高校受験「偏差値47なら塾なんてムダだろ」 息子の夢を夫が一蹴した夏〈前編〉

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塾に行きたい息子をどうサポートすればいいの?

いざ、息子が口にした高校は、今の成績から考えると決して簡単に目指せる学校ではありませんでした。

目標を持ってくれたことを嬉しいと思う反面、「本当に間に合うのだろうか」「私は何から始めればいいのだろうか」という不安が押し寄せてきます。

わが家はこれまで子どもを塾に通わせた経験がなく、受験に関する知識はほとんどありません。私は息子の気持ちを応援したいのに、親として何をしてやればいいのか、まったく見当がつかなかったのです。

夫は普段から「子どもの人生は子どものものだから」と言って、子どもたちの勉強や進路について積極的に関わることはなく、基本的には本人に任せるというスタンスでした。

ところが、息子の受験について相談をすると「俺の受験のときはこうだった」と、数十年前の自分の経験をもとに意見してきたのです。子どもの意思を尊重しているようでいて、どこか「自分の歩んできた道こそ正しく、尊重されるべきだ」と考えているようにも見える──。

時代錯誤な夫の姿に、私は小さなモヤモヤを感じていたのです。

「塾なんて行く意味がない」夫の真意は?

イラスト:べるこ
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わが家では、家計の管理は夫がしています。塾に通うとなれば、毎月それなりの費用がかかります。そこで、意を決して、私は夫に塾代について相談することにしました。

「○○(息子)が塾に行きたいって言ってるんだけど……」すると夫は「志望校はどこだ?」と聞いてきました。私は息子から聞いていたとおり、「偏差値47のA高校」と伝えました。

すると、夫は冷ややかな声でこう言ったのです。「偏差値が47? 平均以下じゃないか。平均以下の高校を目指すなら、塾なんて行かなくてもいいんじゃないか? 意味ないだろ」

塾に行く意味がない? 夫の考え方ではそうなのかもしれません。けれどこの人は息子の頑張りたい気持ちを応援する気持ちはないんだろうか……。

私と夫とのやりとりは、少し離れたところにいた息子の耳にも届いていました。息子の表情が、みるみる曇っていくのがわかりました。傷ついた息子の様子を感じながらも、私は夫に言い返すことができませんでした。

「偏差値が平均以下の学校を受験するなら、塾に行く意味はない」という夫の言葉にショックを受けながらも、私は息子の「志望校へ合格するために、塾に行って頑張りたい」という気持ちを大切にしたいと思いました。夫の承諾を得て、家計から塾代が出せないなら、自分のパート代をやりくりして塾代を出すからと夫を説得しました。夫も「それなら……」と渋々同意。こうして、息子は塾に通うことができたのです。

しかし蓋を開けてみれば、息子は塾では最下位のクラス。基本の勉強すらも怪しいようで、模試を受けたところ、志望校はD判定が出てしまいました。それでも塾の先生からは「夏休みに頑張って成績を伸ばそう」と励ましてもらい、本人もそのつもりで努力を重ねていました。

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塾なんて行く意味がない?
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