒島結菜(くろしま・ゆいな)

1997年3月15日生まれ。沖縄県出身。中学3年のときに母の勧めで応募したコンテストで特別賞を受賞、芸能活動をスタートする。近年の出演作は映画『カツベン!』『明け方の若者たち』、ドラマ『クロサギ』(TBS)など。2022年にNHK連続テレビ小説『ちむどんどん』のヒロインを務めた。
ライター/山本奈緒子
撮影/大坪尚人(講談社写真映像部)
ヘアメイク/加藤 恵
スタイリング/伊藤省吾

黒島結菜さんのインタビューは「おともだち11・12・1月号」にも掲載!

おともだち11・12・1月号
発売日:2023年9月29日
特別定価:1280円(税込み)
「シルバニアファミリー みつけて! あかちゃんといっしょ シルバニアむらのいちねん」
発売日:2023/10/3
価格:本体1430円(税込)
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