お絵描きが好きなお子さんも多いと思いますが、苦手意識を持っている子も少なくありません。苦手意識を持ち始める年齢は、2歳くらいからです。早いですよね。
ではなぜ苦手だと感じるのでしょうか。お絵描き教室で子どもたちと接して感じるのは、苦手意識のある子は、どう描いていいのか、困ってしまっているということです。描き方を教えてもらっていていないから、描けない、というだけのことなのです。
そもそも日本画は、「模写」から学んでいく工程があります。あさがおなどの立体物を「さあ描いてみよう!」と平面に落とし込む作業は、大人でも大変難しいことなのです。やり方を習わなければ、どう描き始めていいか困ってしまう。「できない」と苦手意識を持ってしまうと、なかなか楽しく取り組むことは難しくなってきます。
自由に描くには、絵の描き方をまず覚えるという基礎が大切だと思うのです。
あきやま かぜさぶろう
画家・作家 1948年長崎県生まれ。1971年、二科展に初出展した作品が特選を受賞。1972年、二科展銀賞で連続受賞。現在は画家活動を...