【0~2歳向け おすすめ絵本】絵本の読み聞かせのリラックス効果と0~2歳の発達別メリットを〈教育学専門家が回答〉

教育学専門家が教える「絵本の読み聞かせの効果」 #1 (2/4) 1ページ目に戻る

脳科学で判明! 読み聞かせがもたらすリラックス効果

読み聞かせは子どもに良い影響がある、と耳にしたことがある方も多いでしょう。まずは、絵本の読み聞かせが具体的にどのような効果をもたらすのか、森先生に伺いました。

「脳の血流を計測する機械を使い、読み聞かせが脳に与える影響を調べました。その結果、絵本の読み聞かせを子どもが“聞く”ことは、深い集中とリラックス状態をもたらすことがわかりました。

研究では、『だいじょうぶだいじょうぶ』(文・絵:いとうひろし/講談社)という絵本を題材に、
①音読が苦手な人が音読をしているとき
②音読が得意な人が音読をしているとき
③読み聞かせを聞いているとき
という、それぞれの脳の活動状態を計測しました。

一般的に、人が何らかの活動を行うとき、脳はエネルギーを消費します。それに伴い、脳の活動部位の血流は増加します。

実験結果では、①のように苦手なことを行う場合、脳の血流が増加しました。苦手なことをするときは、より多くのエネルギーを必要とするからです。脳に負荷がかかっている状態ともいえます。このほか、嫌いな音楽を聴いているときや不快な写真を見ているときなどにも、脳の血流が増加することが先行研究でわかっています。

一方、②のように得意なことを行う際には、血流の過度な増加は見られませんでした。得意なことを行うときというのは、①よりも多くのエネルギーを必要としないからです。

そして、③の読み聞かせを聞いているときは、脳の血流が低下するという結果が出ました。これは、脳がリラックスしている状態です。好きな音楽を聴いているときや、ポジティブな気持ちになる写真を見ているときなどにも、脳の血流が低下します。

赤い部分が多いと脳に負荷がかかっている状態。青い部分は色が濃いほど脳に負荷がかかっておらず、かつリラックスしている状態。苦手なことや不快なことは、脳に負荷をかける。  画像提供:森慶子
すべての画像を見る(全8枚)

つまり、絵本の読み聞かせをしてもらうことは、脳にリラックス効果や心地良さ、喜びといった快感情をもたらすということが研究でわかったのです。この研究は当初、大学生を対象に行いましたが、その後に行った赤ちゃんの実験でも同様の効果がわかっています」(森先生)

このほかにも、絵本の読み聞かせには、親子間の関係性や発達面においても大きな効果をもたらすと、先生は続けます。

実はこんな効果も 読み聞かせの力

56 件