【中学受験】追い詰められる親たちへ 外野の「批判」に惑わされずわが子を信じる「伴走法」

新刊『中学受験伴走力』から学ぶ! 合否を超えて親子の笑顔を守るヒント (3/4) 1ページ目に戻る

教育ジャーナリスト:おおたとしまさ

親を追い詰める外野の声 共働き家庭が直面する切実な夏休み

つまり、かなりスポ根的な精神論の話であって、あくまでもこの塾の流儀の話であって、一般的な中学受験の過熱とは文脈を分けて考える必要がある。

中学受験が一部で過熱しているのは事実である。しかし、こういうちょっと変わった一企業の取り組みを、受験競争や学歴社会の歪みの象徴と見なすのは、はっきり言ってお門違いだ。

むしろ、放課後のみならず夏休みまでアウトソーシングしなければならない現代の子育て事情の問題だととらえるべきである。

写真:maruco/イメージマート
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本当の富裕層は、海外のサマーキャンプやスタディーツアーに子どもを参加させるなど、80万円どころではないお金を使って夏休みのアウトソーシングをしている。それに対し、件の勉強合宿に通わせるご家庭はおそらくこんな家庭である──。

“私立中学に通わせるお金はない。いわんやアメリカのサマーキャンプに参加させるお金なんてあるわけない。自分で勉強を教える時間も能力もない。せめて勉強合宿だけでも行かせてあげて、無料で通える都立中学で教育を受ける機会を与えてあげたい”

そんな親御さんたちの切実な顔が私の目には浮かぶ。なのに、この合宿に参加させる親が、あたかも富裕層で、子どもの人権を無視して勉強を強いるひとたちであるかのような言説がSNSを舞うのを見て、心が痛んだ。

あの合宿に参加してはいない中学受験生の親たちも、まるで自分が責められているかのような気がして、心がざわついたのではないだろうか。

ただでさえ、仕事をしながらギリギリの精神状態で子どもの中学受験勉強に伴走しなければいけないのに、一方ではそのこと自体が、過干渉であるとか人権軽視であるとか教育虐待であるとかいわれるのだから、たまったものではない。

中学受験は良薬にも猛毒にもなる 第一志望の合否を超えた親子の絆

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